地球の大きさの測り方
カワウソ先生緯度の差と距離がわかれば、地球を1周しなくても大きさを求められるよ。
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- エラトステネスは、離れた2地点で日かげの角度を比べ、その差から地球の大きさを見積もった。これが測定の歴史の出発点とされる。
- 地球を球と仮定すると、同じ子午線上の2地点の緯度の差と距離から全周を求められる。全周=距離÷緯度差×360という式で表せる。
- 全周がわかれば、全周=2×円周率×半径の関係から、地球の半径も計算できる。
詳しく
エラトステネスの方法と測定の歴史
地球の大きさを測ろうとした最初の試みとして知られているのが、古代ギリシャの学者エラトステネスの方法だ。彼は、同じ子午線上にある離れた2つの都市で、同じ日の太陽の高さを比べた。
片方の都市では太陽がほぼ真上にあり、日かげがほとんどできなかった。もう片方の都市では日かげが少しだけ斜めにでき、その角度を測ることができた。
太陽の光は地球に比べて十分遠くから届くため、2つの都市にはほぼ平行に届くとみなせる。それでも日かげの角度に差が出るのは、2つの都市の間で地球の表面が丸みを帯びて傾いているからだ。この角度の差と2都市間の距離がわかれば、地球を1周した角度360°に対応する全周を見積もれる。エラトステネスが測った角度の差は約7.2°で、360°の50分の1にあたる。そこで2都市間の距離を50倍して、全周を見積もった。
2地点の緯度の差と距離から全周を求める
現在では、同じ子午線上に離れた2地点を選び、衛星測位システムなどで緯度の差と距離を調べて地球の大きさを求める方法を使う。同じ子午線上なら、緯度の差がそのまま地球の中心を基準にした角度の差になる。経度がずれた2地点では、この関係がそのままは使えない。地球を球と仮定すれば、全周=距離÷緯度差×360で求められる。
たとえば、同じ子午線上にある2地点の緯度の差が10°、2地点間の距離が1110kmだった。全周=1110÷10×360=39960kmとなり、実際の地球の全周(約40000km)に近い値が得られる。
全周がわかれば、全周=2×円周率×半径の関係から、半径=全周÷(2×円周率)で地球の半径も求められる。39960kmなら、円周率を3.14として、半径はおよそ6363kmだ。
この方法でわかる地球の大きさの限界
この方法は、地球を球と仮定して成り立っている。緯度の差と距離から求めた大きさは、どの2地点を選んでも同じ値になるはずだ。しかし実際には、低緯度の地域と高緯度の地域で求めると値が少し異なる。
この違いから、地球が厳密には球ではないことに気づける。地球の正確な形については、次のページで赤道半径(新しいタブで開きます)と極半径を比べながら確かめていく。
測定に使う緯度の差や距離は、衛星測位システムの電波受信機の読み取りや地形図から調べられる。インターネットで見られる地図を使って調べることもできる。
確認問題
確認問題(解答用紙)
スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。
https://manazoo.com/science/measuring-the-size-of-the-earth/?from=print#quiz
エラトステネスが地球の大きさを見積もるために比べたものは何か。
- ◯ 2都市の標高の差
- ◯ 2都市での日かげの角度の差
- ◯ 2都市の人口の差
- ◯ 2都市の気温の差
正解:2都市での日かげの角度の差
エラトステネスは、同じ子午線上にある離れた2つの都市で、同じ日の太陽の高さ(日かげの角度)を比べた。その差から、地球の大きさを見積もった。同じ子午線上にある2地点の緯度の差が5°、2地点間の距離が555kmだった。地球を球と仮定すると、地球の全周は何kmか。
答え:____________
正解:39960
全周=距離÷緯度差×360で求める。555÷5×360=39960kmとなる。地球の全周を39960km、円周率を3.14とすると、地球の半径はおよそ何kmか。整数で答えよ。
答え:____________
正解:6363
全周=2×円周率×半径なので、半径=全周÷(2×円周率)で求められる。39960÷(2×3.14)=39960÷6.28≒6363kmとなる。地球の大きさを求めるときに、2地点を同じ子午線上から選ぶ理由として最も適切なものはどれか。
- ◯ 同じ子午線上は人工衛星の電波が届きやすいから
- ◯ 同じ子午線上は気温の変化が少ないから
- ◯ 同じ子午線上は地図の縮尺が一定だから
- ◯ 緯度の差を、地球の中心を基準にした角度の差として使えるから
正解:緯度の差を、地球の中心を基準にした角度の差として使えるから
同じ子午線上の2地点なら、緯度の差がそのまま地球の中心を基準にした角度の差になる。そこから全周=距離÷緯度差×360の式で全周を求められる。経度がずれると、この関係が使えない。
単元のポイント
- 子午線 北極と南極を結ぶ、経度が同じ地点を通る線。地球の大きさを測る基準になる
- 緯度の差 子午線上の2地点がそれぞれ何度の緯度にあるかの差。全周を360°に対応づける鍵になる
- エラトステネスの方法 2地点での日かげの角度の差を、地球を1周したときの角度360°の一部とみなして大きさを求める方法
- 全周 地球を1周したときの長さ。距離÷緯度差×360で求められる