式の計算の利用
ゾウ先生100に近い数は(100±1)の形に、きれいな数でなければ(a+b)²の形に見立てよう。
30秒でつかむ
- 乗法公式(新しいタブで開きます)や因数分解(新しいタブで開きます)の公式を使うと、99×101や53²のような数の計算を速くできる。
- a²−b²=(a+b)(a−b)を使うと、100に近い数どうしの積や、2つの数の2乗の差が速く求まる。
- 文字nを使えば「連続する2つの偶数の積に1をたすと奇数の2乗になる」のような数の性質も説明できる。
詳しく
公式
乗法公式と因数分解の公式は、数の計算にも使える。特に2乗の差の公式 a²−b²=(a+b)(a−b) は、100に近い数の積でよく使う。
(a+b)²=a²+2ab+b² の公式も、2けたの数の2乗を、きりのよい数の和に分けて計算するときに役立つ。
例題
例題:99×101と53²を、公式を使って計算しよう。
99×101は(100−1)(100+1)と見る。2乗の差の公式でa²−b²=100²−1²=10000−1=9999。
53²は(50+3)²と見る。(a+b)²の公式で50²+2×50×3+3²=2500+300+9=2809。
どちらも、きりのよい数(100や50)との差に注目すると、公式が使える形が見つかる。
なぜそうなるか
文字の式は、数の性質をいつも成り立つ形で説明できる。「連続する2つの偶数の積に1をたすと、奇数の2乗になる」ことを示そう。
小さい方の偶数を2n(nは整数)とすると、大きい方は2n+2と表せる。積に1をたすと、2n(2n+2)+1になる。
これを展開すると4n²+4n+1。乗法公式の逆から、これは(2n+1)²と因数分解できる。2n+1は2nと2n+2の間にある奇数だ。
こうして、具体的な数で確かめた性質が、どの偶数でも成り立つことを文字の式で説明できる。
確認問題
確認問題(解答用紙)
スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。
https://manazoo.com/math/using-expansion-and-factorization/?from=print#quiz
99×101を(100−1)(100+1)の形にして計算すると、答えは□になる。□に入る数を答えよう。
答え:____________
正解:9999
(100−1)(100+1)=100²−1²=10000−1=9999。公式a²−b²を使うと、筆算より速く計算できる。53²を(50+3)²の形にして計算すると、答えは□になる。□に入る数を答えよう。
答え:____________
正解:2809
(50+3)²=50²+2×50×3+3²=2500+300+9=2809。大きい数の2乗も、公式を使えば速く求まる。連続する2つの偶数の積に1をたすと、どんな数になるか。
- ◯ 間にある偶数の2乗
- ◯ もとの数の2乗
- ◯ もとの数より1小さい奇数の2乗
- ◯ 間にある奇数の2乗
正解:間にある奇数の2乗
小さい方の偶数を2nとすると、大きい方は2n+2。積に1をたすと2n(2n+2)+1=(2n+1)²になり、これは間の奇数2n+1の2乗。41²−39²を、2乗の差の公式を使って計算すると、答えは□になる。□に入る数を答えよう。
答え:____________
正解:160
a²−b²=(a+b)(a−b)より、41²−39²=(41+39)(41−39)=80×2=160。1つずつ2乗して引くより速い。99×101を(100−1)(100+1)の形にすると計算が楽になる理由はどれか。
- ◯ 2乗の差の公式で、100²から1を引くだけで済むから
- ◯ 99と101が素数だから
- ◯ 99と101の最大公約数を求められるから
- ◯ 100を因数分解できるから
正解:2乗の差の公式で、100²から1を引くだけで済むから
2乗の差の公式a²−b²=(a+b)(a−b)を使うと、100²から1²を引くだけで済み、2けたどうしの筆算より速い。
単元のポイント
- 2乗の差 a²−b²の形の式。(a+b)(a−b)に因数分解できる
- 数の性質の説明 文字を使った式で、いつも成り立つ数の関係を示すこと
- 連続する整数 1つずつ順に並ぶ整数。偶数ならn、n+2のように表せる
- 乗法公式(新しいタブで開きます) 数の計算にも使える、式を展開するための公式
- 因数分解(新しいタブで開きます) 式を積の形に書きかえること。数の計算の工夫にも使える