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産業革命(さんぎょうかくめい)

1760〜1830年・イギリス

フクロウ先生「糸(いと)が足(た)りない→紡(つむ)ぐ機械(きかい)→織(お)る機械(きかい)→動力(どうりょく)→輸送(ゆそう)」。困(こま)りごとが次(つぎ)の発明(はつめい)を呼(よ)んだ連鎖(れんさ)で覚(おぼ)えよう。

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  1. 資本(しほん)の蓄積(ちくせき)、囲(かこ)い込(こ)みなどによる労働力(ろうどうりょく)、石炭(せきたん)や鉄(てつ)などの資源(しげん)を背景(はいけい)に、18世紀(せいき)後半(こうはん)のイギリスで始(はじ)まった。
  2. 綿(めん)工業(こうぎょう)の機械(きかい)化(か)とワットが改良(かいりょう)した蒸気機関(じょうききかん)によって工場(こうじょう)制(せい)機械(きかい)工業(こうぎょう)が広(ひろ)がり、やがて鉄道(てつどう)の実用(じつよう)化(か)へとつながっていく。
  3. 資本家(しほんか)と労働者(ろうどうしゃ)の階級(かいきゅう)が形成(けいせい)されて資本主義(しほんしゅぎ)が確立(かくりつ)する一方(いっぽう)、都市(とし)や労働(ろうどう)の問題(もんだい)が深刻(しんこく)になった。
いつ
18世紀(せいき)後半(こうはん)〜19世紀(せいき)前半(ぜんはん)
どこ
イギリス(マンチェスターなど)
誰
ワット・アークライト・スティーヴンソン
何
水力(すいりょく)や蒸気機関(じょうききかん)で機械(きかい)を動(うご)かす工場(こうじょう)が広(ひろ)がり、大量(たいりょう)生産(せいさん)が進(すす)んだ

詳しく

背景(はいけい)

18世紀(せいき)のイギリスでは、大西洋(たいせいよう)三角貿易(さんかくぼうえき)などの植民地(しょくみんち)との貿易(ぼうえき)によって、商人(しょうにん)たちのもとに資本(しほん)が蓄積(ちくせき)されていた。農村(のうそん)では、地主(じぬし)が土地(とち)を囲(かこ)い込(こ)んで大(だい)規模(きぼ)な農業(のうぎょう)を行(おこな)う第(だい)2次(じ)囲(かこ)い込(こ)みが進(すす)み、土地(とち)を失(うしな)った農民(のうみん)の中(なか)には、農村(のうそん)で雇(やと)われて働(はたら)く者(もの)のほか、都市(とし)へ移(うつ)って労働者(ろうどうしゃ)となる者(もの)も多(おお)い。国内(こくない)には石炭(せきたん)や鉄鉱石(てっこうせき)も豊富(ほうふ)にあった。さらに、インドから輸入(ゆにゅう)された綿布(めんぷ)(キャラコ)が人気(にんき)を集(あつ)め、綿織物(めんおりもの)を国内(こくない)で安(やす)く大量(たいりょう)に生産(せいさん)しようとする動(うご)きが強(つよ)まったのである。

流(なが)れ

産業革命(さんぎょうかくめい)は、まず綿(めん)工業(こうぎょう)で始(はじ)まった。1733年(ねん)にジョン=ケイが発明(はつめい)した飛(と)び杼(ひ)で織(お)る速(はや)さが上(あ)がると、糸(いと)が足(た)りなくなる。これを補(おぎな)うため、1760年代(ねんだい)からハーグリーヴズのジェニー紡績機(ぼうせきき)、アークライトの水力(すいりょく)紡績機(ぼうせきき)、クロンプトンのミュール紡績機(ぼうせきき)が次々(つぎつぎ)に発明(はつめい)された。1785年(ねん)にはカートライトが力織機(りきしょっき)を発明(はつめい)し、織(お)る工程(こうてい)も機械(きかい)化(か)される。

機械(きかい)を動(うご)かす力(ちから)として大(おお)きな役割(やくわり)を果(は)たしたのが、ワットが改良(かいりょう)した蒸気機関(じょうききかん)である。1780年代(ねんだい)に回転(かいてん)運動(うんどう)を生(う)み出(だ)せるようになると、工場(こうじょう)は川(かわ)の近(ちか)くでなくても建(た)てられる。燃料(ねんりょう)の石炭(せきたん)と、機械(きかい)の材料(ざいりょう)となる鉄(てつ)の生産(せいさん)も伸(の)び、手工業(しゅこうぎょう)から工場(こうじょう)制(せい)機械(きかい)工業(こうぎょう)への転換(てんかん)が進(すす)んでいく。

交通(こうつう)の面(めん)では、運河(うんが)の建設(けんせつ)に続(つづ)いて、スティーヴンソンが蒸気機関(じょうききかん)車(しゃ)を実用(じつよう)化(か)した。1825年(ねん)にストックトン・ダーリントン間(かん)で、蒸気機関(じょうききかん)車(しゃ)を使(つか)う初期(しょき)の公共(こうきょう)鉄道(てつどう)が開通(かいつう)し、1830年(ねん)にはリヴァプール・マンチェスター間(かん)で本格(ほんかく)的(てき)な営業(えいぎょう)鉄道(てつどう)が走(はし)り始(はじ)める。こうした工業(こうぎょう)と交通(こうつう)の発展(はってん)によって、イギリスは19世紀(せいき)半(なか)ばには「世界(せかい)の工場(こうじょう)」とよばれた。

力織機が並ぶ綿織物工場(1835年の版画)『Power loom weaving』 Thomas Allom(画)・James Tingle(版)/パブリックドメイン

結果(けっか)

産業革命(さんぎょうかくめい)によって、工場(こうじょう)や機械(きかい)を持(も)つ産業(さんぎょう)資本家(しほんか)と、賃金(ちんぎん)を得(え)て働(はたら)く労働者(ろうどうしゃ)という2つの階級(かいきゅう)が形成(けいせい)され、資本主義(しほんしゅぎ)のしくみが確立(かくりつ)していった。マンチェスターなどの工業(こうぎょう)都市(とし)では人口(じんこう)が急増(きゅうぞう)し、住環境(じゅうかんきょう)や衛生(えいせい)の悪化(あっか)、長時間(ちょうじかん)労働(ろうどう)、子(こ)どもの労働(ろうどう)が深刻(しんこく)な問題(もんだい)となる。賃金(ちんぎん)の低下(ていか)や失業(しつぎょう)に苦(くる)しむ職人(しょくにん)たちは、機械(きかい)を打(う)ちこわすラダイト運動(うんどう)を起(お)こした。1833年(ねん)には工場法(こうじょうほう)が定(さだ)められ、子(こ)どもの労働(ろうどう)が制限(せいげん)された。産業革命(さんぎょうかくめい)はその後(ご)、ベルギーやフランス、アメリカ、ドイツなどへ広(ひろ)がっていく。

工場の煙突が立ち並ぶマンチェスター(1852年の作品)『Manchester from Kersal Moor』 William Wyld(画)/パブリックドメイン

主な出来事

  1. ジョン=ケイの飛(と)び杼(ひ)
  2. ハーグリーヴズのジェニー紡績機(ぼうせきき)(このころ)
  3. ワットが蒸気機関(じょうききかん)の改良(かいりょう)で特許(とっきょ)を取(と)る
  4. アークライトの水力(すいりょく)紡績機(ぼうせきき)
  5. クロンプトンのミュール紡績機(ぼうせきき)
  6. カートライトの力織機(りきしょっき)
  7. ストックトン・ダーリントン鉄道(てつどう)が開通(かいつう)
  8. リヴァプール・マンチェスター間(かん)の鉄道(てつどう)が開通(かいつう)
  9. 工場法(こうじょうほう)

確認問題

問題 1 / 4産業革命(さんぎょうかくめい)がイギリスで最初(さいしょ)に始(はじ)まった背景(はいけい)として、一般(いっぱん)に挙(あ)げられるものは?

確認問題(解答用紙)

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  1. 産業革命(さんぎょうかくめい)がイギリスで最初(さいしょ)に始(はじ)まった背景(はいけい)として、一般(いっぱん)に挙(あ)げられるものは?

    • ◯ 植民地(しょくみんち)をまったく持(も)っていなかった
    • ◯ 資本(しほん)の蓄積(ちくせき)や、囲(かこ)い込(こ)みなどによる労働力(ろうどうりょく)、豊富(ほうふ)な石炭(せきたん)と鉄(てつ)があった
    • ◯ 人口(じんこう)が大(おお)きく減(へ)っていた
    • ◯ 国王(こくおう)が機械(きかい)の使用(しよう)を命(めい)じた

    正解:資本の蓄積や、囲い込みなどによる労働力、豊富な石炭と鉄があった
    貿易(ぼうえき)で得(え)た資本(しほん)、働(はたら)き手(て)、燃料(ねんりょう)と材料(ざいりょう)になる資源(しげん)、綿(めん)製品(せいひん)の需要(じゅよう)。いくつもの条件(じょうけん)がそろっていた。

  2. 次(つぎ)の発明(はつめい)を古(ふる)い順(じゅん)に並(なら)べよう。

    • ( )飛(と)び杼(ひ)
    • ( )力織機(りきしょっき)
    • ( )ミュール紡績機(ぼうせきき)
    • ( )ジェニー紡績機(ぼうせきき)

    正解:飛び杼 → ジェニー紡績機 → ミュール紡績機 → 力織機
    飛(と)び杼(ひ)(1733年(ねん))→ジェニー紡績機(ぼうせきき)(1764年(ねん)ごろ)→ミュール紡績機(ぼうせきき)(1779年(ねん))→力織機(りきしょっき)(1785年(ねん))。飛(と)び杼(ひ)で織(お)る速(はや)さが上(あ)がったことも背景(はいけい)に、紡(つむ)ぐ機械(きかい)の改良(かいりょう)が進(すす)んだ。糸(いと)の生産(せいさん)が増(ふ)えると、織(お)る工程(こうてい)も機械(きかい)化(か)された。

  3. 蒸気機関(じょうききかん)を改良(かいりょう)し、工場(こうじょう)の動力(どうりょく)として広(ひろ)めた人物(じんぶつ)は?

    • ◯ カートライト
    • ◯ スティーヴンソン
    • ◯ ワット
    • ◯ アークライト

    正解:ワット
    ワットの蒸気機関(じょうききかん)が広(ひろ)まると、工場(こうじょう)は川(かわ)の近(ちか)くでなくても建(た)てられるようになった。スティーヴンソンは蒸気機関(じょうききかん)車(しゃ)を実用(じつよう)化(か)した人物(じんぶつ)。

  4. 賃金(ちんぎん)の低下(ていか)や失業(しつぎょう)に苦(くる)しむ職人(しょくにん)たちが、機械(きかい)を打(う)ちこわした運動(うんどう)を何(なん)という?

    答え:____________

    正解:ラダイト運動
    1810年代(ねんだい)にイギリス中部(ちゅうぶ)・北部(ほくぶ)で起(お)きた。

単元のポイント

  • 第(だい)2次(じ)囲(かこ)い込(こ)み 18世紀(せいき)、議会(ぎかい)の承認(しょうにん)のもとで進(すす)んだ土地(とち)の囲(かこ)い込(こ)み。土地(とち)を失(うしな)った農民(のうみん)の中(なか)から、都市(とし)へ移(うつ)って工場(こうじょう)で働(はたら)く者(もの)も出(で)た
  • 飛(と)び杼(ひ) 1733年(ねん)、ジョン=ケイが発明(はつめい)。織(お)る速(はや)さが上(あ)がった
  • 蒸気機関(じょうききかん) ワットが改良(かいりょう)し、工場(こうじょう)の動力(どうりょく)になった
  • 世界(せかい)の工場(こうじょう) 19世紀(せいき)のイギリスの呼(よ)び名(な)
  • ラダイト運動(うんどう) 1810年代(ねんだい)、賃金(ちんぎん)の低下(ていか)や失業(しつぎょう)に抗議(こうぎ)して機械(きかい)を打(う)ちこわした職人(しょくにん)たちの運動(うんどう)
問題を解く
単元のポイント
  • 第(だい)2次(じ)囲(かこ)い込(こ)み 18世紀(せいき)、議会(ぎかい)の承認(しょうにん)のもとで進(すす)んだ土地(とち)の囲(かこ)い込(こ)み。土地(とち)を失(うしな)った農民(のうみん)の中(なか)から、都市(とし)へ移(うつ)って工場(こうじょう)で働(はたら)く者(もの)も出(で)た
  • 飛(と)び杼(ひ) 1733年(ねん)、ジョン=ケイが発明(はつめい)。織(お)る速(はや)さが上(あ)がった
  • 蒸気機関(じょうききかん) ワットが改良(かいりょう)し、工場(こうじょう)の動力(どうりょく)になった
  • 世界(せかい)の工場(こうじょう) 19世紀(せいき)のイギリスの呼(よ)び名(な)
  • ラダイト運動(うんどう) 1810年代(ねんだい)、賃金(ちんぎん)の低下(ていか)や失業(しつぎょう)に抗議(こうぎ)して機械(きかい)を打(う)ちこわした職人(しょくにん)たちの運動(うんどう)