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活性化(かっせいか)エネルギーと遷移状態(せんいじょうたい)

カメレオン先生活性(かっせい)化(か)エネルギーはエネルギー図(ず)の山(やま)の高(たか)さ、遷移状態(せんいじょうたい)はその頂点(ちょうてん)。温度(おんど)が上(あ)がると山(やま)を越(こ)えられる分子(ぶんし)の割合(わりあい)が増(ふ)えるんだ。

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  1. 反応物(はんのうぶつ)(新しいタブで開きます)から生成物(せいせいぶつ)に至(いた)るには、いったんエネルギーの高(たか)い状態(じょうたい)を経由(けいゆ)する必要(ひつよう)があり、反応物(はんのうぶつ)からみたこの山(やま)の高(たか)さを活性(かっせい)化(か)エネルギー(Ea)という。
  2. 山(やま)の頂点(ちょうてん)にある、反応物(はんのうぶつ)でも生成物(せいせいぶつ)でもない最(もっと)もエネルギーが高(たか)い通過(つうか)点(てん)を遷移状態(せんいじょうたい)という。
  3. 分子(ぶんし)(新しいタブで開きます)の運動(うんどう)エネルギー(新しいタブで開きます)には分布(ぶんぷ)があり、温度(おんど)が上(あ)がるとEaを超(こ)える分子(ぶんし)の割合(わりあい)が大(おお)きく増(ふ)えるため、反応(はんのう)速度(そくど)が大(おお)きく増加(ぞうか)する。

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詳しく

反応(はんのう)のエネルギー図(ず)と活性(かっせい)化(か)エネルギー

反応物(はんのうぶつ)が生成物(せいせいぶつ)になるには、分子(ぶんし)の結合(けつごう)の組(く)み換(か)えが必要(ひつよう)で、そのためにいったんエネルギーの高(たか)い不安定(ふあんてい)な状態(じょうたい)を経由(けいゆ)しなければならない。横(よこ)軸(じく)に反応(はんのう)の進(すす)み方(かた)(反応(はんのう)の経路(けいろ))、縦(たて)軸(じく)にエネルギーをとったグラフで表(あらわ)すと、反応物(はんのうぶつ)と生成物(せいせいぶつ)の間(あいだ)にエネルギーの山(やま)ができる。

この山(やま)の、反応物(はんのうぶつ)からの高(たか)さを活性(かっせい)化(か)エネルギー(Ea)という。活性(かっせい)化(か)エネルギーは、反応(はんのう)が起(お)こるために分子(ぶんし)が最低限(さいていげん)もっていなければならない運動(うんどう)エネルギーの大(おお)きさに対応(たいおう)する。活性(かっせい)化(か)エネルギーが大(おお)きい反応(はんのう)ほど、反応(はんのう)に必要(ひつよう)なエネルギーの山(やま)が高(たか)く、反応(はんのう)は起(お)こりにくい(遅(おそ)い)。

山(やま)の頂点(ちょうてん)にある、反応物(はんのうぶつ)の結合(けつごう)が切(き)れかけ生成物(せいせいぶつ)の結合(けつごう)ができかけている、きわめて不安定(ふあんてい)で一瞬(いっしゅん)しか存在(そんざい)しない状態(じょうたい)を遷移状態(せんいじょうたい)(活性化状態(かっせいかじょうたい))という。遷移状態(せんいじょうたい)は反応物(はんのうぶつ)でも生成物(せいせいぶつ)でもない、エネルギーが最(もっと)も高(たか)い通過(つうか)点(てん)である。

反応のエネルギー図と活性化エネルギーEa・遷移状態Asatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

活性(かっせい)化(か)エネルギーと温度(おんど)の関係(かんけい)(分子(ぶんし)の運動(うんどう)エネルギーの分布(ぶんぷ))

気体(きたい)や溶液中(ようえきちゅう)の分子(ぶんし)は、同(おな)じ温度(おんど)でもそれぞれ異(こと)なる運動(うんどう)エネルギーをもっており、そのエネルギーの分布(ぶんぷ)を調(しら)べると、低(ひく)いエネルギーをもつ分子(ぶんし)が多(おお)く、高(たか)いエネルギーをもつ分子(ぶんし)は少(すく)ない、山(やま)型(がた)の分布(ぶんぷ)になる。

温度(おんど)を上(あ)げると分布(ぶんぷ)全体(ぜんたい)が高(こう)エネルギー側(がわ)に広(ひろ)がり、活性(かっせい)化(か)エネルギーEaより大(おお)きい運動(うんどう)エネルギーをもつ分子(ぶんし)の割合(わりあい)(分布(ぶんぷ)の中(なか)でEaより右側(みぎがわ)の面積(めんせき))が大(おお)きく増(ふ)える。前(まえ)のページで見(み)た「温度(おんど)が10K上(あ)がると反応(はんのう)速度(そくど)がおよそ2〜4倍(ばい)になる」という経験(けいけん)則(そく)は、この割合(わりあい)の増(ふ)え方(かた)で説明(せつめい)できる。

活性(かっせい)化(か)エネルギーが小(ちい)さい反応(はんのう)ほど、ふつうの温度(おんど)でもEaを超(こ)える分子(ぶんし)の割合(わりあい)が大(おお)きいため、反応(はんのう)は速(はや)く進(すす)みやすい。

温度が高いほど活性化エネルギーを超える分子の割合が増えるAsatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

触媒(しょくばい)は活性(かっせい)化(か)エネルギーを下(さ)げる

触媒(しょくばい)は、反応物(はんのうぶつ)とは別(べつ)の経路(けいろ)(反応(はんのう)機構(きこう))を提供(ていきょう)することで、反応物(はんのうぶつ)から生成物(せいせいぶつ)に至(いた)るまでのエネルギーの山(やま)を低(ひく)くする物質(ぶっしつ)である。山(やま)が低(ひく)くなればEaを超(こ)える分子(ぶんし)の割合(わりあい)が増(ふ)えるので、反応(はんのう)速度(そくど)が大(おお)きくなる。

重要(じゅうよう)なのは、触媒(しょくばい)は反応(はんのう)の始(はじ)まりと終(お)わりのエネルギー(反応物(はんのうぶつ)と生成物(せいせいぶつ)のエネルギーの差(さ))を変(か)えないという点(てん)だ。触媒(しょくばい)が変(か)えるのは山(やま)の高(たか)さ(活性(かっせい)化(か)エネルギー)だけで、反応(はんのう)によって放出(ほうしゅつ)・吸収(きゅうしゅう)されるエネルギーの量(りょう)は触媒(しょくばい)があってもなくても同(おな)じになる。

触媒(しょくばい)自身(じしん)は反応(はんのう)の前後(ぜんご)で変化(へんか)せず、何度(なんど)も繰(く)り返(かえ)し使(つか)われる。具体(ぐたい)的(てき)な触媒(しょくばい)の利用(りよう)例(れい)は次(つぎ)のページで見(み)ていく。

確認問題

問題 1 / 4活性(かっせい)化(か)エネルギーの説明(せつめい)として正(ただ)しいものはどれか。

確認問題(解答用紙)

この問題を端末で解くための QR コード

スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。

https://manazoo.com/science/activation-energy-and-transition-state/?from=print#quiz

  1. 活性(かっせい)化(か)エネルギーの説明(せつめい)として正(ただ)しいものはどれか。

    • ◯ 触媒(しょくばい)の質量(しつりょう)のこと
    • ◯ 反応物(はんのうぶつ)から生成物(せいせいぶつ)に至(いた)るまでに超(こ)えなければならないエネルギーの山(やま)の、反応物(はんのうぶつ)からの高(たか)さ
    • ◯ 反応物(はんのうぶつ)と生成物(せいせいぶつ)のエネルギーの差(さ)(反応(はんのう)熱(ねつ))のこと
    • ◯ 反応(はんのう)速度(そくど)式(しき)の次数(じすう)のこと

    正解:反応物から生成物に至るまでに超えなければならないエネルギーの山の、反応物からの高さ
    反応物(はんのうぶつ)(新しいタブで開きます)と生成物(せいせいぶつ)の間(あいだ)にできるエネルギーの山(やま)の、反応物(はんのうぶつ)からの高(たか)さを活性(かっせい)化(か)エネルギー(Ea)という。反応(はんのう)熱(ねつ)(反応(はんのう)前後(ぜんご)のエネルギー差(さ))とは別(べつ)の量(りょう)である。

  2. 遷移状態(せんいじょうたい)とはどのような状態(じょうたい)か。

    • ◯ エネルギーの山(やま)の頂点(ちょうてん)にある、反応物(はんのうぶつ)でも生成物(せいせいぶつ)でもない最(もっと)も不安定(ふあんてい)な状態(じょうたい)
    • ◯ 反応(はんのう)が始(はじ)まる前(まえ)の反応物(はんのうぶつ)の状態(じょうたい)
    • ◯ 反応(はんのう)が終(お)わった後(あと)の安定(あんてい)な状態(じょうたい)
    • ◯ 触媒(しょくばい)だけが存在(そんざい)する状態(じょうたい)

    正解:エネルギーの山の頂点にある、反応物でも生成物でもない最も不安定な状態
    遷移状態(せんいじょうたい)は、反応物(はんのうぶつ)の結合(けつごう)が切(き)れかけ生成物(せいせいぶつ)の結合(けつごう)ができかけている、エネルギーの山(やま)の頂点(ちょうてん)にある極(きわ)めて不安定(ふあんてい)な状態(じょうたい)で、反応物(はんのうぶつ)でも生成物(せいせいぶつ)でもない。

  3. 分子(ぶんし)の運動(うんどう)エネルギーの分布(ぶんぷ)において、温度(おんど)を上(あ)げたときに起(お)こる変化(へんか)はどれか。

    • ◯ 活性(かっせい)化(か)エネルギーEa自体(じたい)が小(ちい)さくなる
    • ◯ すべての分子(ぶんし)が同(おな)じ運動(うんどう)エネルギーをもつようになる
    • ◯ 分子(ぶんし)の運動(うんどう)エネルギーの分布(ぶんぷ)に変化(へんか)は起(お)こらない
    • ◯ 活性(かっせい)化(か)エネルギーEaより大(おお)きい運動(うんどう)エネルギーをもつ分子(ぶんし)の割合(わりあい)が大(おお)きく増(ふ)える

    正解:活性化エネルギーEaより大きい運動エネルギーをもつ分子の割合が大きく増える
    温度(おんど)を上(あ)げると分子(ぶんし)(新しいタブで開きます)の運動(うんどう)エネルギー(新しいタブで開きます)の分布(ぶんぷ)全体(ぜんたい)が高(こう)エネルギー側(がわ)に広(ひろ)がり、活性(かっせい)化(か)エネルギーEaより大(おお)きい運動(うんどう)エネルギーをもつ分子(ぶんし)の割合(わりあい)(分布(ぶんぷ)のEaより右側(みぎがわ)の面積(めんせき))が大(おお)きく増(ふ)える。

  4. 触媒(しょくばい)を使(つか)ったときの反応(はんのう)のエネルギー図(ず)の変化(へんか)として正(ただ)しいものはどれか。

    • ◯ 反応物(はんのうぶつ)と生成物(せいせいぶつ)のエネルギーの差(さ)(反応(はんのう)熱(ねつ))が変(か)わる
    • ◯ 生成物(せいせいぶつ)のエネルギーだけが下(さ)がる
    • ◯ 反応物(はんのうぶつ)のエネルギーだけが上(あ)がる
    • ◯ 活性(かっせい)化(か)エネルギーの山(やま)が低(ひく)くなるが、反応物(はんのうぶつ)と生成物(せいせいぶつ)のエネルギーの差(さ)は変(か)わらない

    正解:活性化エネルギーの山が低くなるが、反応物と生成物のエネルギーの差は変わらない
    触媒(しょくばい)は別(べつ)の反応(はんのう)経路(けいろ)を提供(ていきょう)して活性(かっせい)化(か)エネルギーの山(やま)を低(ひく)くするが、反応(はんのう)の始(はじ)まりと終(お)わりのエネルギーの差(さ)(反応(はんのう)熱(ねつ))は変(か)えない。

単元のポイント

  • 活性(かっせい)化(か)エネルギー(Ea) 反応物(はんのうぶつ)から生成物(せいせいぶつ)に至(いた)るまでに超(こ)えなければならないエネルギーの山(やま)の、反応物(はんのうぶつ)からの高(たか)さ
  • 遷移状態(せんいじょうたい) エネルギーの山(やま)の頂点(ちょうてん)にある、反応物(はんのうぶつ)でも生成物(せいせいぶつ)でもない最(もっと)も不安定(ふあんてい)でエネルギーが高(たか)い状態(じょうたい)
  • 分子(ぶんし)の運動(うんどう)エネルギーの分布(ぶんぷ) 同(おな)じ温度(おんど)でも分子(ぶんし)ごとに運動(うんどう)エネルギーは異(こと)なり分布(ぶんぷ)をもつ。温度(おんど)が上(あ)がるほどEaを超(こ)える分子(ぶんし)の割合(わりあい)が増(ふ)える
問題を解く
単元のポイント
  • 活性(かっせい)化(か)エネルギー(Ea) 反応物(はんのうぶつ)から生成物(せいせいぶつ)に至(いた)るまでに超(こ)えなければならないエネルギーの山(やま)の、反応物(はんのうぶつ)からの高(たか)さ
  • 遷移状態(せんいじょうたい) エネルギーの山(やま)の頂点(ちょうてん)にある、反応物(はんのうぶつ)でも生成物(せいせいぶつ)でもない最(もっと)も不安定(ふあんてい)でエネルギーが高(たか)い状態(じょうたい)
  • 分子(ぶんし)の運動(うんどう)エネルギーの分布(ぶんぷ) 同(おな)じ温度(おんど)でも分子(ぶんし)ごとに運動(うんどう)エネルギーは異(こと)なり分布(ぶんぷ)をもつ。温度(おんど)が上(あ)がるほどEaを超(こ)える分子(ぶんし)の割合(わりあい)が増(ふ)える