合成速度と相対速度
カワウソ先生相対速度は「相手−自分」。引く順番を逆にすると符号がひっくり返るから気をつけよう。
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- 流れのある川を進む船のように、2つの速度(新しいタブで開きます)が同時に加わるとき、岸から見た速度は2つの速度の和になる。これを合成速度という。
- 動いている物体Aから見た物体Bの速度を、Aに対するBの相対速度という。同一直線上では、Bの速度−Aの速度で求める。
- 向きは正の向きを決めて+・−で表す。相対速度が負なら、Aから見てBは負の向きに動いて見える。
詳しく
合成速度と相対速度の式
静水で速さ3m/sで進む船が、1m/sで流れる川を下ると、船は水に対して3m/s、水は岸に対して1m/sで動くので、岸から見た船の速度は3+1=4m/sになる。このように2つの速度を足し合わせたものを合成速度という。同一直線上では、正の向きを決めてと計算する。
一方、動いている物体から別の物体を見ると、止まって見るときとは違う速度に見える。物体Aから見た物体Bの速度を、Aに対するBの相対速度といい、Aの速度を、Bの速度をとするとで表す。
引く順番に注意する。「Aから見たB」なら、見られる側(B)の速度から、見ている側(A)の速度を引く。
例題:川を進む船と2台の自動車
例題1:静水で3m/sで進む船が、流れの速さ1m/sの川を上る。流れの向きを正とすると、船の速度は−3m/s、水の速度は+1m/sなので、岸から見た速度は−3+1=−2m/s。上流に向かって毎秒2mで進む。
例題2:一直線の道路を、自動車Aが東向きに20m/s、自動車Bが東向きに15m/sで走っている。東向きを正とすると、Aから見たBの速度は15−20=−5m/s。Aの運転手には、Bが西向き(後ろ向き)に5m/sで動いて見える。
例題3:例題2で、Bが西向きに15m/sで走っていたら、Bの速度は−15m/sなので、Aから見たBの速度は−15−20=−35m/s。すれ違うときは、互いの速さを足した速さで近づいて見える。
なぜ「相手−自分」で求められるのか
Aから見るということは、Aといっしょに動きながら見るということだ。そこで、Aが止まって見えるように、AにもBにも同じ速度を合成してみる。するとAの速度はとなり、Bの速度はになる。これがAから見たBの速度だ。
同じ向きに同じ速さで走る2台の車は、互いに止まって見える。これはになる場合にあたる。電車に乗っていると、並んで走る電車がゆっくりに見えるのも同じ理由だ。
合成速度と相対速度は、どちらも速度に+・−の向きをつけて足し引きする計算である。平面内の運動では、速度を矢印(ベクトル)として合成するが、物理基礎では同一直線上の場合を中心に扱う。
確認問題
確認問題(解答用紙)
スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。
https://manazoo.com/science/relative-velocity/?from=print#quiz
静水で4m/sで進む船が、流れの速さ2m/sの川を下る。岸から見た船の速さは何m/sか。
答え:____________
正解:6
下るときは船の速度(新しいタブで開きます)と流れの速度が同じ向きなので、合成速度は4+2=6m/s。上るときは4−2=2m/sになる。東向きに25m/sで走る自動車Aから、東向きに10m/sで走る自動車Bを見た。東向きを正とするとき、Aから見たBの速度は何m/sか。
答え:____________
正解:-15
Aから見たBの速度=Bの速度−Aの速度=10−25=−15m/s。Bは西向きに15m/sで動いて見える。東向きに20m/sで走る自動車Aと、西向きに15m/sで走る自動車Bがある。東向きを正とするとき、Aから見たBの速度は何m/sか。
答え:____________
正解:-35
Bの速度は−15m/s。Aから見たBの速度=−15−20=−35m/s。向かい合って走ると、互いの速さを足した速さで近づいて見える。物体Aから見た物体Bの速度(Aに対するBの相対速度)を求める式はどれか。vA・vBはそれぞれA・Bの速度とする。
- ◯ vB−vA
- ◯ vA+vB
- ◯ vA−vB
- ◯ vA×vB
正解:vB−vA
見られる側(B)の速度から、見ている側(A)の速度を引く。Aも同じ速度で動かして止まって見えるようにすると、Bの速度はvB−vAになる。
単元のポイント
- 合成速度 2つの速度の和。同一直線上なら+・−をつけて足す
- 相対速度 Aから見たBの速度=Bの速度−Aの速度
- 正の向き はじめに決め、逆向きの速度は負の値で表す