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遺伝子(いでんし)の発現(はつげん)とゲノム

カワウソ先生同(おな)じDNAをもつ細胞(さいぼう)でも、実際(じっさい)に働(はたら)く遺伝子(いでんし)は細胞(さいぼう)によって違(ちが)うんだよ。

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  1. 体(からだ)のどの細胞(さいぼう)も同(おな)じDNA(新しいタブで開きます)をもつが、実際(じっさい)に働(はたら)く遺伝子(いでんし)は細胞(さいぼう)によって異(こと)なる。
  2. 遺伝子(いでんし)の情報(じょうほう)からタンパク質(しつ)が作(つく)られることを遺伝子(いでんし)の発現(はつげん)といい、細胞(さいぼう)ごとに発現(はつげん)する遺伝子(いでんし)が異(こと)なる。
  3. ゲノムはある生物(せいぶつ)がもつ遺伝(いでん)情報(じょうほう)全体(ぜんたい)を指(さ)し、個々(ここ)の遺伝子(いでんし)はそのごく一部(いちぶ)である。

詳しく

細胞(さいぼう)ごとに異(こと)なる遺伝子(いでんし)の発現(はつげん)

体(からだ)を作(つく)るどの細胞(さいぼう)も、もとは同(おな)じ1個(こ)の細胞(さいぼう)から分裂(ぶんれつ)してできたので、同(おな)じDNAをもつ。ところが、神経(しんけい)の細胞(さいぼう)と筋肉(きんにく)の細胞(さいぼう)では、形(かたち)もはたらきも大(おお)きく異(こと)なる。

この違(ちが)いは、すべての遺伝子(いでんし)がいつも働(はたら)いているわけではないことから生(う)まれる。遺伝子(いでんし)の情報(じょうほう)をもとに転写(てんしゃ)と翻訳(ほんやく)(新しいタブで開きます)を経(へ)てタンパク質(しつ)が作(つく)られることを遺伝子(いでんし)の発現(はつげん)といい、細胞(さいぼう)は、そのはたらきに必要(ひつよう)な遺伝子(いでんし)だけを発現(はつげん)させている。

同(おな)じ遺伝(いでん)情報(じょうほう)があっても、どの遺伝子(いでんし)が発現(はつげん)するかが細胞(さいぼう)ごとに違(ちが)うため、細胞(さいぼう)の種類(しゅるい)ごとに異(こと)なる性質(せいしつ)が生(う)まれるというわけだ。

細胞ごとに異なる遺伝子の発現Asatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

遺伝子(いでんし)とゲノムの関係(かんけい)

ある生物(せいぶつ)がもつ遺伝(いでん)情報(じょうほう)全体(ぜんたい)をゲノムという。ゲノムは、その生物(せいぶつ)の体(からだ)をつくるために必要(ひつよう)な遺伝子(いでんし)を、すべて含(ふく)んだDNAの集(あつ)まりだ。

個々(ここ)の遺伝子(いでんし)は、このゲノムを構成(こうせい)するDNAのごく一部(いちぶ)にすぎない。たとえばヒトのゲノムには、約(やく)2万(まん)個(こ)の遺伝子(いでんし)が含(ふく)まれると見積(みつ)もられている。

どの細胞(さいぼう)も同(おな)じゲノムをもっていても、そこに含(ふく)まれる多数(たすう)の遺伝子(いでんし)のうち、発現(はつげん)する部分(ぶぶん)だけが細胞(さいぼう)ごとに変(か)わる。

ゲノムの中に点在する遺伝子Asatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

ゲノムの大(おお)きさと体(からだ)の複雑(ふくざつ)さ

ヒトのゲノム(1組(くみ)の遺伝(いでん)情報(じょうほう))は、およそ30億(おく)の塩基(えんき)対(たい)からなる。この中(なか)に、体(からだ)のつくりとはたらきを決(き)める情報(じょうほう)がすべて収(おさ)まっているわけだ。

ゲノムが大(おお)きいからといって、体(からだ)が複雑(ふくざつ)になるとは限(かぎ)らない。ゲノムの大(おお)きさと生物(せいぶつ)の複雑(ふくざつ)さは比例(ひれい)しないことが知(し)られている。

遺伝子(いでんし)の発現(はつげん)とゲノムの関係(かんけい)を理解(りかい)すると、同(おな)じ遺伝(いでん)情報(じょうほう)から多様(たよう)な細胞(さいぼう)が生(う)まれる体(からだ)の仕組(しく)みが見(み)えてくる。

確認問題

問題 1 / 4体(からだ)のすべての細胞(さいぼう)が同(おな)じDNAをもつのに、細胞(さいぼう)ごとにはたらきが異(こと)なる理由(りゆう)として正(ただ)しいものはどれか。

確認問題(解答用紙)

この問題を端末で解くための QR コード

スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。

https://manazoo.com/science/gene-expression-and-genome/?from=print#quiz

  1. 体(からだ)のすべての細胞(さいぼう)が同(おな)じDNAをもつのに、細胞(さいぼう)ごとにはたらきが異(こと)なる理由(りゆう)として正(ただ)しいものはどれか。

    • ◯ 細胞(さいぼう)ごとに発現(はつげん)する遺伝子(いでんし)が異(こと)なるから
    • ◯ 細胞(さいぼう)ごとに塩基(えんき)の相補性(そうほせい)が異(こと)なるから
    • ◯ 細胞(さいぼう)ごとにゲノムの数(かず)が異(こと)なるから
    • ◯ 細胞(さいぼう)ごとにもつDNAの量(りょう)が異(こと)なるから

    正解:細胞ごとに発現する遺伝子が異なるから
    同(おな)じDNA(新しいタブで開きます)があっても、細胞(さいぼう)のはたらきに応(おう)じて発現(はつげん)する遺伝子(いでんし)が異(こと)なるため、細胞(さいぼう)ごとに性質(せいしつ)が違(ちが)う。

  2. 遺伝子(いでんし)とゲノムの関係(かんけい)として正(ただ)しいものはどれか。

    • ◯ 個々(ここ)の遺伝子(いでんし)は、ゲノムを構成(こうせい)するDNAの一部(いちぶ)である
    • ◯ ゲノムは、タンパク質(しつ)からできている
    • ◯ ゲノムは、1個(こ)の遺伝子(いでんし)だけからできている
    • ◯ 遺伝子(いでんし)とゲノムは、まったく別(べつ)の物質(ぶっしつ)である

    正解:個々の遺伝子は、ゲノムを構成するDNAの一部である
    ゲノムはその生物(せいぶつ)の遺伝(いでん)情報(じょうほう)全体(ぜんたい)を指(さ)し、個々(ここ)の遺伝子(いでんし)はそのごく一部(いちぶ)にすぎない。

  3. ヒトのゲノム(1組(くみ)の遺伝(いでん)情報(じょうほう))の大(おお)きさは、およそ何塩基(なんえんき)対(たい)か。

    • ◯ 30塩基(えんき)対(たい)
    • ◯ 30億(おく)塩基(えんき)対(たい)
    • ◯ 300万(まん)塩基(えんき)対(たい)
    • ◯ 3000塩基(えんき)対(たい)

    正解:30億塩基対
    ヒトのゲノム(1組(くみ)の遺伝(いでん)情報(じょうほう))は、およそ30億(おく)の塩基(えんき)対(たい)からなる。

  4. 遺伝子(いでんし)の発現(はつげん)について正(ただ)しい説明(せつめい)はどれか。

    • ◯ すべての遺伝子(いでんし)は、どの細胞(さいぼう)でも常(つね)に働(はたら)いている
    • ◯ 発現(はつげん)する遺伝子(いでんし)の数(かず)は、どの細胞(さいぼう)でも同(おな)じである
    • ◯ すべての遺伝子(いでんし)が、いつも働(はたら)いているわけではない
    • ◯ 遺伝子(いでんし)が発現(はつげん)すると、DNAの配列(はいれつ)が変化(へんか)する

    正解:すべての遺伝子が、いつも働いているわけではない
    細胞(さいぼう)のはたらきに応(おう)じて必要(ひつよう)な遺伝子(いでんし)だけが働(はたら)くので、すべての遺伝子(いでんし)がいつも発現(はつげん)しているわけではない。

単元のポイント

  • 遺伝子(いでんし)の発現(はつげん) 遺伝子(いでんし)の情報(じょうほう)をもとに、転写(てんしゃ)と翻訳(ほんやく)を経(へ)てタンパク質(しつ)が作(つく)られること。細胞(さいぼう)ごとに発現(はつげん)する遺伝子(いでんし)は違(ちが)う
  • ゲノム ある生物(せいぶつ)がもつ遺伝(いでん)情報(じょうほう)全体(ぜんたい)。個々(ここ)の遺伝子(いでんし)はその一部(いちぶ)
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単元のポイント
  • 遺伝子(いでんし)の発現(はつげん) 遺伝子(いでんし)の情報(じょうほう)をもとに、転写(てんしゃ)と翻訳(ほんやく)を経(へ)てタンパク質(しつ)が作(つく)られること。細胞(さいぼう)ごとに発現(はつげん)する遺伝子(いでんし)は違(ちが)う
  • ゲノム ある生物(せいぶつ)がもつ遺伝(いでん)情報(じょうほう)全体(ぜんたい)。個々(ここ)の遺伝子(いでんし)はその一部(いちぶ)