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生存曲線(せいぞんきょくせん)と齢構成(れいこうせい)

カエル先生子(こ)をたくさん産(う)む魚(さかな)や昆虫(こんちゅう)はⅢ型(がた)、少数(しょうすう)を保護(ほご)するヒトや大型(おおがた)獣(じゅう)はⅠ型(がた)になりやすいよ。

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  1. 同(どう)時期(じき)に生(う)まれた同数(どうすう)の個体(こたい)の、年齢(ねんれい)ごとの生存数(せいぞんすう)の変化(へんか)を表(あらわ)したものが**生存曲線(せいぞんきょくせん)**で、**Ⅰ型(がた)・Ⅱ型(がた)・Ⅲ型(がた)**の3つの型(がた)に分(わ)けられる。
  2. 個体群(こたいぐん)を年齢(ねんれい)ごとの個体数(こたいすう)で分(わ)けたものを**齢構成(れいこうせい)**といい、積(つ)み重(かさ)ねた図(ず)を**齢(れい)ピラミッド**という。
  3. 生存曲線(せいぞんきょくせん)の型(がた)は、少(すく)ない子(こ)を保護(ほご)して残(のこ)すか、多数(たすう)の子(こ)を産(う)んで残(のこ)すかという、種(しゅ)ごとの**繁殖(はんしょく)の戦略(せんりゃく)**と結(むす)びついている。

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詳しく

生存曲線(せいぞんきょくせん)とⅠ〜Ⅲ型(がた)

同(どう)時期(じき)に生(う)まれた同数(どうすう)の個体(こたい)について、その後(ご)の年齢(ねんれい)ごとの生存(せいぞん)個体数(こたいすう)(生存(せいぞん)率(りつ))の変化(へんか)をグラフに表(あらわ)したものを生存曲線(せいぞんきょくせん)という。縦(たて)軸(じく)を対数(たいすう)目盛(めもり)で表(あらわ)すことが多(おお)い。

生存曲線(せいぞんきょくせん)の形(かたち)は種(しゅ)によって異(こと)なり、幼齢(ようれい)期(き)の死亡(しぼう)が少(すく)なく老齢(ろうれい)期(き)まで生(い)き残(のこ)る個体(こたい)が多(おお)いⅠ型(がた)、死亡(しぼう)率(りつ)が年齢(ねんれい)を通(とお)してほぼ一定(いってい)のⅡ型(がた)、幼齢(ようれい)期(き)に多(おお)くの個体(こたい)が死亡(しぼう)するⅢ型(がた)に分(わ)けられる。

ヒトや大型(おおがた)のほ乳類(にゅうるい)のように産(う)む子(こ)の数(かず)が少(すく)なく保護(ほご)を行(おこな)う種(しゅ)はⅠ型(がた)に近(ちか)く、魚類(ぎょるい)や昆虫(こんちゅう)のように多数(たすう)の卵(たまご)を産(う)むが保護(ほご)をほとんど行(おこな)わない種(しゅ)はⅢ型(がた)に近(ちか)い形(かたち)になりやすい。

生存曲線のⅠ型・Ⅱ型・Ⅲ型Asatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

齢構成(れいこうせい)と齢(れい)ピラミッド

個体群(こたいぐん)を年齢(ねんれい)ごとの個体数(こたいすう)で分(わ)けて示(しめ)したものを齢構成(れいこうせい)といい、幼齢(ようれい)・中齢(ちゅうれい)・老齢(ろうれい)の個体数(こたいすう)を積(つ)み重(かさ)ねた図(ず)を齢(れい)ピラミッドという。

幼齢(ようれい)の個体数(こたいすう)が多(おお)く老齢(ろうれい)の個体数(こたいすう)が少(すく)ない齢(れい)ピラミッドは個体数(こたいすう)が増加(ぞうか)しつつある個体群(こたいぐん)に多(おお)く見(み)られ、幼齢(ようれい)と老齢(ろうれい)の個体数(こたいすう)の差(さ)が小(ちい)さい齢(れい)ピラミッドは個体数(こたいすう)が安定(あんてい)した個体群(こたいぐん)に多(おお)く見(み)られる。

ヒトの人口(じんこう)ピラミッドも同(おな)じ考(かんが)え方(かた)で、少子化(しょうしか)が進(すす)むと幼齢(ようれい)の層(そう)が狭(せま)くなり、ピラミッド全体(ぜんたい)の形(かたち)が変化(へんか)していく。

増加中の個体群と安定した個体群の齢ピラミッドAsatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

生存曲線(せいぞんきょくせん)の型(がた)と繁殖(はんしょく)戦略(せんりゃく)の関係(かんけい)

Ⅲ型(がた)の種(しゅ)が幼齢(ようれい)期(き)に多数(たすう)の死亡(しぼう)を受(う)けても個体群(こたいぐん)を維持(いじ)できるのは、1回(かい)の繁殖(はんしょく)で多数(たすう)の卵(たまご)や子(こ)を産(う)み、生(い)き残(のこ)る個体(こたい)の数(かず)そのものを増(ふ)やしているためである。

Ⅰ型(がた)の種(しゅ)は産(う)む子(こ)の数(かず)が少(すく)ない一方(いっぽう)、保護(ほご)行動(こうどう)によって幼齢(ようれい)期(き)の死亡(しぼう)率(りつ)を下(さ)げており、少(すく)ない子(こ)を効率(こうりつ)よく生(い)き残(のこ)らせる戦略(せんりゃく)をとっている。

このように生存曲線(せいぞんきょくせん)の型(がた)は、限(かぎ)られた資源(しげん)をどう配分(はいぶん)して子(こ)を残(のこ)すかという、種(しゅ)ごとの繁殖(はんしょく)の戦略(せんりゃく)と結(むす)びついている。

確認問題

問題 1 / 4生存曲線(せいぞんきょくせん)のⅠ型(がた)(晩死型(ばんしがた))の特徴(とくちょう)として正(ただ)しいものはどれか。

確認問題(解答用紙)

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https://manazoo.com/science/survivorship-curves-and-age-structure/?from=print#quiz

  1. 生存曲線(せいぞんきょくせん)のⅠ型(がた)(晩死型(ばんしがた))の特徴(とくちょう)として正(ただ)しいものはどれか。

    • ◯ 死亡(しぼう)率(りつ)が年齢(ねんれい)を通(とお)してほぼ一定(いってい)である
    • ◯ 幼齢(ようれい)期(き)に多(おお)くの個体(こたい)が死亡(しぼう)し、老齢(ろうれい)期(き)まで生(い)き残(のこ)る個体(こたい)は少(すく)ない
    • ◯ 生(う)まれた直後(ちょくご)に全(すべ)ての個体(こたい)が死亡(しぼう)する
    • ◯ 幼齢(ようれい)期(き)の死亡(しぼう)が少(すく)なく、多(おお)くの個体(こたい)が老齢(ろうれい)期(き)まで生(い)き残(のこ)る

    正解:幼齢期の死亡が少なく、多くの個体が老齢期まで生き残る
    Ⅰ型(がた)は幼齢(ようれい)期(き)の死亡(しぼう)が少(すく)なく、多(おお)くの個体(こたい)が老齢(ろうれい)期(き)まで生(い)き残(のこ)る型(がた)で、産(う)む子(こ)の数(かず)が少(すく)なく保護(ほご)行動(こうどう)を伴(ともな)うヒトや大型(おおがた)のほ乳類(にゅうるい)などに多(おお)い。

  2. 魚類(ぎょるい)や昆虫(こんちゅう)のように多数(たすう)の卵(たまご)を産(う)むが保護(ほご)をほとんど行(おこな)わない種(しゅ)の生存曲線(せいぞんきょくせん)は、どの型(がた)に近(ちか)い形(かたち)になりやすいか。

    • ◯ Ⅰ型(がた)(幼齢(ようれい)期(き)の死亡(しぼう)が少(すく)ない型(がた))
    • ◯ Ⅲ型(がた)(幼齢(ようれい)期(き)に多(おお)くの個体(こたい)が死亡(しぼう)する型(がた))
    • ◯ Ⅱ型(がた)(死亡(しぼう)率(りつ)が年齢(ねんれい)を通(とお)して一定(いってい)の型(がた))
    • ◯ どの型(がた)にも当(あ)てはまらない

    正解:Ⅲ型(幼齢期に多くの個体が死亡する型)
    多数(たすう)の卵(たまご)を産(う)むが保護(ほご)をほとんど行(おこな)わない種(しゅ)は、幼齢(ようれい)期(き)に多(おお)くの個体(こたい)が死亡(しぼう)するⅢ型(がた)に近(ちか)い形(かたち)になりやすい。

  3. 幼齢(ようれい)の個体数(こたいすう)が多(おお)く老齢(ろうれい)の個体数(こたいすう)が少(すく)ない齢(れい)ピラミッドは、どのような個体群(こたいぐん)に多(おお)く見(み)られるか。

    • ◯ 個体群(こたいぐん)としてすでに消滅(しょうめつ)した個体群(こたいぐん)
    • ◯ 個体数(こたいすう)が減少(げんしょう)しつつある個体群(こたいぐん)
    • ◯ 個体数(こたいすう)が増加(ぞうか)しつつある個体群(こたいぐん)
    • ◯ 個体数(こたいすう)が完全(かんぜん)に一定(いってい)で変化(へんか)しない個体群(こたいぐん)

    正解:個体数が増加しつつある個体群
    幼齢(ようれい)の個体数(こたいすう)が多(おお)く老齢(ろうれい)の個体数(こたいすう)が少(すく)ない齢(れい)ピラミッドは、個体数(こたいすう)が増加(ぞうか)しつつある個体群(こたいぐん)に多(おお)く見(み)られる。

  4. Ⅰ型(がた)の種(しゅ)が少(すく)ない子(こ)でも個体群(こたいぐん)を維持(いじ)できるのはなぜか。

    • ◯ 幼齢(ようれい)期(き)に死亡(しぼう)する個体(こたい)がほとんどいないよう環境(かんきょう)が常(つね)に安定(あんてい)しているため
    • ◯ 保護(ほご)行動(こうどう)によって幼齢(ようれい)期(き)の死亡(しぼう)率(りつ)を下(さ)げ、少(すく)ない子(こ)を効率(こうりつ)よく生(い)き残(のこ)らせているため
    • ◯ 1回(かい)の繁殖(はんしょく)で非常(ひじょう)に多数(たすう)の卵(たまご)を産(う)んでいるため
    • ◯ 齢構成(れいこうせい)に関係(かんけい)なく、個体数(こたいすう)は常(つね)に一定(いってい)に保(たも)たれるため

    正解:保護行動によって幼齢期の死亡率を下げ、少ない子を効率よく生き残らせているため
    Ⅰ型(がた)の種(しゅ)は保護(ほご)行動(こうどう)によって幼齢(ようれい)期(き)の死亡(しぼう)率(りつ)を下(さ)げており、少(すく)ない子(こ)を効率(こうりつ)よく生(い)き残(のこ)らせる戦略(せんりゃく)をとっているため。

単元のポイント

  • 生存曲線(せいぞんきょくせん) 同(どう)時期(じき)に生(う)まれた同数(どうすう)の個体(こたい)が年齢(ねんれい)とともに生存(せいぞん)する割合(わりあい)をグラフに表(あらわ)したもの
  • Ⅰ型(がた)(晩死型(ばんしがた)) 幼齢(ようれい)期(き)の死亡(しぼう)が少(すく)なく、多(おお)くの個体(こたい)が老齢(ろうれい)期(き)まで生(い)き残(のこ)る型(がた)。ヒトや大型(おおがた)のほ乳類(にゅうるい)など
  • Ⅱ型(がた)(平均(へいきん)型(がた))とⅢ型(がた)(早死型(そうしがた)) 死亡(しぼう)率(りつ)が年齢(ねんれい)を通(とお)してほぼ一定(いってい)のⅡ型(がた)(小型(こがた)の鳥類(ちょうるい)など)と、幼齢(ようれい)期(き)に多数(たすう)が死亡(しぼう)するⅢ型(がた)(魚類(ぎょるい)や昆虫(こんちゅう)など)
  • 齢構成(れいこうせい)と齢(れい)ピラミッド 個体群(こたいぐん)を年齢(ねんれい)ごとに分(わ)けた個体数(こたいすう)の分布(ぶんぷ)。幼齢(ようれい)・中齢(ちゅうれい)・老齢(ろうれい)を積(つ)み重(かさ)ねた図(ず)が齢(れい)ピラミッド

出典・クレジット

  • 単元の構成:文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)」(新しいタブで開きます)(政府標準利用規約 2.0)
  • 学習指導要領の該当箇所:高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 理科編 理数編 生物 (5)生態と環境 ア(ア)個体群と生物群集・(イ)生態系(新しいタブで開きます)(解説p.142〜145。(5)生態と環境は(ア)個体群と生物群集(㋐個体群:個体群内の相互作用として種内競争と社会性を扱うことを明記。本単元では個体群の成長とロジスティック曲線・密度効果を1ページ、生存曲線と齢構成を1ページ、種内関係(群れ・縄張り・順位制・社会性昆虫の分業)を1ページに分けて扱う。㋑生物群集:個体群間の相互作用として種間競争と相利共生を扱い、多様な種が共存する仕組みを扱うことを明記。本単元では種間関係(種間競争・競争的排除・すみわけ・食いわけ・生態的地位・被食者と捕食者の個体数変動)を1ページ、生物群集の多様性と攪乱(中規模攪乱説)を1ページに分けて扱う)、(イ)生態系(㋐生態系の物質生産と物質循環:物質生産は年間生産量を生産者の現存量と関連付けて扱い、物質循環は炭素と窒素を扱うこと(窒素同化にも触れること)を明記。本単元では物質生産の内訳とエネルギー効率を1ページ、窒素循環を1ページに分けて扱う。炭素循環は中学理科「炭素の循環」(carbon-cycle)で既に扱っているため、本単元では窒素に絞った。㋑生態系と人間生活:人間活動が生態系に及ぼす影響として地球規模のものを中心に扱うことを明記。本単元では窒素循環のページの中で、化学肥料の流入による富栄養化という地球規模の例として扱う)で、7ページの構成はこの項目分けに対応する。個体群・生物群集の基本的な仕組み(生態系には多様な生物種が存在すること、捕食と被食の関係・間接効果、キーストーン種、攪乱とバランス・自然浄化・富栄養化・生物濃縮、生物多様性の保全)は、既存の高校「生物基礎」の生態系の成り立ちと種多様性(ecosystem-structure-and-species-diversity)・食物網と間接効果(food-web-and-indirect-effects)・生態系のバランスと攪乱(ecosystem-balance-and-disturbance)・生物多様性の保全と絶滅(biodiversity-conservation-and-extinction)、および中学理科の生物の数量関係とつり合い(balance-in-ecosystems)・生産者と消費者(producers-and-consumers)・炭素の循環(carbon-cycle)・人間の活動と生態系(human-activity-and-ecosystems)で既に扱っているため、本単元では個体群内のロジスティック曲線・密度効果・生存曲線・齢構成・種内の順位制や分業、個体群間の競争的排除・すみわけ・生態的地位・被食者と捕食者の周期的変動、生物群集の多様性を支える中規模攪乱説、生態系の総生産量・純生産量の内訳とエネルギー効率、窒素固定・窒素同化・硝化・脱窒からなる窒素循環と化学肥料による富栄養化など、生物基礎より1段深い仕組みに絞って扱う。)
  • 事実データ:Wikidata の項目 Q332796(新しいタブで開きます)(CC0)
  • 文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 理科編 理数編」p.142〜145(新しいタブで開きます)
  • 本文:Manazoo 編集部
  • 図(縦軸を対数目盛にした生存曲線で、幼齢期の死亡が少ないⅠ型・死亡率が一定のⅡ型・幼齢期に多数死亡するⅢ型を描き分けた図):Asatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図) / 出典(新しいタブで開きます)
  • 図(幼齢の個体数が多く増加しつつある個体群の齢ピラミッドと、幼齢と老齢の差が小さい安定した個体群の年齢構成を並べた図):Asatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図) / 出典(新しいタブで開きます)
  • 最終確認日:

単元の並びは学習指導要領に沿って作り、年号や人物などの事実は公開データと照らし合わせています。誤りに気づいたら意見箱からお知らせください。確かめて直します。テストや受験の前には、教科書や先生の説明もあわせて確認してください。

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  • 生存曲線(せいぞんきょくせん) 同(どう)時期(じき)に生(う)まれた同数(どうすう)の個体(こたい)が年齢(ねんれい)とともに生存(せいぞん)する割合(わりあい)をグラフに表(あらわ)したもの
  • Ⅰ型(がた)(晩死型(ばんしがた)) 幼齢(ようれい)期(き)の死亡(しぼう)が少(すく)なく、多(おお)くの個体(こたい)が老齢(ろうれい)期(き)まで生(い)き残(のこ)る型(がた)。ヒトや大型(おおがた)のほ乳類(にゅうるい)など
  • Ⅱ型(がた)(平均(へいきん)型(がた))とⅢ型(がた)(早死型(そうしがた)) 死亡(しぼう)率(りつ)が年齢(ねんれい)を通(とお)してほぼ一定(いってい)のⅡ型(がた)(小型(こがた)の鳥類(ちょうるい)など)と、幼齢(ようれい)期(き)に多数(たすう)が死亡(しぼう)するⅢ型(がた)(魚類(ぎょるい)や昆虫(こんちゅう)など)
  • 齢構成(れいこうせい)と齢(れい)ピラミッド 個体群(こたいぐん)を年齢(ねんれい)ごとに分(わ)けた個体数(こたいすう)の分布(ぶんぷ)。幼齢(ようれい)・中齢(ちゅうれい)・老齢(ろうれい)を積(つ)み重(かさ)ねた図(ず)が齢(れい)ピラミッド