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生態系(せいたいけい)のバランスと攪乱(かくらん)

カワウソ先生生態系(せいたいけい)は多少(たしょう)の変動(へんどう)には強(つよ)いが、大(おお)きな攪乱(かくらん)には弱(よわ)い。どこまでなら戻(もど)れるかを意識(いしき)して読(よ)もう。

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  1. 生態系(せいたいけい)(新しいタブで開きます)は常(つね)に変動(へんどう)しているが、変動(へんどう)の幅(はば)が一定(いってい)の範囲内(はんいない)に保(たも)たれているときはバランスが保(たも)たれていると見(み)ることができる。
  2. 大(おお)きな攪乱(かくらん)のあとは、生態系(せいたいけい)がもとの状態(じょうたい)に戻(もど)るまでに長(なが)い時間(じかん)がかかることがある。
  3. 生活(せいかつ)排水(はいすい)の流入(りゅうにゅう)による富栄養化(ふえいようか)や、化学(かがく)物質(ぶっしつ)が生物(せいぶつ)の体内(たいない)で高(たか)まっていく生物濃縮(せいぶつのうしゅく)は、人間(にんげん)の活動(かつどう)が引(ひ)き起(お)こす攪乱(かくらん)の例(れい)だ。

詳しく

変動(へんどう)するバランスと攪乱(かくらん)

生態系(せいたいけい)は、気温(きおん)や降水(こうすい)(新しいタブで開きます)量(りょう)の変化(へんか)、生物(せいぶつ)の数(かず)の増減(ぞうげん)などによって常(つね)に変動(へんどう)している。こうした変動(へんどう)の幅(はば)が一定(いってい)の範囲内(はんいない)に保(たも)たれているときは、生態系(せいたいけい)のバランスが保(たも)たれた状態(じょうたい)だ。

ところが、台風(たいふう)(新しいタブで開きます)や火山(かざん)の噴火(ふんか)、人間(にんげん)の活動(かつどう)などで大(おお)きな攪乱(かくらん)が起(お)こることがある。そのときは変動(へんどう)の幅(はば)を超(こ)えて、生態系(せいたいけい)のバランスが崩(くず)れてしまう。崩(くず)れたバランスがもとの状態(じょうたい)に戻(もど)るまでには、長(なが)い時間(じかん)がかかる場合(ばあい)もある。

攪乱(かくらん)そのものは自然(しぜん)の中(なか)でも起(お)こる。しかし人間(にんげん)の活動(かつどう)による攪乱(かくらん)は規模(きぼ)や頻度(ひんど)が大(おお)きくなりやすく、生態系(せいたいけい)への影響(えいきょう)も大(おお)きくなりやすい。

変動の範囲内のバランスと、攪乱によるバランスの崩れAsatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

生活(せいかつ)排水(はいすい)と自然浄化(しぜんじょうか)の限界(げんかい)

川(かわ)に生活(せいかつ)排水(はいすい)が流(なが)れ込(こ)むと、水中(すいちゅう)の有機物(ゆうきぶつ)(新しいタブで開きます)や栄養分(えいようぶん)が増(ふ)える。ふだんは微生物(びせいぶつ)(新しいタブで開きます)のはたらきなどによって汚(よご)れが時間(じかん)とともに分解(ぶんかい)され、水質(すいしつ)がもとに戻(もど)っていく自然浄化(しぜんじょうか)というしくみだ。

しかし、流(なが)れ込(こ)む生活(せいかつ)排水(はいすい)の量(りょう)が自然浄化(しぜんじょうか)の力(ちから)を超(こ)えると、水中(すいちゅう)の栄養分(えいようぶん)が増(ふ)えすぎる富栄養化(ふえいようか)が起(お)こる。富栄養化(ふえいようか)が進(すす)むと、プランクトンが異常(いじょう)に増(ふ)え、海(うみ)の水(みず)の色(いろ)が変(か)わる赤潮(あかしお)や、池(いけ)や湖(みずうみ)の水面(すいめん)が緑色(みどりいろ)になるアオコが発生(はっせい)(新しいタブで開きます)しやすい。

赤潮(あかしお)やアオコが発生(はっせい)すると、水中(すいちゅう)の酸素(さんそ)(新しいタブで開きます)が減(へ)ったり、光(ひかり)が水底(すいてい)まで届(とど)かなくなったりする。そのため、もとからその場所(ばしょ)にすんでいた生物(せいぶつ)が生活(せいかつ)しづらくなる。これも、人間(にんげん)の活動(かつどう)による攪乱(かくらん)の一(ひと)つの形(かたち)だ。

生物濃縮(せいぶつのうしゅく)と食物連鎖(しょくもつれんさ)

人間(にんげん)の活動(かつどう)による攪乱(かくらん)には、水質(すいしつ)の変化(へんか)だけでなく、体(からだ)の中(なか)に分解(ぶんかい)されにくい物質(ぶっしつ)がたまっていく現象(げんしょう)もある。

農薬(のうやく)や一部(いちぶ)の重金属(じゅうきんぞく)などの物質(ぶっしつ)は、生物(せいぶつ)の体内(たいない)で分解(ぶんかい)されにくく、排出(はいしゅつ)(新しいタブで開きます)もされにくい。そのため、周囲(しゅうい)の環境(かんきょう)よりも高(たか)い濃度(のうど)(新しいタブで開きます)で体内(たいない)にたまっていく。これを生物濃縮(せいぶつのうしゅく)と呼(よ)ぶ。

生物濃縮(せいぶつのうしゅく)は食物連鎖(しょくもつれんさ)を通(つう)じて起(お)こるため、小(ちい)さな生物(せいぶつ)を食(た)べる大(おお)きな生物(せいぶつ)ほど、体内(たいない)の濃度(のうど)が高(たか)くなりやすい。生物濃縮(せいぶつのうしゅく)は、目(め)に見(み)えにくいかたちで人間(にんげん)の活動(かつどう)が生態系(せいたいけい)に影響(えいきょう)をおよぼす例(れい)だ。

食物連鎖をたどって高まっていく生物濃縮Asatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

確認問題

問題 1 / 4攪乱(かくらん)の説明(せつめい)として正(ただ)しいものはどれか。

確認問題(解答用紙)

この問題を端末で解くための QR コード

スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。

https://manazoo.com/science/ecosystem-balance-and-disturbance/?from=print#quiz

  1. 攪乱(かくらん)の説明(せつめい)として正(ただ)しいものはどれか。

    • ◯ 生態系(せいたいけい)が常(つね)に一定(いってい)の状態(じょうたい)を保(たも)っていること
    • ◯ 台風(たいふう)や人間(にんげん)の活動(かつどう)などによって生態系(せいたいけい)のバランスが崩(くず)れるきっかけになる変化(へんか)
    • ◯ 生物濃縮(せいぶつのうしゅく)と同(おな)じ意味(いみ)の言葉(ことば)
    • ◯ 非生物的環境(ひせいぶつてきかんきょう)だけに起(お)こる変化(へんか)

    正解:台風や人間の活動などによって生態系のバランスが崩れるきっかけになる変化
    攪乱(かくらん)とは、台風(たいふう)(新しいタブで開きます)や火山(かざん)の噴火(ふんか)、人間(にんげん)の活動(かつどう)などで生態系(せいたいけい)(新しいタブで開きます)に起(お)こる大(おお)きな変化(へんか)を指(さ)す。変動(へんどう)の幅(はば)を超(こ)えると、バランスが崩(くず)れるきっかけになる。

  2. 生活(せいかつ)排水(はいすい)が川(かわ)に流(なが)れ込(こ)みすぎたときに起(お)こる現象(げんしょう)として正(ただ)しいものはどれか。

    • ◯ 富栄養化(ふえいようか)が起(お)こり、赤潮(あかしお)やアオコが発生(はっせい)しやすくなる
    • ◯ 生物濃縮(せいぶつのうしゅく)が止(と)まる
    • ◯ 自然浄化(しぜんじょうか)の力(ちから)が強(つよ)まり、水質(すいしつ)が急(きゅう)に改善(かいぜん)する
    • ◯ 非生物的環境(ひせいぶつてきかんきょう)が消滅(しょうめつ)する

    正解:富栄養化が起こり、赤潮やアオコが発生しやすくなる
    生活(せいかつ)排水(はいすい)の量(りょう)が自然浄化(しぜんじょうか)の力(ちから)を超(こ)えると富栄養化(ふえいようか)が起(お)こり、プランクトンが異常(いじょう)に増(ふ)えて赤潮(あかしお)やアオコが発生(はっせい)(新しいタブで開きます)しやすくなる。

  3. 富栄養化(ふえいようか)が進(すす)んで赤潮(あかしお)やアオコが発生(はっせい)すると、生態系(せいたいけい)にどのような影響(えいきょう)が出(で)やすいか。

    • ◯ すべての生物(せいぶつ)が急(きゅう)に増(ふ)える
    • ◯ 非生物的環境(ひせいぶつてきかんきょう)が生物(せいぶつ)に変(か)わる
    • ◯ 生物濃縮(せいぶつのうしゅく)が完全(かんぜん)に止(と)まる
    • ◯ 水中(すいちゅう)の酸素(さんそ)が減(へ)ったり、光(ひかり)が水底(すいてい)まで届(とど)かなくなったりして生物(せいぶつ)が生活(せいかつ)しづらくなる

    正解:水中の酸素が減ったり、光が水底まで届かなくなったりして生物が生活しづらくなる
    赤潮(あかしお)やアオコの発生(はっせい)で水中(すいちゅう)の酸素(さんそ)(新しいタブで開きます)が減(へ)ったり光(ひかり)が届(とど)かなくなったりすると、もとからその場所(ばしょ)にすんでいた生物(せいぶつ)が生活(せいかつ)しづらくなる。

  4. 生物濃縮(せいぶつのうしゅく)について正(ただ)しい説明(せつめい)はどれか。

    • ◯ すべての生物(せいぶつ)で濃度(のうど)が同(おな)じになる
    • ◯ 富栄養化(ふえいようか)とまったく関係(かんけい)がない現象(げんしょう)
    • ◯ 食物連鎖(しょくもつれんさ)を通(つう)じて、大(おお)きな生物(せいぶつ)ほど体内(たいない)の物質(ぶっしつ)の濃度(のうど)が高(たか)くなりやすい
    • ◯ 非生物的環境(ひせいぶつてきかんきょう)にのみ起(お)こる現象(げんしょう)

    正解:食物連鎖を通じて、大きな生物ほど体内の物質の濃度が高くなりやすい
    分解(ぶんかい)されにくい物質(ぶっしつ)は、食物連鎖(しょくもつれんさ)を通(つう)じて生物(せいぶつ)の体内(たいない)にたまっていく。そのため、小(ちい)さな生物(せいぶつ)を食(た)べる大(おお)きな生物(せいぶつ)ほど体内(たいない)の濃度(のうど)(新しいタブで開きます)が高(たか)くなりやすい。

単元のポイント

  • 攪乱(かくらん) 生態系(せいたいけい)のバランスを崩(くず)すきっかけになる、環境(かんきょう)の大(おお)きな変化(へんか)
  • 自然浄化(しぜんじょうか) 微生物(びせいぶつ)のはたらきなどで、水質(すいしつ)の汚(よご)れが時間(じかん)とともに薄(うす)まり分解(ぶんかい)されていくこと
  • 富栄養化(ふえいようか) 生活(せいかつ)排水(はいすい)などで水中(すいちゅう)の栄養分(えいようぶん)(窒素(ちっそ)やリンなど)が増(ふ)えすぎること
  • 生物濃縮(せいぶつのうしゅく) 分解(ぶんかい)されにくい物質(ぶっしつ)が、食物連鎖(しょくもつれんさ)を通(つう)じて生物(せいぶつ)の体内(たいない)で濃度(のうど)を高(たか)めていくこと
問題を解く
単元のポイント
  • 攪乱(かくらん) 生態系(せいたいけい)のバランスを崩(くず)すきっかけになる、環境(かんきょう)の大(おお)きな変化(へんか)
  • 自然浄化(しぜんじょうか) 微生物(びせいぶつ)のはたらきなどで、水質(すいしつ)の汚(よご)れが時間(じかん)とともに薄(うす)まり分解(ぶんかい)されていくこと
  • 富栄養化(ふえいようか) 生活(せいかつ)排水(はいすい)などで水中(すいちゅう)の栄養分(えいようぶん)(窒素(ちっそ)やリンなど)が増(ふ)えすぎること
  • 生物濃縮(せいぶつのうしゅく) 分解(ぶんかい)されにくい物質(ぶっしつ)が、食物連鎖(しょくもつれんさ)を通(つう)じて生物(せいぶつ)の体内(たいない)で濃度(のうど)を高(たか)めていくこと