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垂直(すいちょく)抗力(こうりょく)と摩擦力(まさつりょく)

カワウソ先生止(と)まっている間(あいだ)の摩擦力(まさつりょく)は、引(ひ)く力(ちから)に合(あ)わせて大(おお)きさが変(か)わるよ。μNは「これ以上(いじょう)は支(ささ)えられない」上限(じょうげん)なんだ。

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  1. 物体(ぶったい)には、地球(ちきゅう)が引(ひ)く重力(じゅうりょく)W=mg(g≒9.8m/s²)が働(はたら)く。面(めん)の上(うえ)に置(お)くと、面(めん)は物体(ぶったい)を垂直(すいちょく)に押(お)し返(かえ)す。この力(ちから)が垂直(すいちょく)抗力(こうりょく)(新しいタブで開きます)Nである。
  2. 止(と)まっている物体(ぶったい)を面(めん)に沿(そ)って引(ひ)くと、引(ひ)く力(ちから)と同(おな)じ大(おお)きさの静止(せいし)摩擦力(まさつりょく)が逆(ぎゃく)向(む)きに働(はたら)く。静止(せいし)摩擦力(まさつりょく)には上限(じょうげん)があり、これを最大(さいだい)摩擦力(まさつりょく)F₀=μNという。
  3. すべり出(だ)したあとは、動(どう)摩擦力(まさつりょく)F′=μ′Nが働(はたら)く。動(どう)摩擦(まさつ)係数(けいすう)μ′は、ふつう静止(せいし)摩擦(まさつ)係数(けいすう)μより小(ちい)さい。

詳しく

物体(ぶったい)に働(はたら)く力(ちから)と摩擦力(まさつりょく)の式(しき)

質量(しつりょう)mmの物体(ぶったい)には、地球(ちきゅう)が引(ひ)く重力(じゅうりょく)W=mgW=mgが働(はたら)く。ggは重力(じゅうりょく)加速度(かそくど)(新しいタブで開きます)で、およそ9.8m/s²。質量(しつりょう)1.0kgの物体(ぶったい)には約(やく)9.8Nの重力(じゅうりょく)が働(はたら)く。

物体(ぶったい)を面(めん)に置(お)くと、面(めん)は物体(ぶったい)を面(めん)に垂直(すいちょく)な向(む)きに押(お)し返(かえ)す。この力(ちから)を垂直(すいちょく)抗力(こうりょく)という。水平(すいへい)な床(ゆか)に置(お)いただけなら、垂直(すいちょく)抗力(こうりょく)は重力(じゅうりょく)とつり合(あ)い、大(おお)きさはmgmgに等(ひと)しい。

止(と)まっている物体(ぶったい)を面(めん)に沿(そ)って引(ひ)くとき、動(うご)かなければ、引(ひ)く力(ちから)と同(おな)じ大(おお)きさの静止(せいし)摩擦力(まさつりょく)が逆(ぎゃく)向(む)きに働(はたら)いている。静止(せいし)摩擦力(まさつりょく)には上限(じょうげん)があり、これを最大(さいだい)摩擦力(まさつりょく)F0=μNF_0=\mu Nという(μ\muは静止(せいし)摩擦(まさつ)係数(けいすう))。すべっている物体(ぶったい)には動(どう)摩擦力(まさつりょく)F′=μ′NF'=\mu' Nが働(はたら)き、μ′\mu'を動(どう)摩擦(まさつ)係数(けいすう)とよぶ。

このほか、ばねが伸(の)び縮(ちぢ)みしたときの弾性力(だんせいりょく)F=kxF=kx、糸(いと)が物体(ぶったい)を引(ひ)く張力(ちょうりょく)など、物体(ぶったい)に接(せっ)して働(はたら)く力(ちから)がある。重力(じゅうりょく)・静電気力(せいでんきりょく)・磁力(じりょく)は、物体(ぶったい)どうしが離(はな)れていても働(はたら)く力(ちから)だ。

床の上の物体に働く4つの力Asatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

例題(れいだい):床(ゆか)の上(うえ)の物体(ぶったい)を引(ひ)く

例題(れいだい)1:質量(しつりょう)5.0kgの物体(ぶったい)が水平(すいへい)な床(ゆか)に静止(せいし)している。重力(じゅうりょく)は5.0×9.8=5.0\times9.8=49Nで、垂直(すいちょく)抗力(こうりょく)も同(おな)じ49Nになる。

例題(れいだい)2:この物体(ぶったい)と床(ゆか)の静止(せいし)摩擦(まさつ)係数(けいすう)を0.40とする。最大(さいだい)摩擦力(まさつりょく)は0.40×49=19.60.40\times49=19.6Nなので、水平(すいへい)に10Nで引(ひ)いても物体(ぶったい)は動(うご)かず、静止(せいし)摩擦力(まさつりょく)は10N。20Nで引(ひ)くと19.6Nを超(こ)えるので、物体(ぶったい)はすべり出(だ)す。

例題(れいだい)3:すべり出(だ)したあとの動(どう)摩擦(まさつ)係数(けいすう)を0.30とすると、動(どう)摩擦力(まさつりょく)は0.30×49=0.30\times49=14.7N。最大(さいだい)摩擦力(まさつりょく)の19.6Nより小(ちい)さいので、動(うご)き出(だ)したあとは小(ちい)さな力(ちから)で引(ひ)き続(つづ)けられる。

なぜ静止(せいし)摩擦力(まさつりょく)は引(ひ)く力(ちから)で変(か)わるのか

静止(せいし)摩擦力(まさつりょく)は、物体(ぶったい)を止(と)めたままにするために必要(ひつよう)な分(ぶん)だけ働(はたら)く。引(ひ)く力(ちから)が5Nなら5N、10Nなら10Nで、引(ひ)く力(ちから)とつり合(あ)っている。だから「静止(せいし)摩擦力(まさつりょく)=μN」とは限(かぎ)らず、μNは上限(じょうげん)にすぎない。

摩擦力(まさつりょく)が垂直(すいちょく)抗力(こうりょく)に比例(ひれい)するのは、面(めん)どうしを強(つよ)く押(お)しつけるほど、すべりにくくなるからだ。物体(ぶったい)の上(うえ)におもりを載(の)せると垂直(すいちょく)抗力(こうりょく)が増(ふ)え、最大(さいだい)摩擦力(まさつりょく)も動(どう)摩擦力(まさつりょく)も同(おな)じ割合(わりあい)で大(おお)きくなる。

垂直(すいちょく)抗力(こうりょく)は、いつも重力(じゅうりょく)と同(おな)じ大(おお)きさになるわけではない。上(うえ)から手(て)で押(お)せば垂直(すいちょく)抗力(こうりょく)は大(おお)きくなり、斜面(しゃめん)に置(お)けば重力(じゅうりょく)の一部(いちぶ)(斜面(しゃめん)に垂直(すいちょく)な成分(せいぶん))だけを支(ささ)える。

引く力と摩擦力の関係(静止摩擦力→動摩擦力)Asatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

確認問題

問題 1 / 4質量(しつりょう)3.0kgの物体(ぶったい)に働(はたら)く重力(じゅうりょく)の大(おお)きさは何(なん)Nか。重力(じゅうりょく)加速度(かそくど)を9.8m/s²とする。

確認問題(解答用紙)

この問題を端末で解くための QR コード

スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。

https://manazoo.com/science/normal-force-and-friction/?from=print#quiz

  1. 質量(しつりょう)3.0kgの物体(ぶったい)に働(はたら)く重力(じゅうりょく)の大(おお)きさは何(なん)Nか。重力(じゅうりょく)加速度(かそくど)を9.8m/s²とする。

    答え:____________

    正解:29.4
    重力(じゅうりょく)W=mg=3.0×9.8=29.4N。

  2. 水平(すいへい)な床(ゆか)に置(お)いた質量(しつりょう)10kgの物体(ぶったい)と床(ゆか)の静止(せいし)摩擦(まさつ)係数(けいすう)が0.50のとき、最大(さいだい)摩擦力(まさつりょく)は何(なん)Nか。重力(じゅうりょく)加速度(かそくど)を9.8m/s²とする。

    答え:____________

    正解:49
    垂直(すいちょく)抗力(こうりょく)(新しいタブで開きます)N=10×9.8=98N。最大(さいだい)摩擦力(まさつりょく)F₀=μN=0.50×98=49N。

  3. 床(ゆか)に置(お)いた物体(ぶったい)を水平(すいへい)に8Nの力(ちから)で引(ひ)いたが、物体(ぶったい)は動(うご)かなかった。このとき物体(ぶったい)に働(はたら)く静止(せいし)摩擦力(まさつりょく)の大(おお)きさはどれか。

    • ◯ 0N
    • ◯ 最大(さいだい)摩擦力(まさつりょく)μNと同(おな)じ
    • ◯ 8Nより小(ちい)さい
    • ◯ 8N

    正解:8N
    物体(ぶったい)は静止(せいし)しているので、引(ひ)く力(ちから)と静止(せいし)摩擦力(まさつりょく)がつり合(あ)っている。静止(せいし)摩擦力(まさつりょく)は8N。最大(さいだい)摩擦力(まさつりょく)μNは上限(じょうげん)で、いつもその大(おお)きさになるわけではない。

  4. 質量(しつりょう)2.0kgの物体(ぶったい)が、動(どう)摩擦(まさつ)係数(けいすう)0.20の水平(すいへい)な床(ゆか)の上(うえ)をすべっている。動(どう)摩擦力(まさつりょく)は何(なん)Nか。重力(じゅうりょく)加速度(かそくど)を9.8m/s²とする。

    答え:____________

    正解:3.92
    垂直(すいちょく)抗力(こうりょく)N=2.0×9.8=19.6N。動(どう)摩擦力(まさつりょく)F′=μ′N=0.20×19.6=3.92N。

単元のポイント

  • 重力(じゅうりょく) W=mg。質量(しつりょう)1kgの物体(ぶったい)に働(はたら)く重力(じゅうりょく)は約(やく)9.8N
  • 垂直(すいちょく)抗力(こうりょく)(新しいタブで開きます) 面(めん)が物体(ぶったい)を面(めん)に垂直(すいちょく)な向(む)きに押(お)す力(ちから)
  • 最大(さいだい)摩擦力(まさつりょく) F₀=μN。静止(せいし)摩擦力(まさつりょく)の上限(じょうげん)(μは静止(せいし)摩擦(まさつ)係数(けいすう))
  • 動(どう)摩擦力(まさつりょく) F′=μ′N。すべっている間(あいだ)の摩擦力(まさつりょく)(μ′は動(どう)摩擦(まさつ)係数(けいすう))
問題を解く
単元のポイント
  • 重力(じゅうりょく) W=mg。質量(しつりょう)1kgの物体(ぶったい)に働(はたら)く重力(じゅうりょく)は約(やく)9.8N
  • 垂直(すいちょく)抗力(こうりょく)(新しいタブで開きます) 面(めん)が物体(ぶったい)を面(めん)に垂直(すいちょく)な向(む)きに押(お)す力(ちから)
  • 最大(さいだい)摩擦力(まさつりょく) F₀=μN。静止(せいし)摩擦力(まさつりょく)の上限(じょうげん)(μは静止(せいし)摩擦(まさつ)係数(けいすう))
  • 動(どう)摩擦力(まさつりょく) F′=μ′N。すべっている間(あいだ)の摩擦力(まさつりょく)(μ′は動(どう)摩擦(まさつ)係数(けいすう))