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食物網(しょくもつもう)と間接効果(かんせつこうか)

カワウソ先生ヒトデを1種類(しゅるい)取(と)り除(のぞ)くだけで磯(いそ)の生態系(せいたいけい)ががらりと変(か)わる。関係(かんけい)性(せい)の深(ふか)さを感(かん)じてほしい。

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  1. 生物(せいぶつ)どうしの食(く)う・食(く)われるの関係(かんけい)である捕食(ほしょく)と被食(ひしょく)が、一(いち)本(ほん)の鎖(くさり)ではなく、網(あみ)の目(め)のようにつながったものを食物網(しょくもつもう)(新しいタブで開きます)と呼(よ)ぶ。
  2. 磯(いそ)の生態系(せいたいけい)でヒトデのような上位(じょうい)の捕食者(ほしょくしゃ)を取(と)り除(のぞ)くと、下位(かい)の生物(せいぶつ)の種類(しゅるい)や数(かず)が大(おお)きく変化(へんか)することが知(し)られている。
  3. ラッコがいなくなるとウニが増(ふ)えて海藻(かいそう)が減(へ)るように、捕食(ほしょく)と被食(ひしょく)を通(つう)じて間接(かんせつ)的(てき)に影響(えいきょう)が及(およ)ぶことを間接効果(かんせつこうか)と呼(よ)ぶ。

詳しく

食物連鎖(しょくもつれんさ)がつながって食物網(しょくもつもう)になる

捕食(ほしょく)と被食(ひしょく)とは、生物(せいぶつ)どうしの食(た)べる・食(た)べられるという関係(かんけい)のことだ。1種類(しゅるい)の生産者(せいさんしゃ)を1種類(しゅるい)の消費者(しょうひしゃ)が食(た)べ、さらに別(べつ)の消費者(しょうひしゃ)が食(た)べるという一(いち)本(ほん)のつながりを食物連鎖(しょくもつれんさ)と呼(よ)ぶ。しかし実際(じっさい)の生態系(せいたいけい)では、1種類(しゅるい)の生物(せいぶつ)が複数(ふくすう)の生物(せいぶつ)を食(た)べたり食(た)べられたりしている。

このように、捕食(ほしょく)と被食(ひしょく)の関係(かんけい)が網(あみ)の目(め)のように複雑(ふくざつ)につながったものを食物網(しょくもつもう)と呼(よ)ぶ。磯(いそ)の生態系(せいたいけい)では、フジツボや貝(かい)、小(ちい)さな魚(さかな)など多(おお)くの生物(せいぶつ)が捕食(ほしょく)と被食(ひしょく)でつながり、複雑(ふくざつ)な食物網(しょくもつもう)を作(つく)っている。

食物網(しょくもつもう)が複雑(ふくざつ)であるほど、ある生物(せいぶつ)の数(かず)が変化(へんか)したときの影響(えいきょう)が多(おお)くの生物(せいぶつ)に伝(つた)わりやすくなる。次(つぎ)に見(み)るヒトデの実験(じっけん)は、その影響(えいきょう)の大(おお)きさを示(しめ)す例(れい)の一(ひと)つだ。

捕食と被食が網の目のようにつながる食物網Asatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

ヒトデを取(と)り除(のぞ)くとどうなるか

アメリカの海岸(かいがん)で行(おこな)われた観察(かんさつ)では、磯(いそ)の食物網(しょくもつもう)の中(なか)で上位(じょうい)の捕食者(ほしょくしゃ)であるヒトデを、ある区画(くかく)から取(と)り除(のぞ)く実験(じっけん)が行(おこな)われた。ヒトデがいた区画(くかく)には、フジツボや貝(かい)、海藻(かいそう)など15種類(しゅるい)ほどの生物(せいぶつ)がすんでいたことが記録(きろく)されている。

ヒトデを取(と)り除(のぞ)いた区画(くかく)では、ヒトデに食(た)べられていた貝(かい)の仲間(なかま)が増(ふ)え、やがてその貝(かい)が岩(いわ)の表面(ひょうめん)を覆(おお)うようになった。すると、他(た)の生物(せいぶつ)が付着(ふちゃく)できる場所(ばしょ)が減(へ)り、最終(さいしゅう)的(てき)にすむ生物(せいぶつ)の種類(しゅるい)は数種類(すうしゅるい)まで減(へ)ってしまった。

この結果(けっか)から生(う)まれたのが、キーストーン種(しゅ)という考(かんが)え方(かた)だ。数(かず)は多(おお)くなくても、生態系(せいたいけい)の種多様性(しゅたようせい)(新しいタブで開きます)に大(おお)きな影響(えいきょう)を与(あた)える生物(せいぶつ)を指(さ)す。上位(じょうい)の捕食者(ほしょくしゃ)を取(と)り除(のぞ)くと、捕食(ほしょく)と被食(ひしょく)の関係(かんけい)をたどって影響(えいきょう)が広(ひろ)がることがわかる。

ヒトデを取り除いた区画で減った生物の種類数Asatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

ラッコ・ウニ・海藻(かいそう)に見(み)る間接効果(かんせつこうか)

捕食(ほしょく)と被食(ひしょく)の関係(かんけい)は、直接(ちょくせつ)食(た)べる・食(た)べられる生物(せいぶつ)どうしだけに影響(えいきょう)を及(およ)ぼすわけではない。ラッコ・ウニ・海藻(かいそう)の関係(かんけい)は、そのことをよく示(しめ)す例(れい)として知(し)られている。

ラッコがすむ海(うみ)では、ラッコがウニを食(た)べるためウニの数(かず)が抑(おさ)えられ、ウニに食(た)べられる海藻(かいそう)が豊(ゆた)かに茂(しげ)る。一方(いっぽう)、ラッコがいなくなった海(うみ)では、ウニが増(ふ)えて海藻(かいそう)を食(た)べ尽(つ)くしてしまい、海藻(かいそう)の茂(しげ)る場所(ばしょ)が失(うしな)われていく。

ラッコと海藻(かいそう)は直接(ちょくせつ)の捕食(ほしょく)と被食(ひしょく)の関係(かんけい)にはないが、ウニを通(つう)じてつながっている。このように、捕食(ほしょく)と被食(ひしょく)の関係(かんけい)をたどって、関係(かんけい)のない生物(せいぶつ)にまで影響(えいきょう)が及(およ)ぶことを間接効果(かんせつこうか)と呼(よ)ぶ。

確認問題

問題 1 / 4食物連鎖(しょくもつれんさ)と食物網(しょくもつもう)の違(ちが)いとして正(ただ)しいものはどれか。

確認問題(解答用紙)

この問題を端末で解くための QR コード

スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。

https://manazoo.com/science/food-web-and-indirect-effects/?from=print#quiz

  1. 食物連鎖(しょくもつれんさ)と食物網(しょくもつもう)の違(ちが)いとして正(ただ)しいものはどれか。

    • ◯ 食物連鎖(しょくもつれんさ)は、消費者(しょうひしゃ)どうしの競争(きょうそう)を表(あらわ)す
    • ◯ 食物網(しょくもつもう)は、複数(ふくすう)の食物連鎖(しょくもつれんさ)が網(あみ)の目(め)のように複雑(ふくざつ)につながったものである
    • ◯ 食物網(しょくもつもう)は、分解者(ぶんかいしゃ)だけのつながりである
    • ◯ 食物網(しょくもつもう)は、生産者(せいさんしゃ)だけのつながりである

    正解:食物網は、複数の食物連鎖が網の目のように複雑につながったものである
    食(た)べる・食(た)べられるという一(いち)本(ほん)のつながりを食物連鎖(しょくもつれんさ)(新しいタブで開きます)と呼(よ)ぶ。実際(じっさい)の生態系(せいたいけい)のように、複数(ふくすう)の食物連鎖(しょくもつれんさ)が網(あみ)の目(め)状(じょう)に複雑(ふくざつ)につながったものを食物網(しょくもつもう)と呼(よ)ぶ。

  2. 磯(いそ)の生態系(せいたいけい)でヒトデを取(と)り除(のぞ)く実験(じっけん)で起(お)こったことはどれか。

    • ◯ すべての生物(せいぶつ)が増(ふ)え、種類数(しゅるいすう)も増(ふ)えた
    • ◯ 貝(かい)の仲間(なかま)が増(ふ)えて岩(いわ)を覆(おお)い、すむ生物(せいぶつ)の種類(しゅるい)が大(おお)きく減(へ)った
    • ◯ 非生物的環境(ひせいぶつてきかんきょう)が大(おお)きく変化(へんか)した
    • ◯ 海藻(かいそう)だけが増(ふ)え続(つづ)けた

    正解:貝の仲間が増えて岩を覆い、すむ生物の種類が大きく減った
    ヒトデを取(と)り除(のぞ)いた区画(くかく)では、ヒトデに食(た)べられていた貝(かい)の仲間(なかま)が増(ふ)えて岩(いわ)の表面(ひょうめん)を覆(おお)った。そのため他(た)の生物(せいぶつ)がすめる場所(ばしょ)が減(へ)り、種類数(しゅるいすう)が大(おお)きく減(へ)った。

  3. ヒトデのように、数(かず)は多(おお)くなくても生態系(せいたいけい)に大(おお)きな影響(えいきょう)を与(あた)える生物(せいぶつ)を何(なん)と呼(よ)ぶか。

    • ◯ 分解者(ぶんかいしゃ)
    • ◯ キーストーン種(しゅ)
    • ◯ 生産者(せいさんしゃ)
    • ◯ 外来(がいらい)生物(せいぶつ)

    正解:キーストーン種
    数(かず)は多(おお)くなくても、取(と)り除(のぞ)かれると生態系(せいたいけい)の種多様性(しゅたようせい)(新しいタブで開きます)に大(おお)きな影響(えいきょう)を与(あた)える生物(せいぶつ)種(しゅ)をキーストーン種(しゅ)と呼(よ)ぶ。

  4. ラッコがいなくなった海(うみ)で起(お)こることとして正(ただ)しいものはどれか。

    • ◯ 非生物的環境(ひせいぶつてきかんきょう)が変化(へんか)してウニが消(き)える
    • ◯ ラッコの代(か)わりに海藻(かいそう)がウニを食(た)べるようになる
    • ◯ ウニが増(ふ)えて海藻(かいそう)を食(た)べ尽(つ)くし、海藻(かいそう)の茂(しげ)る場所(ばしょ)が失(うしな)われる
    • ◯ ウニが減(へ)って海藻(かいそう)が増(ふ)え続(つづ)ける

    正解:ウニが増えて海藻を食べ尽くし、海藻の茂る場所が失われる
    ラッコがいなくなるとラッコに食(た)べられていたウニが増(ふ)え、ウニに食(た)べられる海藻(かいそう)が減(へ)ってしまう。ラッコと海藻(かいそう)は直接(ちょくせつ)の捕食(ほしょく)と被食(ひしょく)の関係(かんけい)にないが、ウニを通(つう)じて間接(かんせつ)的(てき)に影響(えいきょう)が及(およ)ぶ。

単元のポイント

  • 捕食(ほしょく)と被食(ひしょく) 生物(せいぶつ)が別(べつ)の生物(せいぶつ)を食(た)べる・食(た)べられるという関係(かんけい)
  • 食物網(しょくもつもう)(新しいタブで開きます) 捕食(ほしょく)と被食(ひしょく)の関係(かんけい)が網(あみ)の目(め)のようにつながったもの
  • キーストーン種(しゅ) 数(かず)は少(すく)なくても生態系(せいたいけい)に大(おお)きな影響(えいきょう)を与(あた)える生物(せいぶつ)種(しゅ)
  • 間接効果(かんせつこうか) 捕食(ほしょく)と被食(ひしょく)の関係(かんけい)を通(つう)じて、直接(ちょくせつ)関(かか)わりのない生物(せいぶつ)にまで及(およ)ぶ影響(えいきょう)
問題を解く
単元のポイント
  • 捕食(ほしょく)と被食(ひしょく) 生物(せいぶつ)が別(べつ)の生物(せいぶつ)を食(た)べる・食(た)べられるという関係(かんけい)
  • 食物網(しょくもつもう)(新しいタブで開きます) 捕食(ほしょく)と被食(ひしょく)の関係(かんけい)が網(あみ)の目(め)のようにつながったもの
  • キーストーン種(しゅ) 数(かず)は少(すく)なくても生態系(せいたいけい)に大(おお)きな影響(えいきょう)を与(あた)える生物(せいぶつ)種(しゅ)
  • 間接効果(かんせつこうか) 捕食(ほしょく)と被食(ひしょく)の関係(かんけい)を通(つう)じて、直接(ちょくせつ)関(かか)わりのない生物(せいぶつ)にまで及(およ)ぶ影響(えいきょう)