中和反応の量的関係と中和滴定
カメレオン先生中和の条件は酸の価数×物質量=塩基の価数×物質量。式を立てる前にまず価数を確認しよう。
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- 酸と塩基(新しいタブで開きます)がちょうど中和するのは、酸の出すH⁺の物質量と塩基の出すOH⁻の物質量が等しくなるときである。
- 中和滴定(新しいタブで開きます)は、濃度(新しいタブで開きます)のわかった酸(または塩基)を使って、濃度のわからない塩基(または酸)の濃度を求める操作である。
- 滴定曲線のpH(新しいタブで開きます)が急に変化する中和点付近の範囲に、色が変わるpHの範囲が入る指示薬(新しいタブで開きます)を選ぶ。
詳しく
中和の量的関係の式
酸と塩基がちょうど中和するのは、酸が出すH⁺の物質量と、塩基が出すOH⁻の物質量が等しくなるときである。酸の価数をa、モル濃度(新しいタブで開きます)をc₁、体積をV₁、塩基の価数をb、モル濃度をc₂、体積をV₂とすると、中和しきる条件はと表せる。
この関係を利用して、濃度のわかった酸(または塩基)を少しずつ滴下し、濃度のわからない塩基(または酸)をちょうど中和するまでの体積を測る操作を中和滴定という。ちょうど中和し終わった点を中和点と呼ぶ。
中和滴定では、濃度のわかった水溶液をビュレットに入れ、濃度を求めたい水溶液をコニカルビーカーに量り取って、少しずつ滴下しながら色の変化を観察する。
例:食酢の中和滴定
例:10倍に薄めた食酢10.0mLを、0.100mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液で中和滴定したところ、7.20mLで中和点に達した。酢酸は1価の酸なので、薄めた食酢の酢酸のモル濃度をcとすると、という式が成り立つ。
この式を解くとc=0.0720mol/Lで、薄める前の食酢の酢酸の濃度は、その10倍の0.720mol/Lとわかる。
酢酸は弱酸なので、この中和滴定の滴定曲線は、中和点のpHが7より大きい位置に現れる。
なぜ指示薬の変色域が大事なのか
滴定曲線は、加えた水溶液の体積とpHの関係を表したグラフで、中和点の直前と直後でpHが急激に変化する。
指示薬は、水溶液の色が決まったpHの範囲で変わる物質だ。滴定曲線のpHが急に変わる範囲の中に、指示薬が変色するpHの範囲が入っていれば、色の変化から中和点を正確に読み取れる。
強酸と強塩基の中和では、中和点の前後でpHが3付近から11付近まで急変する。変色域が酸性側のメチルオレンジ(pH3.1〜4.4)も、塩基性側のフェノールフタレイン(pH8.0〜9.8)も、この範囲に入るのでどちらも使える。一方、酢酸のような弱酸と強塩基の中和では、急変する範囲がpH7〜11付近の塩基性側にずれるため、フェノールフタレインを使う。
確認問題
確認問題(解答用紙)
スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。
https://manazoo.com/science/neutralization-stoichiometry-and-titration/?from=print#quiz
酸と塩基がちょうど中和したときに成り立つ関係として正しいものはどれか。
- ◯ 酸の濃度=塩基の濃度
- ◯ 酸の体積=塩基の体積
- ◯ 酸の価数×物質量=塩基の価数×物質量
- ◯ 酸の物質量=塩基の物質量
正解:酸の価数×物質量=塩基の価数×物質量
中和は酸が出すH⁺の物質量と塩基(新しいタブで開きます)が出すOH⁻の物質量が等しくなることなので、価数×物質量どうしが等しくなる。濃度のわからない酢酸水溶液10.0mLを、0.100mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液で中和滴定したところ13.0mLで中和点に達した。この酢酸水溶液のモル濃度は何mol/Lか。
答え:____________
正解:0.13
1×c×10.0=1×0.100×13.0より、c=0.100×13.0÷10.0=0.13mol/L。滴定曲線で、中和点の前後に見られる特徴として正しいものはどれか。
- ◯ pHが急激に変化する
- ◯ pHが振動して何度も上下する
- ◯ pHがなめらかに一定の割合で変化する
- ◯ pHは変化しない
正解:pHが急激に変化する
中和点の直前と直後では、加えた体積がわずかでもpH(新しいタブで開きます)が大きく変化する。酢酸水溶液を水酸化ナトリウム水溶液で中和滴定するとき、中和点を判定するのに適した指示薬はどれか。
- ◯ どちらを使っても同じ
- ◯ メチルオレンジ
- ◯ 指示薬は使えない
- ◯ フェノールフタレイン溶液
正解:フェノールフタレイン溶液
弱酸と強塩基の中和点のpHは7より大きい側にずれるため、変色域が塩基性側にあるフェノールフタレイン溶液(新しいタブで開きます)が適する。
単元のポイント
- 中和の条件 酸の価数×物質量=塩基の価数×物質量が成り立つときに中和しきる
- 中和滴定(新しいタブで開きます) 濃度のわかった水溶液を少しずつ加えて中和点を調べ、相手の濃度を求める操作
- 中和点 酸と塩基がちょうど中和し終わった点
- 滴定曲線 加えた体積とpHの関係を表したグラフ。中和点付近でpHが急に変化する
- 指示薬の選び方 滴定曲線のpHが急変する範囲に、変色するpHの範囲が収まる指示薬を選ぶ