代謝とATP
カワウソ先生ATPはリン酸が外れるとADPになり、そのときにエネルギーを放出するよ。
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- 生物の体内で起こる物質の変化全体を代謝という。合成の向きを同化、分解の向きを異化という。
- ATPはアデノシンにリン酸が3つ結合した物質で、リン酸が外れてADPになるときにエネルギーを放出する。
- ATPは、光合成(新しいタブで開きます)や呼吸などの代謝で得たエネルギーを蓄え、必要なときに生命活動へ渡す役割をもつ。
詳しく
代謝と同化・異化
生物の体内では、物質を合成したり分解したりする化学反応が絶えず起こっている。こうした体内での物質の変化をまとめて代謝という。
代謝のうち、簡単な物質から複雑な物質を作る向きを同化という。光合成で水と二酸化炭素(新しいタブで開きます)からデンプンなどの有機物(新しいタブで開きます)を作る反応は、同化の代表例だ。
代謝のうち、複雑な物質を簡単な物質に分解する向きを異化という。呼吸で有機物を分解し、二酸化炭素と水にする反応は、異化の代表例である。
ATPの構造とエネルギーの受け渡し
ATP(アデノシン三リン酸)は、アデニンという塩基とリボースという糖が結合したアデノシンという物質に、リン酸が3つ結合した構造をもつ。このリン酸どうしの結合を高エネルギーリン酸結合とよび、そこに多くのエネルギーが蓄えられている。
ATPのいちばん外側のリン酸が外れてADP(アデノシン二リン酸)になるとき、結合に蓄えられていたエネルギーが放出される。このエネルギーを、体を動かすことや体温を保つことなど、さまざまな生命活動で使う。
反対に、光合成や呼吸などの代謝で得たエネルギーを使って、ADPにリン酸を1つ結合させると、再びATPに戻る。ATPとADPの間を行き来しながらエネルギーを受け渡す仕組みだ。
ATPがエネルギーの受け渡し役になる理由
生物は、光合成や呼吸などの代謝で得たエネルギーを、そのままの形では多くの反応に使えない。そこで、エネルギーを一度ATPという扱いやすい形に変えてから、必要な場所へ運ぶ。
ATPは、リン酸が外れるときに一定量のエネルギーを放出し、リン酸が結合するときに一定量のエネルギーを蓄える。この行き来のしやすさが、ATPを生物共通のエネルギーのやりとりに使う物質にしている。
呼吸で得たエネルギーも、光合成で得たエネルギーも、一度ATPに置き換わることで、筋肉を動かす・物質を合成するなど、目的の違う反応にも同じしくみで届けられる。
確認問題
確認問題(解答用紙)
スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。
https://manazoo.com/science/metabolism-and-atp/?from=print#quiz
物質を分解してエネルギーを取り出す代謝の向きを何というか。
- ◯ 光合成
- ◯ 異化
- ◯ 代謝
- ◯ 同化
正解:異化
複雑な物質を簡単な物質に分解する代謝の向きを異化という。呼吸は異化の代表例である。ATPの構造として正しいものはどれか。
- ◯ 脂肪酸とグリセリンが結合したもの
- ◯ アミノ酸が多数つながったもの
- ◯ アデノシンにリン酸が3つ結合したもの
- ◯ グルコースにリン酸が1つ結合したもの
正解:アデノシンにリン酸が3つ結合したもの
ATPは、アデノシンという物質にリン酸が3つ結合した構造をもつ。ATPのリン酸が1つ外れてできる物質は何か。
- ◯ DNA
- ◯ RNA
- ◯ ATP
- ◯ ADP
正解:ADP
ATPのリン酸が1つ外れるとADP(アデノシン二リン酸)になり、そのときにエネルギーが放出される。ATPが生物に共通するエネルギーの受け渡し役とされる理由として正しいものはどれか。
- ◯ 分子が非常に大きいから
- ◯ 色が変わりやすいから
- ◯ 水に溶けにくいから
- ◯ リン酸の結合・分解でエネルギーを蓄えたり放出したりできるから
正解:リン酸の結合・分解でエネルギーを蓄えたり放出したりできるから
ATPはリン酸が結合するときにエネルギーを蓄え、リン酸が外れるときにエネルギーを放出する。この性質により、代謝で得たエネルギーを生命活動へ受け渡す役割を果たす。
単元のポイント
- 代謝 生物の体内で起こる物質の変化全体。合成の同化と分解の異化に分けられる
- 同化 簡単な物質から複雑な物質を作る代謝の向き。光合成などが当てはまる
- 異化 複雑な物質を簡単な物質に分解する代謝の向き。呼吸などが当てはまる
- ATP アデノシンにリン酸が3つ結合した物質。エネルギーの受け渡しを行う