
地磁気の三要素と磁気圏
カワウソ先生方位磁針が指す方向と、地図の真北が少しずれているのは偏角のせい。場所によってずれ方が違うんだよ。
30秒でつかむ
- 方位磁針が指す方向と真北との角度のずれを**偏角**、磁力線(新しいタブで開きます)が水平面となす角度を**伏角**、地磁気の強さを**全磁力**といい、これらを地磁気の三要素という。
- 地磁気が及ぶ範囲を**磁気圏**といい、太陽風の影響を受けて太陽側は圧縮され、反対側に長く伸びた形になっている。
- 磁気圏は、太陽風や宇宙線が直接地球に降り注ぐのを防ぐ働きをしている。
詳しく
地磁気の三要素
地球は大きな磁石のような性質で、その磁気を地磁気という。地磁気の特徴は、偏角・伏角・全磁力という3つの要素(地磁気の三要素)で表す。
偏角は、方位磁針が指す方向(磁北)と、地図上の真北との角度のずれである。偏角は、方位磁針の指す方向と、衛星測位システムの電波(新しいタブで開きます)受信機が示す真北とを比較することで測定できる。
伏角は、磁力線が水平面となす角度で、伏角方位計や糸につるした磁針を使って測定できる。北半球では磁力線が地面に向かって下向きに傾き、南半球では上向きに傾く。全磁力は地磁気そのものの強さを表す量だ。
磁気圏と太陽風
地磁気が及ぶ空間の範囲を磁気圏という。磁気圏は、太陽から吹き出す高速の荷電粒子の流れである太陽風の影響を強く受けている。
太陽に面した側では、太陽風によって磁気圏が押しつぶされるように圧縮され、反対の夜側では、磁気圏が長い尾のように引き伸ばされた形になる。
日本や世界各地で測定した地磁気の偏角・伏角の値を比較すると、場所によって一定の傾向で変化していることがわかる。
磁気圏が地球を守る働き
磁気圏は、太陽風に含まれる荷電粒子や、宇宙から飛来する宇宙線が地表に直接降り注ぐのを防ぐ働きをしている。
荷電粒子は磁力線に巻きつくように運動する性質があるため、磁気圏にとらえられた荷電粒子は地表まで直接届かず、磁力線に沿って極付近に導かれる。この現象がオーロラの原因の一つだ。
もし地球に磁気圏がなければ、太陽風や宇宙線がそのまま大気や地表に降り注ぎ、生物にとってより過酷な環境になっていたと考えられている。
確認問題
確認問題(解答用紙)
スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。
https://manazoo.com/science/three-elements-of-geomagnetism-and-magnetosphere/?from=print#quiz
地磁気の三要素のうち「偏角」とは何か。
- ◯ 磁力線が水平面となす角度
- ◯ 磁気圏の及ぶ範囲の広さ
- ◯ 方位磁針が指す方向と真北との角度のずれ
- ◯ 地磁気そのものの強さ
正解:方位磁針が指す方向と真北との角度のずれ
偏角は、方位磁針が指す方向(磁北)と、地図上の真北との角度のずれである。北半球では、伏角(磁力線が水平面となす角度)はどちら向きになるか。
- ◯ 水平(0°)のまま
- ◯ 上向き
- ◯ 下向き
- ◯ 季節によって上下に変わる
正解:下向き
伏角は、北半球では磁力線(新しいタブで開きます)が地面に向かって下向きに傾き、南半球では上向きに傾く。磁気圏は太陽風を受けてどのような形になっているか。
- ◯ どの方向にも同じ半径の完全な球形
- ◯ 季節によって球形と円柱形を交互に変える形
- ◯ 太陽側が圧縮され、反対側が長く伸びた形
- ◯ 太陽側だけが伸び、反対側が圧縮された形
正解:太陽側が圧縮され、反対側が長く伸びた形
磁気圏は、太陽に面した側が太陽風によって圧縮され、反対の夜側では長い尾のように引き伸ばされた形になっている。磁気圏はどのような働きをしているか。
- ◯ 太陽風や宇宙線が地表に直接降り注ぐのを防ぐ
- ◯ 地球の自転の速さを一定に保つ
- ◯ 地球の重力を強める
- ◯ 地殻とマントルの境目の深さを決める
正解:太陽風や宇宙線が地表に直接降り注ぐのを防ぐ
磁気圏は、太陽風に含まれる荷電粒子や、宇宙から飛来する宇宙線が地表に直接降り注ぐのを防ぐ働きをしている。
単元のポイント
- 偏角 方位磁針が指す方向(磁北)と、地図上の真北との角度のずれ
- 伏角 磁力線が水平面となす角度。北半球では下向き、南半球では上向きになる
- 全磁力 地磁気の強さそのものを表す量。場所によって値が異なる
- 磁気圏 地磁気が及ぶ範囲。太陽風を受けて太陽側は圧縮され、反対側は長く伸びる