
反応速度の表し方
カメレオン先生反応速度は、濃度の変化量を時間でわるだけ。平均と瞬間の違いは、グラフの弦と接線で考えるとわかりやすいよ。
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- 反応速度は、ある時間の間に反応物(新しいタブで開きます)または生成物の濃度が変化する割合で表す。反応物ならv=-Δ[A]/Δt、生成物ならv=Δ[B]/Δt。
- 区間の最初と最後の濃度から求めた速さは「平均の反応速度」で、区間を狭くしていくと一点での「瞬間の反応速度」に近づく。
- 過酸化水素の分解のように、反応が進むほど反応物の濃度が減るため、反応速度はふつう時間とともに小さくなる。
詳しく
反応速度の定義:濃度の変化量÷時間
反応の速さは、ふつう単位時間あたりに反応物や生成物の濃度がどれだけ変化したかで表す。反応物Aの濃度を[A]と書き、時間Δtの間に[A]がΔ[A]だけ変化したとすると、反応速度vは次の式で表せる。 (反応物の場合) 反応物の濃度は反応が進むほど減っていくので、Δ[A]は負の値だ。速さvを正の値にするため、マイナスをつけて-Δ[A]/Δtと定義する。生成物Bの濃度[B]を使うときは、濃度が増えていくのでとなる。
反応速度の単位は、濃度の単位mol/Lを時間の単位(秒sや分minなど)でわったmol/(L・s)やmol/(L・min)で表す。
例:過酸化水素の分解で平均の反応速度を求める
過酸化水素は2H₂O₂→2H₂O+O₂の反応でゆっくり分解する。ある実験で時間tごとに[H₂O₂]を測定したところ、次のようなデータが得られたとする。 t=0min:1.00mol/L/t=2min:0.70mol/L/t=4min:0.52mol/L/t=6min:0.40mol/L/t=8min:0.32mol/L
t=0minからt=4minまでの平均の反応速度を求めると、v=-(0.52-1.00)/(4-0)=0.48/4=0.12mol/(L・min)。同じようにt=4minからt=8minまでの平均の反応速度を求めると、v=-(0.32-0.52)/(8-4)=0.20/4=0.050mol/(L・min)。
2つの区間を比べると、反応が進んで[H₂O₂]が小さくなるほど、平均の反応速度は小さくなっていることがわかる。これは、次のページで学ぶように反応速度が反応物の濃度に比例するために起こる。
なぜ瞬間の反応速度を考えるのか
区間を区切って求めた平均の反応速度は、区間の取り方によって値が変わってしまう。区間をどんどん短くしていくと、平均の反応速度はある1つの時刻での瞬間の反応速度に近づいていく。
濃度-時間のグラフでは、2点を直線で結んだ線(弦)の傾きが平均の反応速度、ある1点での接線の傾きが瞬間の反応速度にあたる。
実験では多くの時刻でこまめに濃度を測ることで、瞬間の反応速度に近い値を求める。次のページで学ぶ反応速度式(新しいタブで開きます)は、この瞬間の反応速度と濃度の関係を表す式である。
確認問題
確認問題(解答用紙)
スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。
https://manazoo.com/science/reaction-rate-expression/?from=print#quiz
反応物Aの濃度[A]を使って反応速度vを表す式として正しいものはどれか。
- ◯ v=Δt/Δ[A]
- ◯ v=[A]/Δt
- ◯ v=-Δ[A]/Δt
- ◯ v=Δ[A]/Δt
正解:v=-Δ[A]/Δt
反応物(新しいタブで開きます)の濃度は反応が進むほど減っていくのでΔ[A]は負の値になる。速さvを正の値にするため、マイナスをつけてv=-Δ[A]/Δtと定義する。過酸化水素の分解で、本文の表からt=0minに[H₂O₂]=1.00mol/L、t=2minに[H₂O₂]=0.70mol/Lだったことがわかる。この0〜2分の平均の反応速度は何mol/(L・min)か。
答え:____________
正解:0.15
v=-(0.70-1.00)/(2-0)=0.30/2=0.15mol/(L・min)。同じ実験で、本文の表からt=2minに[H₂O₂]=0.70mol/L、t=6minに[H₂O₂]=0.40mol/Lだったことがわかる。この2〜6分の平均の反応速度は何mol/(L・min)か。
答え:____________
正解:0.075
v=-(0.40-0.70)/(6-2)=0.30/4=0.075mol/(L・min)。濃度-時間グラフで、ある1つの時刻での瞬間の反応速度に相当するのはどれか。
- ◯ グラフ全体の平均の傾き
- ◯ その時刻でグラフに引いた接線の傾き
- ◯ その時刻と原点を結ぶ直線の傾き
- ◯ その時刻の濃度の値そのもの
正解:その時刻でグラフに引いた接線の傾き
区間を区切って求めた平均の反応速度(弦の傾き)の区間をどんどん短くしていくと、ある1点での接線の傾きに近づく。これが瞬間の反応速度にあたる。
単元のポイント
- 反応速度 ある時間の間に反応物または生成物の濃度が変化する割合。反応物の場合はv=-Δ[A]/Δt、生成物の場合はv=Δ[B]/Δtで表す
- 平均の反応速度 ある区間の最初と最後の濃度の変化量を、その区間の時間でわった値
- 瞬間の反応速度 ある1つの時刻での反応の速さ。濃度-時間グラフでその時刻の接線の傾きに相当する