剰余の定理と因数定理
ゾウ先生実際に割り算をしなくても、代入するだけで余りがわかるのが剰余の定理の便利さだよ。
30秒でつかむ
- 整式P(x)をx−aで割った余りは、P(x)にx=aを代入したP(a)に等しい(剰余の定理)。
- P(a)=0ならP(x)はx−aで割り切れる。これを因数定理という。
- 因数定理で見つけた因数で割れば、三次方程式や複二次方程式を解くことができる。
詳しく
剰余の定理
整式の割り算では、A=BQ+R(Rの次数はBの次数より小さい)という関係が成り立つことを学んだ。ここでは、Bがの形のときの余りRを考えよう。
とすると、を代入する。になるので、になる。
つまり、整式をで割った余りは、実際に割り算をしなくてもでわかる。これを剰余の定理という。
例えば、をで割った余りは、。割り算をしなくても求まる。
例題:因数定理で三次方程式を解く
なら、はで割り切れる。これを因数定理という。
例題:を解け。
としてだ。だからはで割り切れる。実際に割るとになる。
だ。だからになる。解はの3つだ。
複二次方程式と箱の問題
のように、偶数次の項だけでできた四次方程式を複二次方程式という。と置き換えると、2次方程式になる。
を解くとより。だから、よりになる。よりになる。複素数(新しいタブで開きます)まで広げると、4つの解がすべて見つかった。
方程式は日常の問題にも使える。高さをxcmとすると、縦はcm、横はcmの直方体で、容積が350cm³の箱を考える。
を整理すると。だからが解で、高さ7cm・縦5cm・横10cmの箱になる。
確認問題
確認問題(解答用紙)
スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。
https://manazoo.com/math/remainder-and-factor-theorems/?from=print#quiz
整式P(x)=x³+3x−5をx−1で割った余りを求めよ。
答え:____________
正解:-1
剰余の定理より、余りはP(1)=1+3−5=−1。整式P(x)=x³−4x²+x+6で、x+1はP(x)の因数か。P(1)やP(−1)の値から判断せよ。
- ◯ P(−1)=4なので因数でない
- ◯ P(−1)=0なので因数である
- ◯ P(1)=0なので因数である
- ◯ P(1)=4なので因数でない
正解:P(−1)=0なので因数である
P(−1)=−1−4−1+6=0なので、因数定理よりx+1はP(x)の因数である。x³−2x²−5x+6=0の解をすべて求めよ。
- ◯ x=1,−3,2
- ◯ x=1,3,−2
- ◯ x=1,3,2
- ◯ x=−1,3,−2
正解:x=1,3,−2
P(1)=1−2−5+6=0なのでx−1で割れる。商はx²−x−6=(x−3)(x+2)。解はx=1,3,−2。縦が高さより2cm短く、横が高さより3cm長い直方体で、容積が350cm³になる箱を作る。高さxcmの値を求めよ(x>2)。
答え:____________
正解:7
x(x−2)(x+3)=350を整理すると、x³+x²−6x−350=0。x=7を入れると343+49−42−350=0になり成り立つ。
単元のポイント
- 剰余の定理 P(x)をx−aで割った余りはP(a)
- 因数定理 P(a)=0ならP(x)はx−aで割り切れる
- 複二次方程式 x⁴+px²+q=0のように、x²をひとまとまりとみる四次方程式