移動平均で読み取る変化の傾向
ゾウ先生1年ごとの上下に惑わされず、ならした線で全体の向きをつかもう。
30秒でつかむ
- 移動平均は、各時点のデータを、その周りのn個のデータの平均で置き換える方法だ。
- 7年分の8月の気温データに3年の移動平均を使うと、年ごとの上下がならされ、傾向が見やすくなる。
- 移動平均は将来を正確に予測するものではなく、過去の変化の傾向をつかむための方法だ。
詳しく
公式
移動平均は、各時点のデータを、その周りのn個のデータの平均で置き換えたものだ。
3年の移動平均なら、ある年の値を、前後1年とその年を合わせた3個の平均に置き換える。
年ごとのMₙの値は、Mₙ=(yₙ₋₁+yₙ+yₙ₊₁)÷3という式で求める。
この置き換えによって、1年だけの急な上下が目立たなくなり、全体の向きが見やすくなる。
例題
例題:ある地域の8月の平均気温(℃)が、1年目から順に27,30,24,33,27,30,27だったとする。
2年目の3年移動平均は、M₂=(27+30+24)÷3=27だ。
3年目はM₃=(30+24+33)÷3=29、5年目はM₅=(33+27+30)÷3=30になる。
生の値は24〜33の間で上下するが、移動平均は27→29→…→30と、なめらかに変わる。
なぜそうなるか
なぜ生の値をそのまま見るより、移動平均のほうが傾向をつかみやすいのか。
1年だけの異常な高温や低温は、周りの年の値に引かれてならされるからだ。
ならした値の並びを見れば、年ごとのばらつきに隠れていた、全体としての向きが見える。
ただし移動平均は過去の傾向をつかむ方法で、来年の気温をそのまま予測するものではない。
確認問題
確認問題(解答用紙)
スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。
https://manazoo.com/math/moving-average-trend/?from=print#quiz
気温データ27,30,24,33,27,30,27について、2年目の3年移動平均M₂を求めよ。
答え:____________
正解:27
M₂=(27+30+24)÷3=27。同じデータで、3年目の3年移動平均M₃を求めよ。
答え:____________
正解:29
M₃=(30+24+33)÷3=29。同じデータで、5年目の3年移動平均M₅を求めよ。
答え:____________
正解:30
M₅=(33+27+30)÷3=30。データに移動平均を使う主な目的は何か。
- ◯ 平均気温の合計を求めるため
- ◯ 年ごとの細かい変動をならし、全体の傾向を見やすくするため
- ◯ 測定ミスを無くすため
- ◯ 来年の値を正確に予測するため
正解:年ごとの細かい変動をならし、全体の傾向を見やすくするため
移動平均は周りの値で置き換えて細かい変動をならし、全体としての傾向を見やすくする方法だ。
単元のポイント
- 移動平均 各時点のデータを、周りのn個のデータの平均で置き換えたもの
- 3年移動平均 前後1年とその年を合わせて3個の平均をとる移動平均
- 傾向 ならしたデータの並びから読み取る、全体としての向き