呼吸と血液の循環
カワウソ先生肺動脈には静脈血、肺静脈には動脈血が流れる。「動脈・静脈」は血管の名前、「動脈血・静脈血」は血液の中身の名前だよ。
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- 肺の中の小さな袋である肺胞で、血液中に酸素(新しいタブで開きます)を取り入れ、二酸化炭素を出す気体交換が行われる。
- 心臓は2心房2心室からなるポンプで、肺循環(心臓→肺→心臓)と体循環(心臓→全身→心臓)を繰り返し、血液を送り出す。
- 血液は赤血球・白血球・血小板と血しょうからなり、赤血球のヘモグロビンが酸素を運ぶ。酸素の多い動脈血、少ない静脈血が流れる血管は、動脈・静脈の名前とは一致しない場合がある。
詳しく
ポイント
肺の中には肺胞という小さな袋が無数にあり、周りを毛細血管が囲んでいる。肺胞では、空気中の酸素が血液に取り入れられ、血液中の二酸化炭素が空気中に出される気体交換が行われる。
心臓は2心房2心室からなる、血液を送り出すポンプだ。全身から戻った血液は大静脈→右心房→右心室→肺動脈を通って肺へ送られ(肺循環)、肺で酸素を受け取った血液は肺静脈→左心房→左心室→大動脈を通って全身へ送られる(体循環)。
酸素を多く含む血液を動脈血、酸素が少なく二酸化炭素を多く含む血液を静脈血という。心臓から送り出す血管を動脈、心臓へ戻る血管を静脈というが、肺動脈には静脈血、肺静脈には動脈血が流れることに注意する。
血液の成分と組織液
血液は、赤血球・白血球・血小板という固形の成分と、液体の血しょうからできている。赤血球に含まれるヘモグロビンは、酸素が多いところでは酸素と結びつき、酸素が少ないところでは酸素を離す性質を持ち、肺で受け取った酸素を全身の細胞まで運ぶ。
体内に入った細菌などを分解するのが白血球、出血したときに血液を固めるのが血小板だ。血しょうは、養分や二酸化炭素などを溶かして運ぶ液体の成分である。
血しょうの一部は毛細血管のかべからしみ出して組織液となり、血液と細胞の間で酸素や養分、二酸化炭素などの不要な物質をやりとりする仲立ちをする。細胞は、組織液から受け取った酸素と養分を使って細胞の呼吸をしている。
なぜそうなるか
肺動脈に静脈血が流れるのは、血液の種類が「心臓に戻ってきたばかりでまだ酸素を受け取っていない血液」だからである。肺静脈に動脈血が流れるのは、肺で酸素を受け取った直後の血液だからである。血管の名前は心臓から見た血液の向き(出る・戻る)で決まり、血液の種類(動脈血・静脈血)とは別のものだ。
心臓が肺循環と体循環という2つの経路を順番に繰り返すのは、肺で酸素を受け取った血液だけを全身に送るためである。心臓を経由せずに肺と全身を直接つなぐと、酸素が少ない血液と多い血液が混ざってしまう。
血しょうが組織液としてしみ出すのは、毛細血管のかべが非常に薄く、物質が通りぬけられるからだ。細胞は血管に直接つながっていないため、組織液を仲立ちとして酸素や養分を受け取り、二酸化炭素などの不要な物質を血液に渡している。
確認問題
確認問題(解答用紙)
スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。
https://manazoo.com/science/respiration-and-circulation/?from=print#quiz
肺動脈を流れる血液について正しいものはどれか。
- ◯ 静脈血が流れる
- ◯ 二酸化炭素を含まない血液が流れる
- ◯ 酸素を多く含む血液が流れる
- ◯ 動脈血が流れる
正解:静脈血が流れる
肺動脈には、全身から心臓に戻ってきたばかりでまだ酸素(新しいタブで開きます)を受け取っていない静脈血が流れる。血管の名前(動脈・静脈)と血液の種類(動脈血・静脈血)は別の決まりである。ヒトの心臓のつくりとして正しいものはどれか。
- ◯ 1心房2心室
- ◯ 1心房1心室
- ◯ 2心房2心室
- ◯ 2心房1心室
正解:2心房2心室
ヒトの心臓は右心房・右心室・左心房・左心室の2心房2心室からなる。赤血球に含まれるヘモグロビンの性質として正しいものはどれか。
- ◯ 二酸化炭素だけを運ぶ
- ◯ 出血したときに血液を固める
- ◯ 酸素が多いところで酸素と結びつき、少ないところで酸素を離す
- ◯ 細菌を分解する
正解:酸素が多いところで酸素と結びつき、少ないところで酸素を離す
ヘモグロビンは酸素の多い肺で酸素と結びつき、酸素の少ない全身の細胞付近で酸素を離す性質を持つ。細菌を分解するのは白血球、血液を固めるのは血小板のはたらき。組織液のはたらきとして正しいものはどれか。
- ◯ 血液を固める
- ◯ 細菌を分解する
- ◯ 尿素を血液からこし出す
- ◯ 血液と細胞の間で酸素や養分、二酸化炭素などの物質をやりとりする仲立ちをする
正解:血液と細胞の間で酸素や養分、二酸化炭素などの物質をやりとりする仲立ちをする
組織液は血しょうが毛細血管からしみ出た液で、血液と細胞の間で物質をやりとりする仲立ちをする。
単元のポイント
- 肺胞 肺の中にある小さな袋。周りを毛細血管が囲み、酸素と二酸化炭素の交換を行う
- 肺動脈・肺静脈 肺動脈には静脈血、肺静脈には動脈血が流れる。血管の名前と血液の種類は別
- 組織液 血しょうが毛細血管からしみ出た液。細胞と血液の間で物質をやりとりする仲立ちをする
- ヘモグロビン 赤血球に含まれる物質。酸素の多いところで酸素と結びつき、少ないところで酸素を離す