
無限等比数列 rⁿ の極限
ゾウ先生{rⁿ}の極限は、まずrが1より大きいか、1か、1未満で絶対値が1未満か、−1か、−1より小さいかを場合分けして考えよう。
30秒でつかむ
- 数列{rⁿ}は、r=1または|r|<1のとき収束し、r>1またはr≦−1のとき発散する。
- r>1なら∞に発散、r=1なら1に収束、−1<r<1なら0に収束する。
- r=−1なら1と−1を交互にとって振動し、r<−1なら振動しながら絶対値(新しいタブで開きます)が限りなく大きくなる。
詳しく
公式
初項r、公比(新しいタブで開きます)rの等比数列{rⁿ}の極限は、公比rの値によって次のように分かれる。r>1のときは∞に発散、r=1のときは常に1なので1に収束する。
(|r|<1)のときは0に収束し、r=−1のときはrⁿが1と−1を交互にとって振動する。r<−1のときは符号が交互に変わりながら絶対値がどんどん大きくなる振動発散だ。
まとめると、数列{rⁿ}が収束するのはr=1または|r|<1のときで、極限値(新しいタブで開きます)はr=1のとき1、|r|<1のとき0になる。それ以外は発散する。
例題
例題:を求めよ。
分母・分子をどちらも絶対値が大きい方の3ⁿで割ると、になる。
公比2/3は絶対値が1未満なので、nを∞に近づけるとは0に収束する。よって、分子は1−0=1、分母は1+0=1に近づき、求める極限はになる。
なぜそうなるか
なぜ|r|<1でrⁿが0に近づくのかを、具体的な数で確かめよう。r=0.5のとき、rⁿは0.5、0.25、0.125、0.0625、…とかけるたびに半分になり、どんどん0に近づく。
一方、r=1.5のとき、rⁿは1.5、2.25、3.375、5.0625、…とかけるたびに1.5倍になり、どこまでも大きくなる。1より大きい数を何度もかけると限りなく大きくなり、1より小さい正の数を何度もかけると限りなく小さくなるのが理由だ。
r=−1のときは、(−1)ⁿがnが奇数(新しいタブで開きます)のとき−1、nが偶数のとき1を繰り返すだけで、1つの値に近づかない。この5つの場合分けを、下の表にまとめておこう。
確認問題
確認問題(解答用紙)
スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。
https://manazoo.com/math/geometric-sequence-limit/?from=print#quiz
lim(n→∞) (1/2)ⁿ の値はどれか。
- ◯ 0
- ◯ 1/2
- ◯ ∞
- ◯ 1
正解:0
公比1/2は絶対値(新しいタブで開きます)が1未満なので、(1/2)ⁿはnを大きくするほど0に近づく。lim(n→∞) (3ⁿ−1)/(3ⁿ+1) を求めよ。
答え:____________
正解:1
分母・分子を3ⁿで割ると(1−(1/3)ⁿ)/(1+(1/3)ⁿ)になり、(1/3)ⁿは0に収束するので、1/1=1に収束する。数列{rⁿ}が収束するのは、rがどんな値のときか。
- ◯ r=1または|r|<1
- ◯ rは整数
- ◯ |r|>1
- ◯ r>0
正解:r=1または|r|<1
{rⁿ}はr=1または|r|<1のとき収束し、それ以外(r>1やr≦−1)では発散する。r=2のとき、lim(n→∞) rⁿ はどうなるか。
- ◯ ∞に発散する
- ◯ 2に収束する
- ◯ 振動する
- ◯ 0に収束する
正解:∞に発散する
r=2は1より大きいので、2ⁿはnを大きくするほどどこまでも大きくなり、∞に発散する。
単元のポイント
- 公比r 等比数列rⁿにかける一定の数r
- 収束条件 r=1または|r|<1のとき収束する
- 振動 r≦−1のとき、値が交互に入れかわり一定の値に近づかないこと