フェルミ推定
ゾウ先生仮定を1つ変えるだけで答えは変わる。だから仮定の根拠を説明できることが大事だ。
30秒でつかむ
- フェルミ推定は、実際に数えられない量を、仮定を立てて計算し、おおよその数を見積もる方法だ。
- モデル化は、①状況を数式にする②式を解く③結果を現実に当てはめて評価する、の3段階で進む。
- 仮定には幅があるので、上限と下限を使い、答えを1つの数ではなく区間で示すとよい。
詳しく
公式
日常や社会の事象を数学で扱うには、まず状況を数式や図に表す(定式化)。
次に数学の手順で式を解き(適用)、出た答えを現実に当てはめて確かめる(解釈)。
この3段階の進め方で、実際に数えられない量もおおよそ見積もれるのがフェルミ推定の考え方だ。
答えは1つの数より、仮定を動かした上限と下限の区間で示すほうが現実に近い。
例題
例題:全校生徒600人のうち、レジ袋を使う生徒の割合を40%と仮定する。
使う生徒は1人1日1枚使うとすると、1か月(30日)の使用枚数は600×0.4×1×30=7200枚だ。
割合の仮定を30%〜50%の範囲で動かすと、下限は600×0.3×1×30=5400枚だ。上限は600×0.5×1×30=9000枚になる。
だから、この学校の1か月の使用枚数は、だいたい5400〜9000枚の範囲にあると見積もれる。
なぜそうなるか
モデル化の結果は、仮定の立て方しだいで変わる。だから答えの精度より、仮定の根拠を示すことが大切だ。
1つの数で答えを出すと、仮定が外れたときに結果全体が信用できなくなる。
上限と下限の区間で示せば、仮定が多少ずれても、答えの範囲自体は大きく崩れない。
この考え方は、レジ袋に限らず、身近な数や社会の数字を見積もるときにも使える。
確認問題
確認問題(解答用紙)
スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。
https://manazoo.com/math/fermi-estimation/?from=print#quiz
全校生徒600人のうち、レジ袋を使う生徒の割合を40%、1人1日1枚、1か月を30日とすると、1か月の使用枚数は何枚か。
答え:____________
正解:7200
600×0.4×1×30=7200枚。同じ条件で、割合の仮定を30%まで下げたときの下限の枚数は何枚か。
答え:____________
正解:5400
600×0.3×1×30=5400枚。同じ条件で、割合の仮定を50%まで上げたときの上限の枚数は何枚か。
答え:____________
正解:9000
600×0.5×1×30=9000枚。フェルミ推定の結果を、1つの数ではなく上限と下限の区間で示すのはなぜか。
- ◯ 計算を簡単にするため
- ◯ 仮定ごとに答えが変わるため、起こりうる範囲を示す
- ◯ 小数を使わないようにするため
- ◯ 正確な数値が存在しないため
正解:仮定ごとに答えが変わるため、起こりうる範囲を示す
仮定を動かすと答えも変わるため、1つの数より範囲で示すほうが現実に近い見積もりになる。
単元のポイント
- 定式化 状況や問題を式や図、数値で表すこと
- 仮定 推定の土台になる値。変えると答えも変わる
- 上限と下限 仮定を動かして、答えを範囲で示す考え方