
抵抗率の温度変化
カンガルー先生電熱線や金属線の抵抗は、温度が上がるとR=R0(1+αt)で少しずつ大きくなるよ。
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- 金属の抵抗率(新しいタブで開きます)は温度が上がるとほぼ比例して大きくなり、ρt=ρ0(1+αt)(ρ0は0℃の抵抗率、αは温度係数)で近似できる。
- 温度係数αは物質ごとに決まる値で、同じ形の金属線の抵抗Rもで温度変化する。
- 温度が上がると金属イオン(新しいタブで開きます)の熱振動が激しくなり、自由電子(新しいタブで開きます)がぶつかりやすくなるために抵抗率が大きくなる。
詳しく
抵抗率の温度変化の式
物理基礎・物理の「電気抵抗と抵抗率」では、金属の抵抗率ρを物質ごとに決まった値として扱ってきた。実際には、同じ金属でも温度によって抵抗率の値は変わる。金属の抵抗率は、温度が上がるとほぼ比例して大きくなる。0℃での抵抗率をρ0、温度t〔℃〕における抵抗率をρtとし、物質ごとに決まる温度係数をαとすると、という式で近似できる。
導線の長さLと断面積Sが変わらなければ抵抗はR=ρL/Sなので、抵抗Rについても同じ形の式が成り立つ。実験では抵抗率そのものより、電熱線など決まった形の抵抗の値を測ることが多い。
例題:温度係数と抵抗の計算
例題1:0℃で5.0Ωの電熱線(温度係数α=4.0×10⁻³/℃)がある。20℃での抵抗は、=5.0×(1+4.0×10⁻³×20)=5.0×1.08=5.4Ω。
例題2:ある金属線は0℃で10Ωであり、80℃に温めると10.8Ωになった。10.8=10×(1+α×80)より1.08=1+80α、α=0.08÷80=1.0×10⁻³/℃と求まる。
なぜ金属は温度が上がると抵抗率が大きくなるのか
金属の自由電子は、金属イオンがつくる格子の間を動いて電流を担う。温度が上がると格子をつくるイオンの熱振動が激しくなり、動き回る自由電子がイオンにぶつかる回数が増える。そのため電流が流れにくくなり、抵抗率が大きくなる。
半導体では、温度が上がるとキャリアの数そのものが増えるため、抵抗率が逆に小さくなる。このあと(半導体とpn接合ダイオード(新しいタブで開きます)のページ)で、金属とは逆の性質をもつ半導体を扱う。
確認問題
確認問題(解答用紙)
スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。
https://manazoo.com/science/resistivity-temperature-dependence/?from=print#quiz
0℃で8.0Ωの金属線がある。温度係数が5.0×10⁻³/℃のとき、50℃での抵抗は何Ωか。
答え:____________
正解:10
=8.0×(1+5.0×10⁻³×50)=8.0×1.25=10Ω。0℃で20Ωの抵抗が、温度が上がって24Ωになった。温度係数が4.0×10⁻³/℃のとき、何℃上がったか。
答え:____________
正解:50
24=20×(1+αt)より1+αt=1.2、αt=0.2。t=0.2÷4.0×10⁻³=50℃。金属の抵抗率は、温度が上がるとどうなるか。
- ◯ 0になる
- ◯ 大きくなる
- ◯ 変わらない
- ◯ 小さくなる
正解:大きくなる
金属では温度が上がるとイオン(新しいタブで開きます)の熱振動が激しくなり、自由電子(新しいタブで開きます)がぶつかりやすくなるため、抵抗率(新しいタブで開きます)は大きくなる。0℃での抵抗率ρ0が1.0×10⁻⁷Ω・mの金属がある。温度係数αが2.0×10⁻³/℃のとき、100℃での抵抗率は何×10⁻⁷Ω・mか。
答え:____________
正解:1.2
=1.0×(1+2.0×10⁻³×100)=1.0×1.2=1.2(×10⁻⁷Ω・m)。
単元のポイント
- 温度係数α 物質ごとに決まる値。金属はα>0(温度が上がると抵抗率が増える)
- ρt=ρ0(1+αt) 0℃の抵抗率ρ0と温度t〔℃〕から、温度tでの抵抗率ρtを求める式
- 格子振動 温度が上がると金属イオンの熱振動が激しくなり、自由電子がぶつかりやすくなる