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古地磁気(こちじき)

カワウソ先生岩石(がんせき)は固(かた)まった瞬間(しゅんかん)の地磁気(ちじき)の向(む)きを覚(おぼ)えている。地球(ちきゅう)の磁場(じば)にも「昔(むかし)」があるんだよ。

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  1. 岩石(がんせき)や地層(ちそう)に、できたときの地磁気(ちじき)の方向(ほうこう)が磁性(じせい)鉱物(こうぶつ)の磁化(じか)として記録(きろく)されたものを**古地磁気(こちじき)**という。
  2. 古地磁気(こちじき)の原因(げんいん)は、流体(りゅうたい)である外核(そとかく)(新しいタブで開きます)の運動(うんどう)が関係(かんけい)していると考(かんが)えられている。
  3. 地磁気(ちじき)のN極(きょく)とS極(きょく)は過去(かこ)に何度(なんど)も入(い)れ替(か)わってきたことが古地磁気(こちじき)の記録(きろく)からわかっており、これを**地磁気(ちじき)の逆転(ぎゃくてん)**という。

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詳しく

岩石(がんせき)に残(のこ)された古地磁気(こちじき)

溶(と)けたマグマが地表(ちひょう)や海底(かいてい)で冷(ひ)えて固(かた)まるとき、岩石(がんせき)にふくまれる磁性(じせい)鉱物(こうぶつ)は、そのときの地磁気(ちじき)の方向(ほうこう)に磁化(じか)される。この磁化(じか)は、岩石(がんせき)が固(かた)まったあとも長期間(ちょうきかん)保(たも)たれ、残留磁化(ざんりゅうじか)と呼(よ)ばれる。

このように、岩石(がんせき)や地層(ちそう)に残(のこ)された、形成時(けいせいじ)の地磁気(ちじき)の記録(きろく)を古地磁気(こちじき)という。古地磁気(こちじき)を調(しら)べることで、はるか昔(むかし)の地磁気(ちじき)の方向(ほうこう)や強(つよ)さを知(し)ることができる。

地磁気(ちじき)の原因(げんいん)は、地球(ちきゅう)内部(ないぶ)にある流体(りゅうたい)の外核(そとかく)がゆっくり運動(うんどう)していることと関係(かんけい)していると考(かんが)えられている。外核(そとかく)の運動(うんどう)が止(と)まれば、地磁気(ちじき)もいずれ消(き)えてしまうと考(かんが)えられる。

岩石が固まるときの地磁気の方向が残留磁化として残るAsatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

地磁気(ちじき)の逆転(ぎゃくてん)と海洋底(かいようてい)の縞模様(しまもよう)

世界(せかい)各地(かくち)の岩石(がんせき)の古地磁気(こちじき)を調(しら)べると、地磁気(ちじき)のN極(きょく)とS極(きょく)が過去(かこ)に何度(なんど)も入(い)れ替(か)わってきたことがわかる。この現象(げんしょう)を地磁気(ちじき)の逆転(ぎゃくてん)という。もっとも新(あたら)しい逆転(ぎゃくてん)はおよそ77万年(まんねん)前(まえ)に起(お)きたとされる。

海嶺(かいれい)(海底(かいてい)で新(あたら)しい海洋底(かいようてい)が生(う)まれる場所(ばしょ))付近(ふきん)の海底(かいてい)を調(しら)べると、海嶺(かいれい)を挟(はさ)んで左右(さゆう)対称(たいしょう)に、地磁気(ちじき)が正常(せいじょう)な向(む)きだった時期(じき)と逆転(ぎゃくてん)していた時期(じき)の磁化(じか)が縞模様(しまもよう)のように記録(きろく)されている。

この縞模様(しまもよう)は、新(あたら)しい海洋底(かいようてい)が海嶺(かいれい)で生(う)まれ、そのときの地磁気(ちじき)の向(む)きを記録(きろく)しながら両側(りょうがわ)へ広(ひろ)がっていくことで形成(けいせい)される。

海嶺を挟んで対称にできる海洋底の磁化の縞模様Asatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

古地磁気(こちじき)がプレートテクトニクスの証拠(しょうこ)になる理由(りゆう)

海嶺(かいれい)を挟(はさ)んで海洋底(かいようてい)の縞模様(しまもよう)が左右(さゆう)対称(たいしょう)になっていることは、海洋底(かいようてい)が海嶺(かいれい)で生(う)まれて両側(りょうがわ)へ移動(いどう)していったことを示(しめ)す強力(きょうりょく)な証拠(しょうこ)になる。

この縞模様(しまもよう)の対称性(たいしょうせい)と、地磁気(ちじき)の逆転(ぎゃくてん)の年代(ねんだい)がわかっていることを組(く)み合(あ)わせれば、海洋底(かいようてい)がどのくらいの速(はや)さで両側(りょうがわ)へ広(ひろ)がってきたかを計算(けいさん)することもできる。

このように、古地磁気(こちじき)の記録(きろく)は、地磁気(ちじき)そのものの歴史(れきし)を知(し)るだけでなく、海洋底(かいようてい)の広(ひろ)がりという地球(ちきゅう)の活動(かつどう)の証拠(しょうこ)としても使(つか)われている。

確認問題

問題 1 / 4「古地磁気(こちじき)」とは何(なに)か。

確認問題(解答用紙)

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https://manazoo.com/science/paleomagnetism/?from=print#quiz

  1. 「古地磁気(こちじき)」とは何(なに)か。

    • ◯ 将来(しょうらい)の地磁気(ちじき)の変化(へんか)を予測(よそく)した値(あたい)
    • ◯ 岩石(がんせき)や地層(ちそう)に残(のこ)された、形成時(けいせいじ)の地磁気(ちじき)の記録(きろく)
    • ◯ 地震波(じしんは)から推定(すいてい)した地球(ちきゅう)内部(ないぶ)の温度(おんど)
    • ◯ 現在(げんざい)測定(そくてい)している地磁気(ちじき)の値(あたい)そのもの

    正解:岩石や地層に残された、形成時の地磁気の記録
    古地磁気(こちじき)は、岩石(がんせき)や地層(ちそう)に、形成時(けいせいじ)の地磁気(ちじき)の方向(ほうこう)が磁性(じせい)鉱物(こうぶつ)の磁化(じか)(残留磁化(ざんりゅうじか))として記録(きろく)されたものである。

  2. 古地磁気(こちじき)の記録(きろく)からわかる「地磁気(ちじき)の逆転(ぎゃくてん)」とはどのような現象(げんしょう)か。

    • ◯ 偏角(へんかく)の値(あたい)が毎年(まいとし)同(おな)じ向(む)きに増(ふ)え続(つづ)けること
    • ◯ 地磁気(ちじき)のN極(きょく)とS極(きょく)が過去(かこ)に何度(なんど)も入(い)れ替(か)わってきたこと
    • ◯ 地磁気(ちじき)の強(つよ)さが一方(いっぽう)的(てき)に強(つよ)くなり続(つづ)けていること
    • ◯ 磁気圏(じきけん)の形(かたち)が季節(きせつ)ごとに逆転(ぎゃくてん)すること

    正解:地磁気のN極とS極が過去に何度も入れ替わってきたこと
    世界(せかい)各地(かくち)の岩石(がんせき)の古地磁気(こちじき)を調(しら)べると、地磁気(ちじき)のN極(きょく)とS極(きょく)が過去(かこ)に何度(なんど)も入(い)れ替(か)わってきたことがわかる。

  3. もっとも新(あたら)しい地磁気(ちじき)の逆転(ぎゃくてん)が起(お)きたのはおよそいつか。

    • ◯ およそ77万年(まんねん)前(まえ)
    • ◯ まだ一度(いちど)も逆転(ぎゃくてん)していない
    • ◯ およそ77億年(おくねん)前(まえ)
    • ◯ およそ7700年前(ねんまえ)

    正解:およそ77万年前
    もっとも新(あたら)しい地磁気(ちじき)の逆転(ぎゃくてん)はおよそ77万年(まんねん)前(まえ)に起(お)きたとされる。

  4. 海嶺(かいれい)を挟(はさ)んで左右(さゆう)対称(たいしょう)にできる海洋底(かいようてい)の磁化(じか)の縞模様(しまもよう)は、何(なに)の証拠(しょうこ)になるか。

    • ◯ 地磁気(ちじき)が一度(いちど)も逆転(ぎゃくてん)していないこと
    • ◯ 海洋底(かいようてい)が海嶺(かいれい)で生(う)まれて両側(りょうがわ)へ広(ひろ)がっていったこと
    • ◯ 海水(かいすい)の温度(おんど)が一定(いってい)であること
    • ◯ 地球(ちきゅう)が完全(かんぜん)な球(きゅう)であること

    正解:海洋底が海嶺で生まれて両側へ広がっていったこと
    海嶺(かいれい)を挟(はさ)んで海洋底(かいようてい)の縞模様(しまもよう)が左右(さゆう)対称(たいしょう)になっていることは、海洋底(かいようてい)が海嶺(かいれい)で生(う)まれて両側(りょうがわ)へ移動(いどう)していったことを示(しめ)す証拠(しょうこ)になる。

単元のポイント

  • 古地磁気(こちじき) 岩石(がんせき)や地層(ちそう)に、形成時(けいせいじ)の地磁気(ちじき)の方向(ほうこう)が記録(きろく)されたもの
  • 残留磁化(ざんりゅうじか) 岩石中(がんせきちゅう)の磁性(じせい)鉱物(こうぶつ)が、固(かた)まったときの地磁気(ちじき)の方向(ほうこう)に磁化(じか)されたまま残(のこ)ること
  • 地磁気(ちじき)の逆転(ぎゃくてん) 地磁気(ちじき)のN極(きょく)とS極(きょく)が過去(かこ)に何度(なんど)も入(い)れ替(か)わってきたこと。最新(さいしん)の逆転(ぎゃくてん)はおよそ77万年(まんねん)前(まえ)
  • 海洋底(かいようてい)の縞模様(しまもよう) 海嶺(かいれい)を挟(はさ)んで対称(たいしょう)にできる、地磁気(ちじき)の逆転(ぎゃくてん)を記録(きろく)した磁化(じか)の縞模様(しまもよう)

出典・クレジット

  • 単元の構成:文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)」(新しいタブで開きます)(政府標準利用規約 2.0)
  • 学習指導要領の該当箇所:高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 理科編 理数編 地学 (1)地球の概観 ア(ア)地球の形状・(イ)地球の内部(新しいタブで開きます)(解説p.162〜165。(1)地球の概観は(ア)地球の形状(㋐地球の形と重力:地球楕円体と地球表面における重力の資料から地球の形状と重力との関係を理解させる。内容の取扱いでジオイドと重力異常にも触れることを明記。㋑地球の磁気:地磁気の特徴とその働きを理解させ、内容の取扱いで地磁気の三要素及び磁気圏と太陽風との関連、地磁気の原因と古地磁気にも触れることを明記)と(イ)地球の内部(㋐地球の内部構造:地震波の伝わり方の資料から地球内部の構造を理解させる。内容の取扱いで走時曲線を扱い、地震波トモグラフィーにも触れることを明記。㋑地球内部の状態と物質:地球内部の温度・密度・圧力・構成物質の組成を理解させる。内容の取扱いでアイソスタシーも扱うこと、放射性同位体の崩壊など地球内部の熱源にも触れることを明記)で構成される。本単元では、㋐地球の形と重力を「地球楕円体と偏平率」(偏平率の計算)と「ジオイドと重力異常」の2ページに、㋑地球の磁気を「地磁気の三要素と磁気圏」と「古地磁気」の2ページに、㋐地球の内部構造を「走時曲線とシャドーゾーン」1ページに、㋑地球内部の状態と物質を「地球内部の境界面と温度・密度」と「アイソスタシー」の2ページに分けて扱い、計7ページとした。既存の高校「地学基礎」(1)地球のすがた ア(ア)惑星としての地球の、地球の大きさの測り方(measuring-the-size-of-the-earth)・地球の形(shape-of-the-earth:赤道半径約6378km・極半径約6357km・偏平率およそ298分の1・回転楕円体という定性的な説明まで)・地球内部の層構造(internal-structure-of-the-earth:地殻・マントル・外核・内核の区分とP波・S波で状態がわかること)・地球をつくる物質(materials-of-the-earth:岩石の密度の違い)、および中学理科「地震の波」(earthquake-waves:P波・S波・初期微動継続時間)で、地球が厳密には球でないこと、4層の区分、地震波で内部の状態がわかることは既に扱っているため、本単元ではそれより1段深く、偏平率を実際の数値で計算すること、ジオイドと重力異常(重力の正規値・地下構造の推定)、アイソスタシー(リソスフェアとアセノスフェアの浮力と重力のつり合い、スカンジナビア半島の隆起)、走時曲線の折れ曲がりとモホ面の深さの推定・P波とS波のシャドーゾーンが生じる理由、モホロビチッチ不連続面・グーテンベルク不連続面・レーマン不連続面という3つの境界面の名称と深さ・地下増温率と地殻熱流量・熱源としての放射性同位体の崩壊、地磁気の偏角・伏角・全磁力の三要素と磁気圏が太陽風と関連すること、地磁気の原因(外核の運動)と古地磁気・地磁気の逆転に絞って扱う。)
  • 事実データ:Wikidata の項目 Q853422(新しいタブで開きます)(CC0)
  • 文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 理科編 理数編」地学 (1)地球の概観 ア(ア)地球の形状 ㋑地球の磁気 p.163(新しいタブで開きます)
  • コトバンク「古地磁気学」(新しいタブで開きます)
  • 本文:Manazoo 編集部
  • 図(マグマが冷えて固まるときに磁性鉱物がそのときの地磁気の方向に磁化され残留磁化として残る様子を示した図):Asatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図) / 出典(新しいタブで開きます)
  • 図(海嶺を挟んで地磁気が正常だった時期と逆転していた時期の磁化が左右対称の縞模様に記録されている様子を示した図):Asatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図) / 出典(新しいタブで開きます)
  • 最終確認日:

単元の並びは学習指導要領に沿って作り、年号や人物などの事実は公開データと照らし合わせています。誤りに気づいたら意見箱からお知らせください。確かめて直します。テストや受験の前には、教科書や先生の説明もあわせて確認してください。

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単元のポイント
  • 古地磁気(こちじき) 岩石(がんせき)や地層(ちそう)に、形成時(けいせいじ)の地磁気(ちじき)の方向(ほうこう)が記録(きろく)されたもの
  • 残留磁化(ざんりゅうじか) 岩石中(がんせきちゅう)の磁性(じせい)鉱物(こうぶつ)が、固(かた)まったときの地磁気(ちじき)の方向(ほうこう)に磁化(じか)されたまま残(のこ)ること
  • 地磁気(ちじき)の逆転(ぎゃくてん) 地磁気(ちじき)のN極(きょく)とS極(きょく)が過去(かこ)に何度(なんど)も入(い)れ替(か)わってきたこと。最新(さいしん)の逆転(ぎゃくてん)はおよそ77万年(まんねん)前(まえ)
  • 海洋底(かいようてい)の縞模様(しまもよう) 海嶺(かいれい)を挟(はさ)んで対称(たいしょう)にできる、地磁気(ちじき)の逆転(ぎゃくてん)を記録(きろく)した磁化(じか)の縞模様(しまもよう)