熱の伝わり方
カワウソ先生伝導は物を伝う、対流は物が動く、放射は何もなくても届く。この3つの違いで見分けてね。
30秒でつかむ
- 熱は、温度の高い部分から低い部分へ移動する。この伝わり方には、伝導・対流・放射の3つがある。
- 伝導は、物体が接したまま熱が伝わる伝わり方で、金属のように熱を伝えやすい物質ほど速く伝わる。
- 対流は液体や気体そのものが動いて熱を運ぶ伝わり方、放射は間に物がなくても熱が届く伝わり方である。
詳しく
伝導・対流・放射
熱は、温度の高い場所から低い場所へと移っていく。熱の伝わり方には、伝導・対流・放射という3つがあるのだ。
伝導は、物体が接したまま、熱が物体の中を伝わっていく伝わり方である。金属のフライパンを火にかけると、熱した部分から柄(え)の先まで熱が伝わって、持つ部分も熱くなる。金属は熱を伝えやすく、木やプラスチック(新しいタブで開きます)は熱を伝えにくい。
対流は、あたたまった液体や気体そのものが移動して熱を運ぶ伝わり方である。やかんの中の水は、底であたためられた部分が軽くなって上に移動し、全体がしだいにあたたまっていく。エアコンの暖房も、あたためた空気が部屋の中を循環することで部屋全体をあたためる。
放射と身近な例の見分け方
放射は、間に物がなくても熱が伝わる伝わり方である。太陽の熱が宇宙空間を通ってとどくのも、ストーブの前に立つと体の前側だけ熱く感じるのも、熱が光と同じように空間を直接伝わる放射によるものだ。
焼き肉の網の下の炭火に手を近づけると、炭に触れていなくても熱を感じるのは放射の例である。一方、アイロンが布に接して熱を伝えるのは伝導、たき火であたためられた空気が上へ流れていくのは対流の例になる。
身近な場面では、伝導・対流・放射のうち複数が同時に起きていることも多い。鍋の料理では、炎の熱が鍋底に届くのはおもに対流と放射、鍋底から煮汁に熱が移るのは伝導、煮汁が動いて全体があたたまるのは対流によるものである。
なぜ伝わり方によって速さが違うのか
伝導では、物質をつくる粒子の振動が隣の粒子に伝わっていくことで熱が移動する。金属は、この振動に加えて自由に動く電子が熱を運ぶため、ほかの物質よりも熱を伝えやすい。
対流は、液体や気体の粒子の移動そのものが熱を運ぶため、物質が動ける空間があるところでしか起こらない。固体の中では粒子が自由に移動できないので、対流は起こらない。
放射は、熱を物質の移動なしに、光と同じ仲間の電磁波として伝える。真空の宇宙空間でも太陽の熱が地球にとどくのは、放射には熱を伝える物質がいらないためである。
確認問題
確認問題(解答用紙)
スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。
https://manazoo.com/science/heat-transfer/?from=print#quiz
熱が温度の高い部分から低い部分へ伝わる方法のうち、物体が接したまま物体の中を熱が伝わっていく伝わり方を何というか。
- ◯ 伝導
- ◯ 電離
- ◯ 対流
- ◯ 放射
正解:伝導
物体が接したまま、熱が物体の中を伝わっていく伝わり方を伝導という。鉄のフライパンを火にかけると、柄(持つ部分)まで熱くなった。これはどの伝わり方によるものか。
- ◯ 放射
- ◯ どれにもあてはまらない
- ◯ 伝導
- ◯ 対流
正解:伝導
熱した部分から柄の先まで、金属の中を熱が伝わっていくのは伝導による。太陽の熱が、何もない宇宙空間を通って地球まで届くのは、どの伝わり方によるものか。
- ◯ 対流
- ◯ 放射
- ◯ 伝導
- ◯ 蒸発
正解:放射
放射は、間に物がなくても熱が伝わる伝わり方である。太陽の熱は放射によって宇宙空間を通ってとどく。金属のフライパンが、木やプラスチックの柄より熱を速く伝えるのはなぜか。
- ◯ 金属は対流を起こしやすいから
- ◯ 金属は自由に動く電子が熱を運ぶから
- ◯ 木やプラスチックは温度が下がりやすいから
- ◯ 金属は放射を強く出すから
正解:金属は自由に動く電子が熱を運ぶから
金属は、粒子の振動に加えて自由に動く電子が熱を運ぶため、ほかの物質よりも熱を伝えやすい。
単元のポイント
- 伝導 物体の中を熱が伝わる。金属は伝導しやすい(フライパンの柄があたたまる)
- 対流 あたたまった液体や気体が移動して熱を運ぶ(エアコンの暖房ややかんの水)
- 放射(熱放射) 間に物がなくても熱が届く(太陽・ストーブの熱)
- 熱の伝わり方 伝導・対流・放射の3つ。日常の多くの場面でいくつかが同時に起きている