
起電力と内部抵抗
カンガルー先生端子電圧は起電力そのものじゃない。電流を取り出すほど、内部抵抗で電圧が落ちるよ。
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- 電池には起電力Eのほかに内部抵抗rがあり、電流Iを取り出すと端子電圧はV=E−Irとなって起電力より小さくなる。
- 外部抵抗Rをつなぐと、E=I(R+r)の関係が成り立ち、回路に流れる電流Iや端子電圧Vを求められる。
- 新しい電池ほど内部抵抗rが小さく、使い古した電池ほどrが大きいため、大きな電流を取り出すと端子電圧が大きく下がる。
詳しく
端子電圧の式
電池や発電機(新しいタブで開きます)のように電流を流すはたらきをするものには、両端に電位差(新しいタブで開きます)を生じさせるもとになる起電力E(単位V)がある。実際の電池には内部にも抵抗があり、これを内部抵抗rという。電池から電流Iを取り出すと、内部抵抗rでIrの電圧降下が生じるため、電池の外部に出ている端子の間の電圧(端子電圧)Vは、起電力Eより小さくなる。。
電池に外部抵抗R(負荷)をつないだ回路では、端子電圧はオームの法則(新しいタブで開きます)よりV=IRとも表せるので、という関係が成り立つ。この式から、回路に流れる電流IをE、R、rだけで求めることができる。
例題:端子電圧と内部抵抗の計算
例題1:起電力1.5V、内部抵抗0.50Ωの電池に2.5Ωの抵抗をつないだ。電流はI=E/(R+r)=1.5/(2.5+0.50)=1.5/3.0=0.50A。端子電圧はV=E−Ir=1.5−0.50×0.50=1.25V。
例題2:ある電池の外部抵抗を4.0Ωにすると電流0.80A、9.0Ωにすると電流0.40Aになった。E=I(R+r)を2通り立てて解くと、内部抵抗はr=1.0Ω、起電力はE=0.80×(4.0+1.0)=4.0V。
なぜ電流を取り出すと端子電圧が下がるのか
内部抵抗rは、電池を流れる電流が大きいほど内部での電圧降下Irが大きくなる。そのため、電流を取り出すほど端子電圧V=E−Irは起電力Eより下がる。
新しい電池は内部抵抗が小さく、使い古した電池は内部抵抗が大きくなっている。同じ大きさの電流を取り出しても、使い古した電池のほうが端子電圧の下がり方が大きい。新しい電池と古い電池の端子電圧と電流を測定して比べると、この差を確かめられる。
確認問題
確認問題(解答用紙)
スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。
https://manazoo.com/science/emf-and-internal-resistance/?from=print#quiz
起電力9.0V、内部抵抗1.0Ωの電池に8.0Ωの抵抗をつないだ。回路に流れる電流は何Aか。
答え:____________
正解:1.0
I=E/(R+r)=9.0/(8.0+1.0)=9.0/9.0=1.0A。起電力6.0V、内部抵抗0.40Ωの電池から5.0Aの電流を取り出したとき、端子電圧は何Vか。
答え:____________
正解:4.0
V=E−Ir=6.0−0.40×5.0=4.0V。ある電池の外部抵抗を5.5Ωにすると電流0.80A、10.0Ωにすると電流0.50Aになった。この電池の内部抵抗は何Ωか。
答え:____________
正解:2.0
E=I(R+r)より0.80×(5.5+r)=0.50×(10.0+r)。整理するとr=(0.50×10.0−0.80×5.5)/(0.80−0.50)=0.60/0.30=2.0Ω。電池を使い続けて内部抵抗が大きくなると、同じ大きさの電流を取り出したときの端子電圧はどうなるか。
- ◯ 小さくなる
- ◯ 0になる
- ◯ 変わらない
- ◯ 大きくなる
正解:小さくなる
端子電圧V=E−Irなので、内部抵抗rが大きくなると同じ電流Iでも電圧降下Irが大きくなり、端子電圧は小さくなる。
単元のポイント
- 起電力E 電池の両端に電位差を生じさせるもとになる量。単位V
- 内部抵抗r 電池の内部にある抵抗。電流を取り出すとIrの電圧降下を生じる
- 端子電圧V=E−Ir 電池の外部に出ている電圧。起電力より小さい