生態系の成り立ちと種多様性
カワウソ先生生態系は生物と環境の両方からできている。まず土台になるしくみをつかもう。
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- 生態系(新しいタブで開きます)は、生産者・消費者・分解者(新しいタブで開きます)といった生物と、光や水などの非生物的環境が影響し合ってできている。
- 生物には周囲の環境から影響を受ける面と、自分自身が環境をつくり変えていく環境形成作用という面がある。
- 一つの生態系に生息する生物の種類の豊かさを種多様性と呼び、生物どうしの関係性の複雑さとも結びついている。
詳しく
生態系を組み立てる生物と環境
生態系とは、ある場所に生きる生物の集まりと、それを取り巻く環境をひとまとめにしたまとまりだ。中学では、生産者・消費者・分解者という生物どうしの関係を中心に学んだ。高校ではそこに光・温度・水など、生物ではない非生物的環境も合わせて見ていく。
生物と非生物的環境の関わりには2つの向きがある。一つは、環境が生物の生活に影響をおよぼす作用で、日照時間の変化が植物の開花を促すような例がある。もう一つは、生物の活動が周囲の環境を変えていく環境形成作用で、森林が地表の温度や湿度(新しいタブで開きます)を変えることなどがこれにあたる。
この単元では、生物と非生物的環境が影響し合う生態系のしくみをもとに、生物の種類の豊かさを見ていく。生物どうしの関係性がどのように保たれているかも、あわせて考えよう。
種多様性を調べる
一つの生態系にどれだけ多くの種類の生物がすんでいるかを種多様性と呼ぶ。たとえば校庭の落ち葉の下を調べると、ダンゴムシやトビムシなど、見た目では気づきにくい多くの種類の土壌動物が見つかる。
種多様性を調べるときは、ある区画で見つかった生物をまず大まかに分類し、種類の数や、それぞれの個体数を数えていく。環境の異なる複数の場所で同じ調査を行い、結果を比べることで、種多様性と環境との関係を考えることができる。
落ち葉や土の湿り気、日当たりなど、場所ごとの環境条件が異なれば、そこにすむ生物の種類や数にも違いが出てくることが多い。環境条件の違いに注目しながら調査結果を見比べると、どのような環境が多くの種類の生物を支えているかが見えてくる。
種多様性と生物間の関係性
種多様性は、生物の数の多さだけで決まるわけではない。生物どうしが食う・食われるの関係でどれだけ複雑につながっているかという、生物間の関係性とも結びついている。
中学では、生産者・消費者・分解者のつり合いを中心に自然界のしくみを学んだ。高校ではそこから一歩進み、生物間の関係性の複雑さが種多様性にどう影響するかという視点を加えて生態系をとらえていく。
次のページでは、生物どうしのつながりを食物網として整理する。そのうえで、1種類の生物を取り除くと何が起こるかを見ていく。
確認問題
確認問題(解答用紙)
スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。
https://manazoo.com/science/ecosystem-structure-and-species-diversity/?from=print#quiz
生態系における「非生物的環境」にあてはまるものはどれか。
- ◯ 生態系にすむ分解者
- ◯ 生態系にすむ生産者
- ◯ 生態系にすむ消費者
- ◯ 光や温度、水などの環境の要素
正解:光や温度、水などの環境の要素
生態系(新しいタブで開きます)は、生物の集まりと、光・温度・水などの非生物的環境からなる。生産者・消費者・分解者(新しいタブで開きます)は、いずれも生物の側にあたる。森林が地表の温度や湿度を変えていくように、生物の活動が周囲の環境を変えていく働きを何と呼ぶか。
- ◯ 環境形成作用
- ◯ 分解作用
- ◯ 種多様性
- ◯ 非生物的環境
正解:環境形成作用
生物の活動によって周囲の環境が変えられていく働きを環境形成作用と呼ぶ。環境が生物に影響をおよぼす作用とは、逆向きの関係にある。生態系の種多様性を調べるとき、まず行うこととして適切なものはどれか。
- ◯ 区画で見つかった生物を大まかに分類し、種類の数や個体数を数える
- ◯ すべての生物の遺伝子を解析する
- ◯ 生態系の名前をウェブサイトで検索する
- ◯ 非生物的環境の温度だけを測定する
正解:区画で見つかった生物を大まかに分類し、種類の数や個体数を数える
種多様性を調べるときは、まず区画で見つかった生物を大まかに分類し、種類の数やそれぞれの個体数を数えることから始める。種多様性について正しい説明はどれか。
- ◯ 非生物的環境とは関係がない
- ◯ 1種類の生物の数が多いほど高くなる
- ◯ 生物どうしの関係性の複雑さとも結びついている
- ◯ 生物の個体数だけで決まる
正解:生物どうしの関係性の複雑さとも結びついている
種多様性は、生物の種類の豊かさを表す言葉だ。生物どうしが食う・食われるの関係でどれだけ複雑につながっているかとも結びついている。
単元のポイント
- 非生物的環境 光・温度・水など、生物の周りにある生物ではない環境の要素
- 作用 非生物的環境が生物の生活に与える影響
- 環境形成作用 生物の活動によって周囲の環境が変えられていくこと
- 種多様性 一つの生態系にすんでいる生物の種類の豊かさ