
ホイートストンブリッジ
カンガルー先生ブリッジは検流計が0を指すように調整するだけ。分流器は電流をバイパスさせ、倍率器は電圧を肩代わりするよ。
30秒でつかむ
- ホイートストンブリッジは、検流計の電流が0になるようにつり合わせ、比のとれた2組の抵抗から未知の抵抗を求める回路。
- 電流計は検流計に抵抗の小さい分流器を並列につないで、電圧計は抵抗の大きい倍率器を直列につないで、測定範囲を広げたもの。
- 分流器は電流を分けるために並列、倍率器は電圧を分けるために直列につなぐ。
詳しく
ブリッジのつり合いと分流器・倍率器
4つの抵抗P、Q、S、Xを図のようにつなぎ、対角線上に検流計(小さな電流を検出する計器)をつないだ回路をホイートストンブリッジという。検流計に電流が流れないように抵抗を調整すると(ブリッジがつり合った状態)、ブリッジの両端の2点の電位が等しくなる。このときという関係が成り立ち、既知の3つの抵抗から残り1つの未知の抵抗Xを求められる。
検流計はそのままでは測れる電流の範囲が狭い。電流計は、検流計に抵抗の小さい分流器を並列に接続して、大きな電流の大部分を分流器に流すことで測定範囲を広げたものである。電圧計は、検流計に抵抗の大きい倍率器を直列に接続して、大きな電圧の大部分を倍率器にかけることで測定範囲を広げたものである。電流計は測りたい部分に対して直列に、電圧計は並列につないで使う。
例題:未知の抵抗と分流器の計算
例題1:比のとれた2つの抵抗P=10Ω、Q=40Ωと、標準抵抗S=25Ωを使ったブリッジで検流計の電流が0になった。PX=QSより、X=QS/P=40×25/10=100Ω。
例題2:内部抵抗(新しいタブで開きます)5.0Ω、最大電流0.20Aの検流計を使って、最大1.0Aまで測れる電流計を作る。検流計にかかる電圧はIg×Rg=0.20×5.0=1.0V。分流器にはIs=1.0−0.20=0.80Aが流れるので、分流器の抵抗はRs=1.0÷0.80=1.25Ω。
なぜ検流計に0が立つとPX=QSになるのか
ブリッジがつり合うと検流計に電流が流れないので、P、Qを流れる電流は同じ値I₁、S、Xを流れる電流も同じ値I₂になる。検流計の両端の電位が等しいという条件から、Pでの電圧降下とSでの電圧降下、QとXでの電圧降下がそれぞれ等しくなるように式を立てると、I₁P=I₂S、I₁Q=I₂Xとなり、この2式の比をとるとP/Q=S/X、つまりPX=QSが得られる。
分流器を並列にするのは、電流の大部分を分流器側に逃がして検流計を壊れやすい大電流から守りながら、電流に比例した値を読み取れるようにするためだ。倍率器を直列にするのも同じ発想で、電圧の大部分を倍率器に分担させて検流計を保護する。
確認問題
確認問題(解答用紙)
スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。
https://manazoo.com/science/wheatstone-bridge/?from=print#quiz
ホイートストンブリッジで、比のとれた2つの抵抗P=5.0Ω、Q=20Ωと、標準抵抗S=15Ωを使って検流計の電流が0になった。未知の抵抗Xは何Ωか。
答え:____________
正解:60
つり合いの条件PX=QSより、X=QS/P=20×15/5.0=60Ω。内部抵抗9.0Ω、最大電流0.10Aの検流計を使って、最大1.0Aまで測れる電流計を作る。分流器の抵抗は何Ωにすればよいか。
答え:____________
正解:1.0
検流計にかかる電圧はIg×Rg=0.10×9.0=0.90V。分流器にはIs=1.0−0.10=0.90Aが流れるので、Rs=0.90/0.90=1.0Ω。内部抵抗9.0Ω、最大電流0.10Aの検流計を使って、最大10Vまで測れる電圧計を作る。倍率器の抵抗は何Ωにすればよいか。
答え:____________
正解:91
最大のとき検流計と倍率器に同じ電流0.10Aが流れ、Rg+Rm=V/Ig=10/0.10=100Ω。Rm=100−9.0=91Ω。電流計を回路につなぐときの正しいつなぎ方はどれか。
- ◯ 電源の両端に直接つなぐ
- ◯ どこにつないでもよい
- ◯ 測りたい部分に並列につなぐ
- ◯ 測りたい部分に直列につなぐ
正解:測りたい部分に直列につなぐ
電流計は回路を流れる電流をそのまま測るため、測りたい部分に直列につなぐ。電圧計は並列につなぐ。
単元のポイント
- ホイートストンブリッジのつり合い 検流計の電流が0になるとき、向かい合う抵抗の比がそろう(P/Q=S/X)
- 分流器(並列) 検流計と並列につなぎ、大きな電流の大部分を流すことで電流計の測定範囲を広げる
- 倍率器(直列) 検流計と直列につなぎ、大きな電圧の大部分を分担することで電圧計の測定範囲を広げる