電荷と電流
カワウソ先生電流の向きは「正の電荷が動く向き」と決められていて、金属の中を実際に動く自由電子はその逆向きに流れているよ。
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- 物体が帯びる電気の量を電荷(電気量)といい、単位はC(クーロン)。金属の中には、原子から離れて自由に動ける自由電子が多数あり、電流を担う。
- 電流は、単位時間に導体の断面を通過する電気量で、I=q/t(単位A)。1Aは1秒間に1Cの電気量が流れる電流。
- 電流の向きは正の電荷が動く向きと決められており、自由電子(負の電荷)は電流と逆向きに移動している。
詳しく
電気量と電流の式
物体が帯びる電気の量を電荷(電気量)といい、単位はC(クーロン)。金属の中には、原子から離れて自由に動き回れる自由電子が多数あり、電圧をかけるとこれらが一定方向にそろって動くことで電流が流れる。
電流は、導体の断面を単位時間に通過する電気量で定義される。時間の間に電気量が流れたとき、電流は(単位A)。1A(アンペア)は、1秒間に1C(クーロン)の電気量が流れる電流として決められている。
電流の向きは、歴史的に「正の電荷が移動する向き」と決められた。しかし金属の中で実際に動くのは負の電荷をもつ自由電子なので、自由電子は電流の向きと逆向きに移動している。
例題:電気量と電流の計算
例題1:導線に3.0Aの電流が流れているとき、4.0秒間に移動する電気量は、q=It=3.0×4.0=12C。
例題2:0.50秒間で2.5Cの電気量が流れたとき、電流は、I=q/t=2.5÷0.50=5.0A。
例題3:電気素量(電子1個がもつ電気量の大きさ)を1.6×10⁻¹⁹Cとすると、1.6Aの電流が流れる導線を1秒間に通過する電子の数は、1.6÷(1.6×10⁻¹⁹)=1.0×10¹⁹個。1秒間に流れる電子はとても多い数になる。
なぜ電流の向きと自由電子の動きが逆なのか
電流の向きは、電気の正体がまだわからなかった時代に「正の電荷が流れる向き」と決められた。あとになって、金属の中を実際に動いているのは負の電荷をもつ自由電子だとわかったが、電流の向きの決め方は変えなかった。
そのため、電池(新しいタブで開きます)の+極から-極へ向かう電流の向きに対して、自由電子は-極から+極へ、電流とは逆向きに動く。電子1個の電気量はごく小さいが、金属中には自由電子が非常に多いため、わずかな速さの移動でも大きな電流になるのだ。
中学の「静電気と電流(新しいタブで開きます)」で学んだ「電流は電子の流れ」という理解に、電気量という量を加えることで、電流の大きさを数で表せるようになる。これが、この先の電気抵抗やジュール熱(新しいタブで開きます)の計算の土台だ。
確認問題
確認問題(解答用紙)
スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。
https://manazoo.com/science/electric-charge-and-current/?from=print#quiz
導線に2.0Aの電流が流れているとき、5.0秒間に移動する電気量は何Cか。
答え:____________
正解:10
電気量q=It=2.0×5.0=10C。0.40秒間に3.2Cの電気量が流れたとき、電流は何Aか。
答え:____________
正解:8
電流I=q/t=3.2÷0.40=8.0A。金属中で電流を担っているものは何か。
- ◯ 陽子
- ◯ 自由電子
- ◯ 原子核
- ◯ 中性子
正解:自由電子
金属原子から離れ、金属中を自由に動ける自由電子が、電流の運び手になっている。電池につないだ回路で、自由電子が移動する向きと、電流の向きの関係について正しいものはどれか。
- ◯ 常に垂直
- ◯ 自由電子は動かない
- ◯ 逆向き
- ◯ 同じ向き
正解:逆向き
電流の向きは正の電荷が動く向きと決められており、負の電荷をもつ自由電子は電流と逆向きに移動する。
単元のポイント
- 電荷(電気量) 物体が帯びる電気の量。単位C(クーロン)
- 自由電子 金属原子から離れ、金属中を自由に動ける電子。電流の運び手
- 電流 I=q/t 単位時間に流れる電気量。単位A(アンペア)=C/s
- 電流の向き 正の電荷が動く向き。自由電子の移動方向とは逆