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化学(かがく)エネルギーとエンタルピー変化(へんか)

カメレオン先生発熱(はつねつ)か吸(きゅう)熱(ねつ)かはΔHの符号(ふごう)で見(み)る。新(あたら)しい式(しき)と昔(むかし)の熱(ねつ)化学(かがく)方程式(ほうていしき)、両方(りょうほう)読(よ)めるようになろう。

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  1. 化学(かがく)反応(はんのう)では、反応(はんのう)の前後(ぜんご)で物質(ぶっしつ)がもつ化学(かがく)エネルギーの差(さ)が、熱(ねつ)や光(ひかり)として出入(でい)りする。
  2. この差(さ)をエンタルピー変化(へんか)ΔHで表(あらわ)し、発熱反応(はつねつはんのう)(新しいタブで開きます)はΔH<0、吸熱反応(きゅうねつはんのう)はΔH>0になる。
  3. 昔(むかし)の熱(ねつ)化学(かがく)方程式(ほうていしき)は反応(はんのう)式(しき)に発熱(はつねつ)量(りょう)を+Qの形(かたち)で書(か)き添(そ)える書(か)き方(かた)で、ΔHの式(しき)とは熱(ねつ)の符号(ふごう)の向(む)きが逆(ぎゃく)になる。

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詳しく

化学(かがく)エネルギーの差(さ)をΔHで表(あらわ)す

化学(かがく)反応(はんのう)が起(お)こると、反応物(はんのうぶつ)(新しいタブで開きます)と生成物(せいせいぶつ)では物質(ぶっしつ)のもつ化学(かがく)エネルギーの大(おお)きさが変(か)わる。この化学(かがく)エネルギーの差(さ)が、熱(ねつ)や光(ひかり)として周囲(しゅうい)とやりとりされる。差(さ)の大(おお)きさは物質(ぶっしつ)の種類(しゅるい)と量(りょう)で決(き)まり、同(おな)じ反応(はんのう)なら同(おな)じ値(あたい)になる。

この差(さ)をエンタルピー変化(へんか)ΔH\Delta Hで表(あらわ)す。反応(はんのう)式(しき)のあとにΔH\Delta H=-890kJのように書(か)き、発熱反応(はつねつはんのう)はΔH<0\Delta H<0、吸熱反応(きゅうねつはんのう)はΔH>0\Delta H>0とする。ΔH\Delta Hの単位(たんい)はkJ(キロジュール)で、反応(はんのう)式(しき)の係数(けいすう)に対応(たいおう)する物質(ぶっしつ)量(りょう)あたりの値(あたい)である。

たとえばメタンの完全(かんぜん)燃焼(ねんしょう)(新しいタブで開きます)は「CH₄(気(き))+2O₂(気(き))→CO₂(気(き))+2H₂O(液(えき)) ΔH\Delta H=-890kJ」と書(か)く。物質(ぶっしつ)の状態(じょうたい)(気体(きたい)・液体(えきたい)・固体(こたい))によってもエネルギーの差(さ)は変(か)わるため、式(しき)の中(なか)では状態(じょうたい)を(気(き))や(液(えき))のように括弧(かっこ)で示(しめ)す。

発熱反応と吸熱反応のΔHAsatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

例(れい):熱(ねつ)化学(かがく)方程式(ほうていしき)からΔHの式(しき)へ

ΔH\Delta Hの式(しき)が広(ひろ)まる前(まえ)は、反応(はんのう)式(しき)に発熱(はつねつ)量(りょう)を直接(ちょくせつ)書(か)き込(こ)む熱(ねつ)化学(かがく)方程式(ほうていしき)が使(つか)われていた。たとえば同(おな)じ反応(はんのう)は「CH₄(気(き))+2O₂(気(き))=CO₂(気(き))+2H₂O(液(えき))+890kJ」のように、矢印(やじるし)の代(か)わりに等号(とうごう)を使(つか)い、発熱(はつねつ)量(りょう)+890kJを生成物(せいせいぶつ)の側(がわ)に書(か)き添(そ)える。

熱(ねつ)化学(かがく)方程式(ほうていしき)では発熱(はつねつ)量(りょう)をそのまま+の数(かず)で書(か)くのに対(たい)し、ΔH\Delta Hの式(しき)では発熱(はつねつ)はΔH<0\Delta H<0と符号(ふごう)が逆(ぎゃく)になる。どちらも同(おな)じ反応(はんのう)の同(おな)じ890kJを表(あらわ)しているが、符号(ふごう)の向(む)きが異(こと)なる点(てん)に注意(ちゅうい)する。

吸熱反応(きゅうねつはんのう)の場合(ばあい)、熱(ねつ)化学(かがく)方程式(ほうていしき)では熱量(ねつりょう)を-Qの形(かたち)で書(か)くのに対(たい)し、ΔH\Delta Hの式(しき)では単(たん)にΔH>0\Delta H>0と書(か)くだけでよい。現在(げんざい)の教科書(きょうかしょ)ではΔH\Delta Hの式(しき)が基本(きほん)の書(か)き方(かた)で、熱(ねつ)化学(かがく)方程式(ほうていしき)は昔(むかし)の資料(しりょう)を読(よ)むときのために読(よ)めるようにしておく。

ΔHの式と熱化学方程式の書き方の違いAsatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

なぜ発熱(はつねつ)と吸(きゅう)熱(ねつ)で符号(ふごう)が決(き)まるのか

発熱反応(はつねつはんのう)では、反応後(はんのうご)の生成物(せいせいぶつ)がもつ化学(かがく)エネルギーのほうが反応(はんのう)前(まえ)の反応物(はんのうぶつ)より低(ひく)い。失(うしな)われた分(ぶん)のエネルギーが外(そと)へ熱(ねつ)として放出(ほうしゅつ)されるため、周囲(しゅうい)の温度(おんど)が上(あ)がる。

吸熱反応(きゅうねつはんのう)では逆(ぎゃく)に、生成物(せいせいぶつ)のほうが反応物(はんのうぶつ)より高(たか)い化学(かがく)エネルギーをもつ。このエネルギーの上乗(うわの)せ分(ぶん)を周囲(しゅうい)の熱(ねつ)から取(と)り込(こ)む必要(ひつよう)があるため、反応(はんのう)が進(すす)むと周囲(しゅうい)の温度(おんど)は下(さ)がる。

ΔH\Delta Hは「生成物(せいせいぶつ)の化学(かがく)エネルギーの合計(ごうけい)-反応物(はんのうぶつ)の化学(かがく)エネルギーの合計(ごうけい)」にあたる量(りょう)なので、生成物(せいせいぶつ)が低(ひく)ければΔH\Delta Hは負(ふ)(発熱(はつねつ))、生成物(せいせいぶつ)が高(たか)ければΔH\Delta Hは正(せい)(吸(きゅう)熱(ねつ))になる。この関係(かんけい)は、このあとの反応(はんのう)熱(ねつ)の種類(しゅるい)(新しいタブで開きます)やヘスの法則(ほうそく)にもそのままつながる。

確認問題

問題 1 / 4発熱反応(はつねつはんのう)のΔHの符号(ふごう)として正(ただ)しいものはどれか。

確認問題(解答用紙)

この問題を端末で解くための QR コード

スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。

https://manazoo.com/science/chemical-energy-and-enthalpy-change/?from=print#quiz

  1. 発熱反応(はつねつはんのう)のΔHの符号(ふごう)として正(ただ)しいものはどれか。

    • ◯ ΔH=0
    • ◯ ΔH>0
    • ◯ ΔH<0
    • ◯ 反応(はんのう)によって変(か)わるので決(き)まっていない

    正解:ΔH<0
    発熱反応(はつねつはんのう)(新しいタブで開きます)は生成物(せいせいぶつ)(新しいタブで開きます)の化学(かがく)エネルギーが反応物(はんのうぶつ)より低(ひく)いので、ΔHは負(ふ)(ΔH<0)になる。

  2. 熱(ねつ)化学(かがく)方程式(ほうていしき)で発熱(はつねつ)量(りょう)を書(か)くときの符号(ふごう)は、ΔHの式(しき)と比(くら)べてどうなっているか。

    • ◯ 同(おな)じ向(む)き(発熱(はつねつ)はどちらも負(ふ)の数(すう))
    • ◯ 熱(ねつ)化学(かがく)方程式(ほうていしき)には符号(ふごう)という考(かんが)え方(かた)がない
    • ◯ 逆(ぎゃく)向(む)き(熱(ねつ)化学(かがく)方程式(ほうていしき)では発熱(はつねつ)を+の数(かず)で書(か)く)
    • ◯ ΔHの式(しき)には符号(ふごう)という考(かんが)え方(かた)がない

    正解:逆向き(熱化学方程式では発熱を+の数で書く)
    熱(ねつ)化学(かがく)方程式(ほうていしき)では発熱(はつねつ)量(りょう)を+の数(かず)で反応(はんのう)式(しき)に書(か)き添(そ)えるが、ΔHの式(しき)では発熱(はつねつ)はΔH<0と符号(ふごう)が逆(ぎゃく)になる。

  3. エタノールの完全(かんぜん)燃焼(ねんしょう)ΔH=-1368kJ/molの反応(はんのう)を0.50mol分(ぶん)進(すす)めたとき、放出(ほうしゅつ)される熱量(ねつりょう)は何(なん)kJか。数字(すうじ)で答(こた)えよ。

    答え:____________

    正解:684
    1molあたり1368kJなので、0.50molでは1368×0.50=684kJ。

  4. 吸熱反応(きゅうねつはんのう)が進(すす)むと、反応(はんのう)が起(お)きている場所(ばしょ)の温度(おんど)はどうなるか。

    • ◯ 反応(はんのう)によって変(か)わるので決(き)まっていない
    • ◯ 変(か)わらない
    • ◯ 下(さ)がる
    • ◯ 上(あ)がる

    正解:下がる
    吸熱反応(きゅうねつはんのう)は周囲(しゅうい)から熱(ねつ)を取(と)り込(こ)むため、反応(はんのう)が進(すす)むと周囲(しゅうい)の温度(おんど)は下(さ)がる。

単元のポイント

  • エンタルピー変化(へんか)ΔH 反応(はんのう)の前後(ぜんご)で物質(ぶっしつ)がもつ化学(かがく)エネルギーの差(さ)。発熱反応(はつねつはんのう)はΔH<0、吸熱反応(きゅうねつはんのう)はΔH>0
  • 発熱反応(はつねつはんのう)(新しいタブで開きます) 反応(はんのう)によって周囲(しゅうい)へ熱(ねつ)が放出(ほうしゅつ)される反応(はんのう)。生成物(せいせいぶつ)の化学(かがく)エネルギーが反応物(はんのうぶつ)より低(ひく)い
  • 吸熱反応(きゅうねつはんのう)(新しいタブで開きます) 反応(はんのう)にあたって周囲(しゅうい)から熱(ねつ)を吸収(きゅうしゅう)する反応(はんのう)。生成物(せいせいぶつ)の化学(かがく)エネルギーが反応物(はんのうぶつ)より高(たか)い
  • 熱(ねつ)化学(かがく)方程式(ほうていしき) 反応(はんのう)式(しき)に発熱(はつねつ)量(りょう)を+Qの形(かたち)で書(か)き添(そ)える昔(むかし)の表(あらわ)し方(かた)。ΔHの式(しき)とは熱(ねつ)の正負(せいふ)の向(む)きが逆(ぎゃく)になる
問題を解く
単元のポイント
  • エンタルピー変化(へんか)ΔH 反応(はんのう)の前後(ぜんご)で物質(ぶっしつ)がもつ化学(かがく)エネルギーの差(さ)。発熱反応(はつねつはんのう)はΔH<0、吸熱反応(きゅうねつはんのう)はΔH>0
  • 発熱反応(はつねつはんのう)(新しいタブで開きます) 反応(はんのう)によって周囲(しゅうい)へ熱(ねつ)が放出(ほうしゅつ)される反応(はんのう)。生成物(せいせいぶつ)の化学(かがく)エネルギーが反応物(はんのうぶつ)より低(ひく)い
  • 吸熱反応(きゅうねつはんのう)(新しいタブで開きます) 反応(はんのう)にあたって周囲(しゅうい)から熱(ねつ)を吸収(きゅうしゅう)する反応(はんのう)。生成物(せいせいぶつ)の化学(かがく)エネルギーが反応物(はんのうぶつ)より高(たか)い
  • 熱(ねつ)化学(かがく)方程式(ほうていしき) 反応(はんのう)式(しき)に発熱(はつねつ)量(りょう)を+Qの形(かたち)で書(か)き添(そ)える昔(むかし)の表(あらわ)し方(かた)。ΔHの式(しき)とは熱(ねつ)の正負(せいふ)の向(む)きが逆(ぎゃく)になる