自然環境の保全と科学技術の利用
カワウソ先生どの方法にも長所と課題があるよ。データや事実を根拠にして、両方を比べてみてね。
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- 科学技術の発展は生活を豊かで便利にした一方で、化石(新しいタブで開きます)燃料の大量使用などによって自然環境に影響を与えてきた。
- エネルギー資源や物質の資源には限りがある。再生可能エネルギーの利用や資源の再利用は環境への負荷を減らす方法だが、それぞれに課題もある。
- 限られた資源の中で自然環境との調和をめざし、持続可能な社会をつくるには、科学的な根拠をもとに長所と短所を比べて判断することが大切だ。
詳しく
科学技術の発展と環境への影響
18世紀後半に蒸気機関が実用化されて産業革命が起こり、石炭などの化石燃料のエネルギーで大きな力を連続して取り出せるようになった。その後も発電や自動車、プラスチックなどの科学技術が発展し、私たちの生活は豊かで便利になった。
一方で、化石燃料の大量使用は、大気中の二酸化炭素(新しいタブで開きます)を増やし、地球温暖化を進める原因の1つと考えられている。工場の排水や排出(新しいタブで開きます)ガスによる公害、捨てられたプラスチックによる海の汚れなど、科学技術の利用が自然環境を変えてきた面もある。
化石燃料や鉱物などの資源は、使える量に限りがあるのだ。私たちの生活は科学技術に支えられている。そのため、自然環境への影響を小さくしながら利用していく方法を考えることが課題になっている。
再生可能エネルギーと資源の再利用
太陽光・風力・水力・地熱・バイオマスなどの再生可能エネルギーは、自然の中でくり返し利用でき、なくなる心配が少ない。発電のときに化石燃料を燃やさないので、二酸化炭素の排出を減らせるのが特徴だ。
ただし、太陽光や風力は天気や風の強さによって発電量が変わる。水力や地熱は発電に適した場所が限られ、発電所をつくるときに周りの自然環境が変わることもある。どの発電方法にも長所と課題があり、いくつもの方法を組み合わせて使うことが多い。
物質の面では、ペットボトルやアルミニウム缶、古紙などを回収して原料として再び使うリサイクルも、資源を有効に使う方法の1つだ。ごみを減らすリデュース、くり返し使うリユースと合わせて3Rとよばれ、資源の節約につながる。
科学的な根拠にもとづいて判断する
自然環境の保全と科学技術の利用は、同時には成り立ちにくいことが多い。例えば、新しい発電所や道路をつくれば生活は便利になるが、その場所の森林や生物のすみかが失われることもある。
このような問題を考えるときは、まず二酸化炭素の排出量や発電量、費用、生物への影響などのデータを集める。そして、長所と短所の両方を整理する。そのうえで、根拠を示して自分の考えをまとめ、ほかの人と話し合うことが大切だ。
将来の世代の暮らしをそこなわずに、今の世代の必要を満たしていける社会を持続可能な社会という。科学技術の利用と自然環境の保全の調和をめざすことが、持続可能な社会をつくることにつながる。
確認問題
確認問題(解答用紙)
スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。
https://manazoo.com/science/conservation-and-technology/?from=print#quiz
次のうち、再生可能エネルギーにあてはまるものはどれか。
- ◯ 石炭
- ◯ 石油
- ◯ 天然ガス
- ◯ 地熱
正解:地熱
地熱は自然の中でくり返し利用できる再生可能エネルギー。石炭・天然ガス・石油は量に限りがある化石(新しいタブで開きます)燃料だ。化石燃料を大量に使うことの問題点として正しいものはどれか。
- ◯ 燃やすと大気中の二酸化炭素が増える
- ◯ 燃やしても熱が出ない
- ◯ 燃やすと大気中の酸素が増える
- ◯ いくら使ってもなくならない
正解:燃やすと大気中の二酸化炭素が増える
化石燃料を燃やすと二酸化炭素(新しいタブで開きます)が出て、大気中の二酸化炭素が増える。また、化石燃料は量に限りがある資源だ。持続可能な社会の説明として最も適切なものはどれか。
- ◯ 今の世代が資源をすべて使い切る社会
- ◯ 科学技術をいっさい使わない社会
- ◯ 将来の世代の暮らしをそこなわずに、今の世代の必要を満たしていける社会
- ◯ 自然環境のことは考えずに開発を進める社会
正解:将来の世代の暮らしをそこなわずに、今の世代の必要を満たしていける社会
持続可能な社会は、将来の世代の暮らしをそこなわずに、今の世代の必要を満たしていける社会のこと。科学技術の利用と自然環境の保全の調和をめざす。科学技術の利用について、科学的な根拠にもとづいて判断するときの進め方の順に並べよ。
- ( )長所と短所を比べて整理する
- ( )根拠を示して考えをまとめ、話し合う
- ( )考える課題を決める
- ( )データや資料を集める
正解:考える課題を決める → データや資料を集める → 長所と短所を比べて整理する → 根拠を示して考えをまとめ、話し合う
課題を決める→データや資料を集める→長所と短所を比べて整理する→根拠を示して考えをまとめ、話し合う。
単元のポイント
- 化石燃料 石油・石炭・天然ガスなど、大昔の生物の遺体からできた資源。量に限りがあり、燃やすと二酸化炭素が出る
- 再生可能エネルギー 太陽光・風力・水力・地熱・バイオマスなど、自然の中でくり返し利用できるエネルギー
- 3R リデュース(減らす)・リユース(くり返し使う)・リサイクル(原料として再び使う)。資源を節約し、ごみを減らす
- 持続可能な社会 将来の世代の暮らしをそこなわずに、今の世代の必要を満たしていける社会