仮説検定の考え方
ゾウ先生反対の仮定を疑えるかどうかは、基準となる確率と比べて決めるよ。
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- 主張が正しいかを確かめるには、主張に反する仮定を立てる。その仮定のもとで結果がどれくらい起こりやすいかを、実験やシミュレーションで調べる。
- 起こりにくさは基準となる確率(新しいタブで開きます)と比べる。5%など基準より起こりにくければ、仮定を疑い、主張は正しいと判断する。
- 基準より起こりにくくても主張が必ず正しいとは言えない。実験の方法まで批判的に考える姿勢が大切だ。
詳しく
基本の流れ
主張が正しいかを確かめたいとき、まずその主張に反する仮定を立てる。「このコインは表が出やすい」という主張なら、「表と裏が同じ確率で出る公正なコインだ」が反対の仮定だ。
次に、その仮定が正しいとして実験やシミュレーションを行い、実際に観測された結果がどれくらい起こりにくいかを確かめる。
起こりにくいと判断する境目には、基準となる確率を使う。5%など基準より起こりにくければ、仮定は正しくないと考え、もとの主張は正しいと判断する。
数学Bでは、この仮定を帰無仮説、基準となる確率を有意水準と呼び、確率分布を使って調べる方法を学ぶ。
例題
例題:コインを20回投げたところ表が15回出た。このコインは表が出やすいといえるか、仮説検定の考え方で考えよう。主張に反する仮定は「表と裏が同じ確率で出る公正なコインだ」とする。
公正なコインを20回投げる実験をシミュレーションで100回繰り返したところ、表が15回以上出たのは4回だった。その割合は%だ。
基準となる確率を5%とすると、4%はそれより小さい。公正なコインでは起こりにくい結果なので仮定は正しくないと考えられ、このコインは表が出やすいと判断できる。
なぜそうなるか
「表が出やすい」という主張だけでは、どれくらい出やすいのかが決まらず、確率を計算できない。反対の「公正なコインだ」という仮定なら、確率をもとに起こりやすさを調べられる。
その仮定のもとで起こりにくいとわかった結果は、偶然だけでは説明しにくい。だから仮定のほうを疑う。
ただし、基準より起こりにくかったからといって、主張が必ず正しいとは言い切れない。実験の方法やデータの集め方まで、批判的に考える姿勢が大切だ。
確認問題
確認問題(解答用紙)
スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。
https://manazoo.com/math/idea-of-hypothesis-testing/?from=print#quiz
「このコインは表が出やすい」という主張を仮説検定の考え方で確かめるとき、最初に立てる仮定として正しいものはどれか。
- ◯ 表と裏が同じ確率で出る公正なコインだ
- ◯ このコインは表が出やすい
- ◯ 表は必ず15回以上出る
- ◯ このコインは裏が出やすい
正解:表と裏が同じ確率で出る公正なコインだ
確かめたい主張とは反対の「公正なコインだ」という仮定を立てる。この仮定のもとなら、確率(新しいタブで開きます)をもとに起こりやすさを調べられる。公正なコインを100回シミュレーションしたうち、表が15回以上出たのは4回だった。その割合は何%か。
答え:____________
正解:4%
4回を100回で割って100をかけると4%になる。基準となる確率を5%としたとき、実際に起こった割合が4%だった場合の判断として正しいものはどれか。
- ◯ 基準より起こりにくいので仮定を疑ってよい
- ◯ データが足りないので判断できない
- ◯ 基準より起こりやすいので仮定を疑わない
- ◯ 必ず主張が正しいと確定する
正解:基準より起こりにくいので仮定を疑ってよい
4%は基準となる確率5%より小さく、起こりにくい結果なので、公正なコインだという仮定を疑ってよい。仮説検定の考え方で正しいものはどれか。
- ◯ 実験は一度だけ行えば十分である
- ◯ 基準となる確率と比べて、偶然では起こりにくいかを判断する
- ◯ 基準となる確率を下回れば主張が100%正しいと確定する
- ◯ 最初に立てる仮定は、本当に示したい主張そのものである
正解:基準となる確率と比べて、偶然では起こりにくいかを判断する
仮説検定は、基準となる確率と比べて、観測された結果が偶然では起こりにくいかを判断する考え方だ。
単元のポイント
- 仮説検定 主張が正しいかを、確率をもとに判断する考え方
- 主張に反する仮定 確かめたい主張とは反対の内容の仮定。この仮定のもとで起こりやすさを調べる
- 基準となる確率 起こりにくいと判断する境目の確率。5%や1%を使うことが多い
- シミュレーション 仮定が正しいとして実験を繰り返し、結果の起こりやすさを調べること