
数列の極限
ゾウ先生分数の数列の極限で迷ったら、分母の一番次数が高い項で分母・分子を割ろう。∞/∞の形がすっきり整理できるよ。
30秒でつかむ
- nを限りなく大きくしたときaₙがある値αに近づくことを「数列{aₙ}はαに収束する」といい、と書く。
- 極限の和・差・積・商は、それぞれの極限が存在するとき、極限どうしの和・差・積・商で求められる(商は分母の極限が0でないとき)。
- 分数の形をした数列の極限は、分母・分子を分母の最高次の項で割ってから、nを∞に近づけるとよい。
詳しく
公式
数列{aₙ}で、nを限りなく大きくしたときにaₙがある一定の値αに限りなく近づくならば、この数列はαに収束するといい、と書く。αをこの数列の極限値(新しいタブで開きます)という。
収束しない数列は発散するという。aₙが限りなく大きくなるときは正の無限大に発散、限りなく小さくなるときは負の無限大に発散といい、大きい値と小さい値を交互にとって一定の値に近づかないときは振動するという。
2つの数列{aₙ}、{bₙ}がそれぞれα、βに収束するとき、、、が成り立つ。βが0でなければも成り立ち、どれも先に極限値を求めてから計算してよい。
例題
例題:を求めよ。
このまま分子・分母を別々にnを∞に近づけると、どちらも∞に発散してしまい「∞/∞」の形になって極限がわからない。そこで分子を展開してにし、分母・分子を最高次の項n²で割る。
と変形すると、nを∞に近づけたとき1/n、1/n²はどちらも0に近づくので、分子は2、分母は1に近づく。
よって、求める極限はになる。n=1000で実際に計算しても約1.995で、2に近い値になる。
なぜそうなるか
なぜ分母・分子を最高次の項で割るのかを確かめよう。分子2n²−n−1と分母n²+2nは、nが大きくなるとどちらも限りなく大きくなるので、そのままでは差し引きの様子がつかめない。
そこで分母の最高次の項n²で割ると、分子はという「2に近づく式」に、分母はという「1に近づく式」に姿を変える。1/n、1/n²のような分数は、nを大きくするほど0に近づく数列の代表だ。
下の図のように、n=10、100、1000で実際に数列の値を計算すると、1.575、1.9509、1.9950と、どんどん2に近づいていくようすが見える。この「分母・分子を最高次の項で割る」変形は、分数式の極限を求めるときにいつでも使える基本の手だ。
確認問題
確認問題(解答用紙)
スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。
https://manazoo.com/math/sequence-limits/?from=print#quiz
lim(n→∞) (3n²+1)/(n²+2n) を求めよ。
答え:____________
正解:3
分母・分子をn²で割ると(3+1/n²)/(1+2/n)になり、nを∞に近づけると1/n²も2/nも0に近づくので、3/1=3に収束する。lim(n→∞) n(n+1)/(2n²+1) を求めよ。
答え:____________
正解:0.5
分母・分子をn²で割ると(1+1/n)/(2+1/n²)になり、nを∞に近づけると1/nも1/n²も0に近づくので、1/2に収束する。数列aₙ=(2n+1)(n−1)/(n(n+2))の極限を求めるには、分母・分子をどれで割ればよいか。
- ◯ n³
- ◯ n²
- ◯ 1
- ◯ n
正解:n²
分子を展開すると2n²−n−1、分母はn²+2nで、どちらも最高次はn²。分母の最高次の項n²で割ると、それぞれが一定の値に近づく式になる。数列aₙ=5−3/nの極限はどれか。
- ◯ 0
- ◯ −3
- ◯ 5
- ◯ 3
正解:5
nを∞に近づけると3/nは0に近づくので、aₙは5−0=5に収束する。
単元のポイント
- 収束 nを大きくするとaₙが一定の値αに近づくこと
- 極限値(新しいタブで開きます) 数列が収束する先の値α
- 発散 収束しないこと(∞や−∞に行く、振動するなど)