変位と速度
カワウソ先生速さは大きさだけ、速度は向きつき。直線上では、右向きを正と決めて+と−で向きを表すよ。
30秒でつかむ
- 物体の位置の変化を、向きと大きさで表したものを変位という。実際に動いた経路の長さ(道のり)とは一致しないことがある。
- 単位時間あたりの変位を速度という。平均の速度は、変位÷かかった時間で求め、単位はm/s。
- 位置−時間のグラフ(x-tグラフ)の傾きは速度を表す。等速直線運動(新しいタブで開きます)では傾きが一定の直線になり、x=vtが成り立つ。
詳しく
変位と速度の求め方
直線上の運動では、基準(新しいタブで開きます)の点(原点)を決め、物体の位置を座標xで表す。位置がからに変わったとき、その変化を変位という。変位は、どちら向きにどれだけ移ったかを表し、右向きを正と決めれば、左向きの変位は負の値になる。
実際に動いた経路の長さは道のりといい、変位とは区別する。右へ5m進んでから左へ2m戻ると、道のりは5+2=7mだが、変位ははじめの位置から終わりの位置までの+3mである。
単位時間あたりの変位を速度という。時間の間に変位がのとき、平均の速度はで、単位はm/s(メートル毎秒)。中学で学んだ速さに、向きを加えたものが速度である。速度が一定の直線運動を等速直線運動といい、時刻0に原点を出発すればが成り立つ。
例題:変位・平均の速度・グラフの傾き
例題1:物体が右へ5m進み、そのあと左へ2m戻った。右向きを正とするとき、道のりと変位を求めよ。道のりは5+2=7m、変位は+5−2=+3m(右向きに3m)。
例題2:x軸上を動く物体の位置が、時刻2sに4m、時刻6sに−8mだった。この間の平均の速度は、で−3m/s。負の符号は、左向き(負の向き)に毎秒3mの割合で動いたことを表す。
例題3:x-tグラフで、時刻1sに位置2m、時刻4sに位置8mを通る直線がある。傾きはなので、速度は2m/s。
なぜx-tグラフの傾きが速度になるのか
x-tグラフでは、横軸が時刻t、縦軸が位置xである。ある時間の間に位置がだけ変わると、グラフ上では横に、縦にだけ進む。傾きは縦の変化÷横の変化なのでとなり、これは速度の定義そのものである。
等速直線運動ではどの区間で見ても傾きが同じなので、グラフは直線だ。傾きが急なほど速く、右下がり(傾きが負)なら負の向きに動いている。
速度が変わる運動では、x-tグラフは曲線になる。このときは、時間を短く取るほど、平均の速度はその瞬間の速度(瞬間の速度)に近づき、曲線に引いた接線の傾きが瞬間の速度を表す。
確認問題
確認問題(解答用紙)
スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。
https://manazoo.com/science/displacement-and-velocity/?from=print#quiz
物体が右へ8m進み、そのあと左へ3m戻った。右向きを正とするとき、変位は何mか。
答え:____________
正解:5
変位ははじめの位置から終わりの位置への位置の変化なので、+8−3=+5m。道のり(8+3=11m)とは違う。x軸上を動く物体の位置が、時刻1sに9m、時刻4sに3mだった。この間の平均の速度は何m/sか。
答え:____________
正解:-2
平均の速度=変位÷時間=(3−9)÷(4−1)=−6÷3=−2m/s。負の向きに毎秒2mの割合で動いた。x-tグラフ(位置−時間のグラフ)の傾きは、何を表すか。
- ◯ 道のり
- ◯ 速度
- ◯ 加速度
- ◯ 変位
正解:速度
x-tグラフの傾きは、位置の変化÷時間なので速度を表す。v-tグラフ(新しいタブで開きます)の傾きは加速度を表す。速さと速度の違いとして正しいものはどれか。
- ◯ 速度は道のりを時間で割ったものである
- ◯ 速さと速度はいつも同じ値になる
- ◯ 速度は向きをもち、速さは向きをもたない
- ◯ 速さは向きをもち、速度は向きをもたない
正解:速度は向きをもち、速さは向きをもたない
速度は速さに向きを加えた量。直線上では、正の向きを決めて+・−で向きを表す。
単元のポイント
- 変位 はじめの位置から終わりの位置への位置の変化。向きを+・−で表す
- 道のり 実際に動いた経路の長さ。向きは考えない
- 速度 単位時間あたりの変位。速さに向きを加えた量(m/s)
- x-tグラフの傾き その間の速度を表す