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個体群(こたいぐん)の成長(せいちょう)と密度効果(みつどこうか)

カエル先生増(ふ)え続(つづ)けられないのは資源(しげん)が足(た)りなくなるから。密度効果(みつどこうか)は個体群(こたいぐん)の自己(じこ)ブレーキだよ。

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  1. 資源(しげん)が限(かぎ)られた環境(かんきょう)では、個体群(こたいぐん)は増加(ぞうか)が鈍(にぶ)ってS字(じ)状(じょう)になる**ロジスティック曲線(きょくせん)**を描(えが)き、**環境収容力(かんきょうしゅうようりょく)**に近(ちか)づくとほぼ一定(いってい)になる。
  2. 個体群密度(こたいぐんみつど)が高(たか)くなるほど資源(しげん)をめぐる**種内競争(しゅないきょうそう)**が激(はげ)しくなり、個体(こたい)の成長(せいちょう)や繁殖(はんしょく)が妨(さまた)げられる**密度(みつど)(新しいタブで開きます)効果(こうか)**が働(はたら)く。
  3. 密度効果(みつどこうか)はトノサマバッタの**相変異(あいへんい)**のように、個体(こたい)の体(からだ)や行動(こうどう)の性質(せいしつ)まで変(か)える例(れい)もある。

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詳しく

ロジスティック曲線(きょくせん)と環境収容力(かんきょうしゅうようりょく)

個体群(こたいぐん)に資源(しげん)の制限(せいげん)が無(な)ければ個体数(こたいすう)は指数(しすう)関数(かんすう)的(てき)に増加(ぞうか)するが、実際(じっさい)の環境(かんきょう)では資源(しげん)が限(かぎ)られているため、はじめは急激(きゅうげき)に増(ふ)えてもやがて増加(ぞうか)が鈍(にぶ)り、環境収容力(かんきょうしゅうようりょく)に近(ちか)づくとほぼ一定(いってい)になる。

この個体数(こたいすう)の変化(へんか)をグラフに描(えが)くとS字(じ)型(がた)になり、これをロジスティック曲線(きょくせん)という。

ロジスティック曲線(きょくせん)が描(えが)かれるのは、個体群密度(こたいぐんみつど)が高(たか)くなるほど1個体(こたい)あたりに使(つか)える資源(しげん)が減(へ)り、増加(ぞうか)率(りつ)そのものが下(さ)がっていくためである。

ロジスティック曲線と環境収容力Asatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

密度効果(みつどこうか)と種内競争(しゅないきょうそう)

ハツカダイコンやウキクサを用(もち)いた実験(じっけん)では、同(おな)じ面積(めんせき)・資源(しげん)の条件(じょうけん)で育(そだ)てる個体数(こたいすう)を増(ふ)やすほど、1個体(こたい)あたりの大(おお)きさや種子(しゅし)の数(かず)が減(へ)ることが分(わ)かる。

これは個体群密度(こたいぐんみつど)が高(たか)くなるほど、栄養分(えいようぶん)や生活(せいかつ)空間(くうかん)などの資源(しげん)をめぐる種内競争(しゅないきょうそう)が激(はげ)しくなり、個体(こたい)の成長(せいちょう)や繁殖(はんしょく)が妨(さまた)げられるために起(お)こる。密度(みつど)の違(ちが)いが個体(こたい)の性質(せいしつ)にまで影響(えいきょう)することを密度効果(みつどこうか)という。

密度効果(みつどこうか)は、幼虫(ようちゅう)期(き)の混(こ)み具合(ぐあい)によって成虫(せいちゅう)の体(からだ)の大(おお)きさや翅(はね)の模様(もよう)まで変(か)わるトノサマバッタの相変異(あいへんい)のような例(れい)にも見(み)られる。

密度効果とトノサマバッタの相変異Asatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

個体群(こたいぐん)が一定(いってい)の大(おお)きさで維持(いじ)される理由(りゆう)

個体群密度(こたいぐんみつど)が低(ひく)いときは資源(しげん)に余裕(よゆう)があるため増加(ぞうか)率(りつ)は高(たか)いが、密度(みつど)が上(あ)がるほど種内競争(しゅないきょうそう)によって増加(ぞうか)率(りつ)が下(さ)がっていく。

この結果(けっか)、個体数(こたいすう)が環境収容力(かんきょうしゅうようりょく)を大(おお)きく超(こ)えて増(ふ)え続(つづ)けることはなく、増加(ぞうか)率(りつ)がゼロに近(ちか)づいたところでほぼ一定(いってい)の個体数(こたいすう)に落(お)ち着(つ)く。

つまりロジスティック曲線(きょくせん)がS字(じ)型(がた)になるのは、密度効果(みつどこうか)によって個体群(こたいぐん)が自分(じぶん)自身(じしん)の増加(ぞうか)を抑(おさ)える仕組(しく)みが働(はたら)くからだ。

確認問題

問題 1 / 4個体群(こたいぐん)の増加(ぞうか)のグラフがS字(じ)型(がた)(ロジスティック曲線(きょくせん))になるのはなぜか。

確認問題(解答用紙)

この問題を端末で解くための QR コード

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https://manazoo.com/science/population-growth-and-density-effect/?from=print#quiz

  1. 個体群(こたいぐん)の増加(ぞうか)のグラフがS字(じ)型(がた)(ロジスティック曲線(きょくせん))になるのはなぜか。

    • ◯ 環境収容力(かんきょうしゅうようりょく)に達(たっ)すると個体数(こたいすう)が急(きゅう)に0になるため
    • ◯ 個体数(こたいすう)が増(ふ)えるほど資源(しげん)が増(ふ)え、増加(ぞうか)率(りつ)が上(あ)がり続(つづ)けるため
    • ◯ 密度(みつど)が高(たか)くなるほど資源(しげん)が減(へ)り増加(ぞうか)率(りつ)が下(さ)がっていくため
    • ◯ 個体群密度(こたいぐんみつど)に関係(かんけい)なく、増加(ぞうか)率(りつ)は常(つね)に一定(いってい)であるため

    正解:密度が高くなるほど資源が減り増加率が下がっていくため
    個体群密度(こたいぐんみつど)が高(たか)くなるほど1個体(こたい)あたりに使(つか)える資源(しげん)が減(へ)り、増加(ぞうか)率(りつ)そのものが下(さ)がっていくため、増加(ぞうか)はやがて鈍(にぶ)ってほぼ一定(いってい)になる。

  2. 密度効果(みつどこうか)とはどのような現象(げんしょう)か。

    • ◯ 個体群密度(こたいぐんみつど)が高(たか)いほど種内競争(しゅないきょうそう)が激(はげ)しくなり、個体(こたい)の成長(せいちょう)や繁殖(はんしょく)が妨(さまた)げられること
    • ◯ 個体群密度(こたいぐんみつど)が高(たか)いほど資源(しげん)が増(ふ)え、個体(こたい)の成長(せいちょう)が促(うなが)されること
    • ◯ 異種(いしゅ)の個体群(こたいぐん)の間(あいだ)で起(お)こる競争(きょうそう)のこと
    • ◯ 個体群密度(こたいぐんみつど)に関(かか)わらず、個体(こたい)の性質(せいしつ)が一定(いってい)に保(たも)たれること

    正解:個体群密度が高いほど種内競争が激しくなり、個体の成長や繁殖が妨げられること
    個体群密度(こたいぐんみつど)が高(たか)くなるほど、資源(しげん)をめぐる種内競争(しゅないきょうそう)が激(はげ)しくなり、個体(こたい)の成長(せいちょう)や繁殖(はんしょく)が妨(さまた)げられる現象(げんしょう)を密度(みつど)(新しいタブで開きます)効果(こうか)という。

  3. トノサマバッタの相変異(あいへんい)は何(なに)の例(れい)として挙(あ)げられるか。

    • ◯ 生態系(せいたいけい)の物質(ぶっしつ)循環(じゅんかん)の例(れい)
    • ◯ 被食者(ひしょくしゃ)と捕食者(ほしょくしゃ)の個体数(こたいすう)が周期(しゅうき)的(てき)に変動(へんどう)する例(れい)
    • ◯ 種間競争(しゅかんきょうそう)によって一方(いっぽう)の種(しゅ)が排除(はいじょ)される例(れい)
    • ◯ 密度効果(みつどこうか)が個体(こたい)の体(からだ)や性質(せいしつ)にまで影響(えいきょう)する例(れい)

    正解:密度効果が個体の体や性質にまで影響する例
    幼虫(ようちゅう)期(き)の混(こ)み具合(ぐあい)(密度(みつど))によって成虫(せいちゅう)の体(からだ)の大(おお)きさや翅(はね)の模様(もよう)まで変(か)わる相変異(あいへんい)は、密度効果(みつどこうか)が個体(こたい)の性質(せいしつ)にまで影響(えいきょう)する例(れい)である。

  4. 個体群(こたいぐん)が環境収容力(かんきょうしゅうようりょく)を大(おお)きく超(こ)えずにほぼ一定(いってい)の個体数(こたいすう)で維持(いじ)されるのはなぜか。

    • ◯ 密度(みつど)が上(あ)がるほど増加(ぞうか)率(りつ)も上(あ)がり続(つづ)けるため
    • ◯ 環境収容力(かんきょうしゅうようりょく)に達(たっ)すると繁殖(はんしょく)が完全(かんぜん)に止(と)まり、個体数(こたいすう)が0になるため
    • ◯ 個体群密度(こたいぐんみつど)は個体数(こたいすう)の変化(へんか)に全(まった)く影響(えいきょう)しないため
    • ◯ 密度(みつど)が上(あ)がるほど増加(ぞうか)率(りつ)が下(さ)がり、増加(ぞうか)率(りつ)がゼロに近(ちか)づいて個体数(こたいすう)が落(お)ち着(つ)くため

    正解:密度が上がるほど増加率が下がり、増加率がゼロに近づいて個体数が落ち着くため
    密度(みつど)が上(あ)がるほど種内競争(しゅないきょうそう)によって増加(ぞうか)率(りつ)が下(さ)がっていき、増加(ぞうか)率(りつ)がゼロに近(ちか)づいたところでほぼ一定(いってい)の個体数(こたいすう)に落(お)ち着(つ)くため。

単元のポイント

  • ロジスティック曲線(きょくせん) 個体数(こたいすう)が指数(しすう)的(てき)に増(ふ)えた後(あと)、環境収容力(かんきょうしゅうようりょく)に近(ちか)づくと増加(ぞうか)が鈍(にぶ)るS字(じ)型(がた)の曲線(きょくせん)
  • 密度効果(みつどこうか) 個体群密度(こたいぐんみつど)が高(たか)いほど1個体(こたい)あたりの資源(しげん)が減(へ)り、成長(せいちょう)や繁殖(はんしょく)が妨(さまた)げられること
  • 環境収容力(かんきょうしゅうようりょく) その環境(かんきょう)で個体群(こたいぐん)が維持(いじ)できる個体数(こたいすう)の上限(じょうげん)
  • 種内競争(しゅないきょうそう)と相変異(あいへんい) 同種内(どうしゅない)で資源(しげん)を奪(うば)い合(あ)う種内競争(しゅないきょうそう)と、密度(みつど)の違(ちが)いが個体(こたい)の性質(せいしつ)まで変(か)える相変異(あいへんい)の例(れい)

出典・クレジット

  • 単元の構成:文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)」(新しいタブで開きます)(政府標準利用規約 2.0)
  • 学習指導要領の該当箇所:高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 理科編 理数編 生物 (5)生態と環境 ア(ア)個体群と生物群集・(イ)生態系(新しいタブで開きます)(解説p.142〜145。(5)生態と環境は(ア)個体群と生物群集(㋐個体群:個体群内の相互作用として種内競争と社会性を扱うことを明記。本単元では個体群の成長とロジスティック曲線・密度効果を1ページ、生存曲線と齢構成を1ページ、種内関係(群れ・縄張り・順位制・社会性昆虫の分業)を1ページに分けて扱う。㋑生物群集:個体群間の相互作用として種間競争と相利共生を扱い、多様な種が共存する仕組みを扱うことを明記。本単元では種間関係(種間競争・競争的排除・すみわけ・食いわけ・生態的地位・被食者と捕食者の個体数変動)を1ページ、生物群集の多様性と攪乱(中規模攪乱説)を1ページに分けて扱う)、(イ)生態系(㋐生態系の物質生産と物質循環:物質生産は年間生産量を生産者の現存量と関連付けて扱い、物質循環は炭素と窒素を扱うこと(窒素同化にも触れること)を明記。本単元では物質生産の内訳とエネルギー効率を1ページ、窒素循環を1ページに分けて扱う。炭素循環は中学理科「炭素の循環」(carbon-cycle)で既に扱っているため、本単元では窒素に絞った。㋑生態系と人間生活:人間活動が生態系に及ぼす影響として地球規模のものを中心に扱うことを明記。本単元では窒素循環のページの中で、化学肥料の流入による富栄養化という地球規模の例として扱う)で、7ページの構成はこの項目分けに対応する。個体群・生物群集の基本的な仕組み(生態系には多様な生物種が存在すること、捕食と被食の関係・間接効果、キーストーン種、攪乱とバランス・自然浄化・富栄養化・生物濃縮、生物多様性の保全)は、既存の高校「生物基礎」の生態系の成り立ちと種多様性(ecosystem-structure-and-species-diversity)・食物網と間接効果(food-web-and-indirect-effects)・生態系のバランスと攪乱(ecosystem-balance-and-disturbance)・生物多様性の保全と絶滅(biodiversity-conservation-and-extinction)、および中学理科の生物の数量関係とつり合い(balance-in-ecosystems)・生産者と消費者(producers-and-consumers)・炭素の循環(carbon-cycle)・人間の活動と生態系(human-activity-and-ecosystems)で既に扱っているため、本単元では個体群内のロジスティック曲線・密度効果・生存曲線・齢構成・種内の順位制や分業、個体群間の競争的排除・すみわけ・生態的地位・被食者と捕食者の周期的変動、生物群集の多様性を支える中規模攪乱説、生態系の総生産量・純生産量の内訳とエネルギー効率、窒素固定・窒素同化・硝化・脱窒からなる窒素循環と化学肥料による富栄養化など、生物基礎より1段深い仕組みに絞って扱う。)
  • 事実データ:Wikidata の項目 Q5259332(新しいタブで開きます)(CC0)
  • 文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 理科編 理数編」p.142〜145(新しいタブで開きます)
  • 本文:Manazoo 編集部
  • 図(個体数が指数的に増えた後に環境収容力へ近づいて増加が鈍るS字状のロジスティック曲線を示した図):Asatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図) / 出典(新しいタブで開きます)
  • 図(個体群密度が高いほど1個体あたりの大きさが小さくなる密度効果と、トノサマバッタの相変異の違いを並べた図):Asatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図) / 出典(新しいタブで開きます)
  • 最終確認日:

単元の並びは学習指導要領に沿って作り、年号や人物などの事実は公開データと照らし合わせています。誤りに気づいたら意見箱からお知らせください。確かめて直します。テストや受験の前には、教科書や先生の説明もあわせて確認してください。

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単元のポイント
  • ロジスティック曲線(きょくせん) 個体数(こたいすう)が指数(しすう)的(てき)に増(ふ)えた後(あと)、環境収容力(かんきょうしゅうようりょく)に近(ちか)づくと増加(ぞうか)が鈍(にぶ)るS字(じ)型(がた)の曲線(きょくせん)
  • 密度効果(みつどこうか) 個体群密度(こたいぐんみつど)が高(たか)いほど1個体(こたい)あたりの資源(しげん)が減(へ)り、成長(せいちょう)や繁殖(はんしょく)が妨(さまた)げられること
  • 環境収容力(かんきょうしゅうようりょく) その環境(かんきょう)で個体群(こたいぐん)が維持(いじ)できる個体数(こたいすう)の上限(じょうげん)
  • 種内競争(しゅないきょうそう)と相変異(あいへんい) 同種内(どうしゅない)で資源(しげん)を奪(うば)い合(あ)う種内競争(しゅないきょうそう)と、密度(みつど)の違(ちが)いが個体(こたい)の性質(せいしつ)まで変(か)える相変異(あいへんい)の例(れい)