熱運動と絶対温度
カワウソ先生温度は原子・分子がどれくらい激しく動いているかを表す数だよ。絶対温度はT=t+273で、℃に273を足すだけ。
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- 物質は、原子・分子(新しいタブで開きます)が不規則に飛び回る熱運動をしている。温度が高いほど、熱運動は激しい。
- 絶対温度(熱力学温度)T〔K〕は、摂氏温度t〔℃〕とT=t+273の関係で結びつく。0K(絶対零度)は、熱運動が理論上もっとも小さくなる温度である。
- 温度の異なる2つの物体を接触させると、熱は高温側から低温側へ移り、やがて同じ温度になって熱の移動が止まる。この状態を熱平衡という。
詳しく
絶対温度と熱運動
物質をつくる原子・分子は、たえず不規則な方向に飛び回ったり振動したりしている。この動きを熱運動という。温度は、この熱運動がどれくらい激しいかを表す量だ。
日常で使う摂氏温度t〔℃〕のほかに、熱運動の激しさと直接結びつく絶対温度(熱力学温度)T〔K〕(ケルビン)がある。2つの温度の関係はで表され、0℃は273Kに当たる。
T=0K(絶対零度)は、理論上、熱運動がもっとも小さくなる温度で、これより低い温度は存在しない。摂氏温度では−273℃に当たる。
熱運動の激しさは、水に浮かべた微粒子の不規則な動き(ブラウン運動)として顕微鏡で観察できる。温度を上げるとブラウン運動は激しくなり、熱運動と温度の関係を裏づける。
温度の異なる2つの物体を接触させると、熱は高温側から低温側へ移っていく。やがて2つの物体の温度が等しくなると、熱の移動が止まる。この状態を熱平衡という。
例題:摂氏温度と絶対温度の変換
例題1:27℃は絶対温度で何Kか。より、300K。
例題2:−173℃は絶対温度で何Kか。100K。摂氏温度が0℃より低くても、絶対温度は正の値になる。
例題3:絶対温度400Kは摂氏温度で何℃か。より、127℃となる。
なぜ絶対温度を使うのか
摂氏温度の0℃は、水が凝固する温度という人が決めた基準(新しいタブで開きます)にすぎず、熱運動が止まるわけではない。それに対して絶対温度の0Kは、熱運動そのものが理論上の下限に達する温度なので、物理的な意味をもつ。
温度が上がって熱運動が激しくなると、原子・分子どうしの平均の間隔も広がりやすくなる。これが、温度が上がると物体の体積がわずかに大きくなる熱膨張の理由だ。橋やレールのつなぎ目にすき間を設けるのは、熱膨張による変形を吸収するためである。
中学校では、熱が伝導(新しいタブで開きます)・対流・放射によって移動するしくみを学んだ。ここでは熱の伝わり方ではなく、熱運動という原子・分子のレベルから、温度そのものの正体を考える。
確認問題
確認問題(解答用紙)
スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。
https://manazoo.com/science/thermal-motion-and-absolute-temperature/?from=print#quiz
27℃は絶対温度で何Kか。
答え:____________
正解:300
T=t+273より、T=27+273=300K。−173℃は絶対温度で何Kか。
答え:____________
正解:100
T=t+273より、T=−173+273=100K。絶対温度400Kは摂氏温度で何℃か。
答え:____________
正解:127
t=T−273より、t=400−273=127℃。熱平衡について正しい説明はどれか。
- ◯ 熱の移動がなくなり、2つの物体の温度が等しくなった状態
- ◯ 高温の物体から低温の物体へ熱が移り続け、温度差はいつまでも縮まらない
- ◯ 低温の物体から高温の物体へ熱が移った状態
- ◯ 2つの物体の質量が等しくなった状態
正解:熱の移動がなくなり、2つの物体の温度が等しくなった状態
熱平衡は、熱の移動がなくなり、2つの物体の温度が等しくなった状態である。高温側から低温側へ熱が移る過程が続き、やがて温度がそろう。
単元のポイント
- 熱運動 原子・分子がたえず行っている不規則な運動。温度が高いほど激しい
- 絶対温度(熱力学温度) T〔K〕=t〔℃〕+273
- 絶対零度 0K(−273℃)。熱運動が理論上もっとも小さくなる温度
- 熱平衡 熱の移動がなくなり、2つの物体の温度が等しくなった状態