常用対数
ゾウ先生常用対数は10のべきかどうかで整数になるかが決まる。まずlog₁₀10=1を基準に考えよう。
30秒でつかむ
- 常用対数は底を10にそろえた対数で、log₁₀xと書き、10を省略してlog xと書くこともある。
- log₁₀Nの整数部分に1を足すと、Nの桁数がわかる。
- デシベルやマグニチュードなど、大きさが何桁も違う量を表す目盛りには常用対数が使われている。
詳しく
公式
対数とその性質(新しいタブで開きます)・対数関数とそのグラフ(新しいタブで開きます)では、底がいろいろな数の対数を見てきた。底を10にそろえた対数を、常用対数という。
常用対数はと書き、10を省略してと書くこともある。、のように、10のべきなら整数だ。
常用対数の値がわかっていれば、10のべきでない数の対数も近い値で見積もれる。たとえばが与えられているとしよう。このときと計算できる。
常用対数は、大きさが何桁も違う量を表す目盛りにも使われている。音の大きさを表すデシベルは音の強さの常用対数をもとに決められていて、強さが10倍になるごとに10デシベルずつ上がるしくみだ。地震の規模を表すマグニチュードは、1大きくなるとエネルギーが約32倍(倍)になる。
例題
例題:として、は何桁の数か求めよ。
と変形でき、値は。これはを意味する。
は10桁の数のうちいちばん小さい数、は11桁の数のうちいちばん小さい数だ。この間にがあるので、の数だとわかる。下の図は、この桁数の見積もり方を数直線で表したものだ。
なぜそうなるか
対数は、バクテリアの増殖や放射性物質の崩壊のように、割合で変化する現象を調べるときにも使われる。
ある薬の体内残量が、1時間ごとに80%になるとしよう。n時間後の残量はもとの0.8ⁿ倍になる。残量が50%以下になるnを求めるには、の両辺の常用対数を考える。
で、は負の数だ。両辺をで割ると不等号の向きが変わる。が成り立つ。
、だ。計算するとになる。よって。下の図は、1時間ごとに80%になる残量の減り方を表したものだ。
確認問題
確認問題(解答用紙)
スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。
https://manazoo.com/math/common-logarithm/?from=print#quiz
log₁₀2=0.3010として、log₁₀8の値を求めよ(小数第3位まで)。
答え:____________
正解:0.903
8=2³なので、log₁₀8=3log₁₀2=3×0.3010=0.903になる。log₁₀2=0.3010として、2³⁰は何桁の数か。
- ◯ 9桁
- ◯ 10桁
- ◯ 11桁
- ◯ 30桁
正解:10桁
log₁₀2³⁰=30×0.3010=9.03なので、10⁹≤2³⁰<10¹⁰となり10桁の数になる。常用対数log₁₀100の値を求めよ。
答え:____________
正解:2
log₁₀100=xとすると10ˣ=100。100=10²なのでx=2になる。薬の体内残量が1時間ごとに80%になるとき、n時間後に残量が50%以下になる条件を正しく表した不等式はどれか。
- ◯ 0.5ⁿ≤0.8
- ◯ 0.8ⁿ≤0.5
- ◯ 0.8ⁿ≥0.5
- ◯ n×log₁₀0.8≥log₁₀0.5
正解:0.8ⁿ≤0.5
n時間後の残量はもとの0.8ⁿ倍なので、50%以下は0.8ⁿ≤0.5と表せる。4つ目は、両辺の常用対数をとるときに不等号の向きを逆にしてしまった式。底の10は1より大きいので、対数をとっても向きは変わらずn×log₁₀0.8≤log₁₀0.5になる。向きが変わるのは、このあと両辺を負の数であるlog₁₀0.8で割るときだ。
単元のポイント
- 常用対数 底が10の対数log₁₀x
- 桁数 log₁₀Nの整数部分+1がNの桁数
- 対数の目盛り デシベル・マグニチュードなど、大きさが何桁も違う量を表す尺度に使われる