ベクトルの意味と演算
ゾウ先生矢印の長さと向きだけに注目しよう。描く位置はどこでもいいんだ。
30秒でつかむ
- 向きと大きさを持つ量をベクトルといい、矢印の有向線分で表す。向きと大きさが同じなら同じベクトル。
- aとbの和a+bは、aの終点にbの始点をつないだ矢印で表し、差a−bはa+(−b)として求める。
- 実数(新しいタブで開きます)kを掛けたkaは、k>0ならaと同じ向き、k<0なら反対向きに、大きさを|k|倍にしたベクトル。
詳しく
公式
向きと大きさを持つ量をベクトルといい、矢印の形の有向線分で表す。矢印の向きと長さがベクトルを決める。
有向線分の位置は関係なく、同じ向きで同じ大きさなら同じベクトルとみなす。これをベクトルの相等という。始点Aから終点Bへのベクトルはと書く。
大きさが0のベクトルは零ベクトルと呼ぶ。aと向きが反対で大きさが同じベクトルは逆ベクトルと呼ぶ。
aとbの和は、aの終点にbの始点をつないでできる矢印だ。向きはaの始点からbの終点へ進む。
差はとして求める。実数kを掛けたは、k>0ならaと同じ向き、k<0なら反対向きになり、大きさは|k|倍になる。
例題
例題:のとき、との大きさを求めよ。
の大きさは、実数倍の規則どおりを掛けてになる。向きはaと同じだ。
の大きさはを掛けて。向きはaと反対になる。
なぜそうなるか
ベクトルの和が「終点と始点をつなぐ」形になる理由は、矢印を移動として考えるとわかる。
aを東に3進む移動、bを北に2進む移動としよう。a+bは、東に3進んでから北に2進んだ移動を1本の矢印にまとめたものだ。
この移動の順番を入れかえても、着く場所は変わらない。だからa+b=b+aが成り立ち、この性質を交換法則(新しいタブで開きます)と呼ぶ。
差a−bが「bの逆ベクトルを足す」になるのも同じ考え方だ。bを打ち消す移動−bを足せば、引く演算が足す演算で表せる。
確認問題
確認問題(解答用紙)
スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。
https://manazoo.com/math/vector-operations/?from=print#quiz
ベクトルaの大きさが6のとき、ベクトル3aの大きさを求めよ。
答え:____________
正解:18
実数(新しいタブで開きます)倍の大きさは|k|倍になる。|3a|=3×|a|=3×6=18。ベクトルaの大きさが5のとき、ベクトル−2aの大きさを求めよ。
答え:____________
正解:10
実数倍の大きさは|k|倍になる。|−2a|=|−2|×|a|=2×5=10。向きはaと反対になる。ベクトルの相等(等しいこと)の説明として正しいものはどれか。
- ◯ 大きさだけが同じなら、同じベクトル
- ◯ 向きだけが同じなら、同じベクトル
- ◯ 始点が同じ場所にあれば、同じベクトル
- ◯ 向きと大きさが同じなら、位置が違っても同じベクトル
正解:向きと大きさが同じなら、位置が違っても同じベクトル
ベクトルは向きと大きさだけで決まり、位置(始点の場所)は関係ない。向きと大きさがそろえば同じベクトルとみなす。零ベクトルの説明として正しいものはどれか。
- ◯ 大きさが0で、向きは考えない
- ◯ 大きさが1で、向きはどこでもよい
- ◯ 大きさも向きも定まらない
- ◯ すべてのベクトルと相等である
正解:大きさが0で、向きは考えない
零ベクトルは大きさが0のベクトルで、向きは考えない。矢印の長さが0になるので、向きを決められないからだ。
単元のポイント
- ベクトル 向きと大きさを持つ量。矢印の有向線分で表す
- 零ベクトル 大きさが0のベクトル。向きは考えない
- 実数倍 ベクトルに実数kを掛けて、向きと大きさを変える演算