刺激と反応
カワウソ先生意識して起こす反応は脳を経由するけれど、反射はせきずいなどから直接命令が出るから脳を経由しないよ。だから反射の方が反応が速いんだ。
30秒でつかむ
- 目や耳などの感覚器官が刺激を受け取り、感覚神経を通って中枢神経(脳やせきずい)に伝えられる。
- 意識して起こす反応は脳が命令を出すが、反射はせきずいなどが直接命令を出すため脳を経由せず、反応が速い。
- 筋肉は縮むことしかできないため、関節をまたいで対になった筋肉が交互に縮んだりゆるんだりすることで、骨格を曲げ伸ばししている。
詳しく
ポイント
目や耳、皮膚などの感覚器官が光や音、熱などの刺激を受け取ると、その信号は感覚神経を通って中枢神経(脳とせきずい)に伝えられる。中枢神経が命令を出すと、信号は運動神経を通って筋肉に伝えられ、反応が起こる。感覚神経と運動神経をまとめて末しょう神経という。
熱いものに触れて意識して手を引く反応は、刺激が脳まで伝わり、脳が判断して命令を出す。これに対し、熱いものに触れて思わず手を引く反射は、せきずいが直接命令を出すため脳を経由しない。脳を経由しないため、反射は反応にかかる時間が短い。
筋肉は縮むことしかできない。そのため、関節をまたいで対になった筋肉(たとえばうでの表側と裏側の筋肉)が、一方が縮み他方がゆるむことを交互に行うことで、関節を曲げたり伸ばしたりしている。筋肉と骨はけんでつながっている。
反応時間を調べる実験
複数の人が手をつないで輪になり、最初の人がとなりの人の手を握った瞬間にストップウォッチをスタートさせ、握られた刺激が一人ずつ伝わって最初の人に戻ってきた瞬間に止める実験がある。かかった時間を人数で割ると、一人あたりの反応時間が求められる。
もう一つの方法が、ものさし落下の実験である。ものさしを垂直に持ってもらい、予告せずに落とし、落ち始めてからつかむまでの落下距離を読む。落下距離を式(gは重力加速度9.8m/s²)にあてはめると、反応にかかった時間がわかる。
たとえば、ものさしが19.6cm(0.196m)落ちてからつかめたとすると、より、秒となる。これは、目で見てから手を動かすまでの意識して起こす反応にかかる時間である。
なぜそうなるか
反射が脳を経由しないのは、危険から体を守るために、できるだけ短い経路で命令を伝える必要があるためである。信号が脳まで届いて判断されるのを待っていると、熱いものから手を引くまでの時間が長くなり、やけどなどの害が大きくなってしまう。
筋肉が対になってはたらくのは、筋肉自体が縮む方向の力しか出せないためである。一方の筋肉が縮んで関節を曲げたあと、関節を元の伸びた状態に戻すには、反対側についた別の筋肉が縮む必要がある。
ものさし落下の実験で反応時間が計算できるのは、ものさしが落ちる運動が、重力による一定の加速度で進む運動(自由落下(新しいタブで開きます))であり、落下距離と時間の関係が式で決まっているためである。
確認問題
確認問題(解答用紙)
スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。
https://manazoo.com/science/stimulus-and-response/?from=print#quiz
反射について正しいものはどれか。
- ◯ 運動神経だけで起こり、感覚神経は関係しない
- ◯ 脳が判断してから命令を出すため、意識して起こす反応より時間がかかる
- ◯ せきずいなどが直接命令を出すため、脳を経由しない
- ◯ 筋肉ではなく感覚器官が直接反応する
正解:せきずいなどが直接命令を出すため、脳を経由しない
反射はせきずいなどから直接命令が出るため脳を経由せず、意識して起こす反応より反応にかかる時間が短い。末しょう神経に含まれる2種類の神経はどれか。
- ◯ 感覚神経と運動神経
- ◯ 動脈と静脈
- ◯ 脳とせきずい
- ◯ けんと関節
正解:感覚神経と運動神経
末しょう神経は感覚神経と運動神経からなり、中枢神経(脳とせきずい)と感覚器官・筋肉などをつなぐ。関節で骨を曲げたり伸ばしたりできるのはなぜか。
- ◯ 対になった筋肉が交互に縮んだりゆるんだりするため
- ◯ 1つの筋肉が伸びたり縮んだりするため
- ◯ けんが伸び縮みするため
- ◯ 骨自体が伸び縮みするため
正解:対になった筋肉が交互に縮んだりゆるんだりするため
筋肉は縮むことしかできないため、関節をまたいで対になった筋肉が一方は縮み他方はゆるむことを交互に行い、曲げ伸ばしをしている。ものさし落下の実験で、ものさしが19.6cm落ちてからつかめたとき、反応にかかった時間は何秒か(とする)。
- ◯ 0.4秒
- ◯ 0.1秒
- ◯ 0.2秒
- ◯ 1秒
正解:0.2秒
にを代入するとより、秒。
単元のポイント
- 中枢神経 脳とせきずい。感覚神経からの信号を受け取り、運動神経へ命令を出す
- 末しょう神経 感覚神経と運動神経。中枢神経と感覚器官・筋肉などをつなぐ
- 反射 意識とは関係なく起こる反応。せきずいなどから命令が出るため、脳を経由せず反応が速い
- けんと関節 けんは筋肉と骨をつなぐつくり。関節は骨と骨がつながる曲がる部分