排出
カワウソ先生アンモニアを直接尿に出すのではなく、肝臓で尿素という害の少ない物質に変えてから、じん臓でこし出すよ。
30秒でつかむ
- 細胞でタンパク質が分解されると、有害なアンモニアができる。
- アンモニアは肝臓で、害の少ない尿素に変えられる。
- 尿素はじん臓で血液からこし出されて尿になり、輸尿管を通ってぼうこうに一時的にたまった後、体外に排出される。
詳しく
ポイント
細胞では、養分からエネルギーを取り出す細胞の呼吸によって、二酸化炭素(新しいタブで開きます)や水のほかに、タンパク質を分解したときに生じるアンモニアなどの不要物ができる。アンモニアは体にとって有害だ。
血液によって運ばれたアンモニアは、肝臓で害の少ない尿素に変えられる。尿素は血液によってじん臓まで運ばれ、そこで血液中からこし出される。
じん臓でこし出された尿素などの不要物は水とともに尿となり、輸尿管を通ってぼうこうに一時的にたくわえられたあと、体外に排出される。
肝臓のそのほかのはたらき
肝臓は尿素をつくるほかに、いくつかの重要なはたらきを持つ。消化を助ける胆汁をつくるはたらきがあり、つくられた胆汁は胆のうに一時的にたくわえられてから小腸へ送られる。
肝臓は、小腸で吸収されたブドウ糖をグリコーゲンという物質に変えて養分をたくわえるはたらきも持つ。必要なときにグリコーゲンをふたたびブドウ糖に戻し、血液中に送り出す。
このように、肝臓は①アンモニアを尿素に変える、②胆汁をつくる、③養分をたくわえる、という複数のはたらきを同時に担っており、体の中で最も多くのはたらきを持つ器官の一つである。
なぜそうなるか
アンモニアをそのまま尿として排出せず、肝臓でいったん尿素に変えるのは、アンモニアの毒性が強く、そのままの濃度(新しいタブで開きます)で体内を運ぶと細胞に害をおよぼすためである。尿素に変えることで、安全に血液中を運び、じん臓まで届けられるのだ。
じん臓が不要物をこし出せるのは、じん臓の中に血液をろ過する細かいつくりが集まっているためである。血液中の尿素や余分な水分などの小さな物質だけがこし出され、血球やタンパク質などの大きな物質は血液中に残る仕組みだ。
肝臓が養分をたくわえるのは、食事と食事の間の時間でも、血液中のブドウ糖の濃度を一定に保ち、細胞の呼吸に必要な養分を絶えず供給できるようにするためである。
確認問題
確認問題(解答用紙)
スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。
https://manazoo.com/science/excretion/?from=print#quiz
細胞でできた有害なアンモニアは、どの器官で害の少ない尿素に変えられるか。
- ◯ すい臓
- ◯ 肝臓
- ◯ ぼうこう
- ◯ じん臓
正解:肝臓
アンモニアは肝臓で害の少ない尿素に変えられ、血液でじん臓まで運ばれてこし出される。じん臓のはたらきとして正しいものはどれか。
- ◯ 血液中の尿素などの不要物をこし出し、尿をつくる
- ◯ アンモニアを尿素に変える
- ◯ 養分をグリコーゲンにたくわえる
- ◯ 胆汁をつくる
正解:血液中の尿素などの不要物をこし出し、尿をつくる
じん臓は血液中の尿素などの不要物をこし出し、尿をつくる器官。アンモニアを尿素に変えるのと胆汁をつくる、養分をたくわえるのは肝臓のはたらき。じん臓でつくられた尿は、輸尿管を通ったあとどこに一時的にたくわえられるか。
- ◯ ぼうこう
- ◯ 肝臓
- ◯ 胆のう
- ◯ すい臓
正解:ぼうこう
じん臓でつくられた尿は輸尿管を通ってぼうこうに一時的にたくわえられ、その後体外に排出される。肝臓のはたらきとして正しくないものはどれか。
- ◯ 尿素をつくる
- ◯ 養分をグリコーゲンとしてたくわえる
- ◯ 血液中の尿素を直接こし出す
- ◯ 胆汁をつくる
正解:血液中の尿素を直接こし出す
血液中の尿素をこし出すのはじん臓のはたらき。肝臓は尿素をつくる、胆汁をつくる、養分をたくわえるという3つのはたらきを持つ。
単元のポイント
- アンモニア タンパク質が分解されるときに細胞でできる、有害な不要物
- 尿素 肝臓でアンモニアから変えられる、害の少ない物質。じん臓でこし出される
- じん臓 血液中の尿素などの不要物をこし出し、尿をつくる器官
- 肝臓 尿素をつくるほか、胆汁をつくる、養分をたくわえるなどのはたらきを持つ