
非直線抵抗
カンガルー先生非直線抵抗は温度で抵抗が変わる素子。グラフとグラフの交わる点が、実際に流れる電流と電圧だよ。
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- 電球のフィラメントのように、電流によって温度が変わり抵抗も変わる素子を非直線抵抗といい、V-Iグラフは直線にならない。
- 回路の動作点は、素子の電流電圧特性のグラフに、電源と固定抵抗から決まる負荷線を重ねて描き、交点を読み取って求める。
- 電流が大きいほどフィラメントの温度が上がって抵抗が増えるため、電流電圧特性のグラフは直線よりも電流の伸びがゆるやかになる。
詳しく
負荷線と動作点
金属の抵抗線はオームの法則(新しいタブで開きます)V=IRに従い、V-Iグラフは原点を通る直線になる。ところが、電球のフィラメントのように電流を流すと温度が大きく上がる素子では、温度が上がるほど(抵抗率の温度変化(新しいタブで開きます)のページで見たように)抵抗が大きくなるため、V-Iグラフは直線にならない。このような素子を非直線抵抗という。
非直線抵抗を含む回路の動作点(実際に流れる電流と素子にかかる電圧)を求めるには、非直線抵抗の電流電圧特性のグラフと、回路のほかの部分(電源や固定抵抗)から決まる直線(負荷線)を同じグラフに描き、その交点を読み取る。電源の起電力(新しいタブで開きます)E、固定抵抗Rの回路では、負荷線はである。
例題:電球を含む回路の動作点
起電力6.0V(内部抵抗は無視できる)の電源に、抵抗10Ωと電球を直列につなぐ。電球の電流電圧特性のグラフに、回路の式から得られる負荷線V=6.0−10Iを描き入れると、2本の線は電球の電圧2.0V・電流0.40Aの点で交わる。実際にこの回路に流れる電流は0.40A、電球にかかる電圧は2.0Vだ(負荷線で確かめるとV=6.0−10×0.40=2.0Vで一致する)。
同じ電球を抵抗20Ωに変えて直列につなぐと、負荷線はV=6.0−20Iになり、傾きが急になって電球の電流電圧特性との交点は電流がもっと小さい側に移る。固定抵抗を大きくするほど、電球に流れる電流は小さくなる。
なぜ電球の電流電圧特性が直線にならないのか
電球のフィラメントは金属(タングステンなど)でできている。電流が大きくなるとジュール熱(新しいタブで開きます)でフィラメントの温度が大きく上がり、抵抗率の温度変化のページで見たように金属の抵抗は温度が上がるほど大きくなる。そのため、電流が大きいところほど抵抗R=V/Iが大きくなり、電圧の伸びが電流の伸びよりも大きくなって、グラフが直線からはずれていく。
負荷線と電流電圧特性のグラフの交点だけが、キルヒホッフの法則(新しいタブで開きます)(E=IR+V)と電球自身の性質の両方を同時に満たす点なので、そこが実際に回路で起こる電流と電圧になる。
確認問題
確認問題(解答用紙)
スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。
https://manazoo.com/science/nonlinear-resistors/?from=print#quiz
起電力9.0V(内部抵抗は無視できる)の電源に、抵抗20Ωと電球を直列につないだ。電球に流れる電流が0.30Aのとき、電球にかかる電圧は何Vか。
答え:____________
正解:3.0
負荷線の式V=E−IRより、V=9.0−0.30×20=9.0−6.0=3.0V。起電力4.5Vの電源に抵抗5.0Ωと電球を直列につないだ回路で、電球の電圧が3.0Vのとき、回路に流れる電流は何Aか。
答え:____________
正解:0.30
負荷線の式V=E−IRより、I=(E−V)/R=(4.5−3.0)/5.0=0.30A。電球のフィラメントに流れる電流が大きくなるほど、フィラメントの抵抗はどうなるか。
- ◯ 大きくなる
- ◯ 変わらない
- ◯ 小さくなる
- ◯ 0になる
正解:大きくなる
電流が大きくなるほどジュール熱(新しいタブで開きます)でフィラメントの温度が上がり、金属の抵抗は温度が上がると大きくなるため、フィラメントの抵抗も大きくなる。回路の動作点(実際に流れる電流と素子にかかる電圧)は、グラフ上のどこで求められるか。
- ◯ 2つのグラフの面積が等しくなる点
- ◯ 素子の電流電圧特性と負荷線の交点
- ◯ 素子の電流電圧特性のグラフの原点
- ◯ 負荷線とグラフの横軸の交点
正解:素子の電流電圧特性と負荷線の交点
素子の電流電圧特性のグラフと、電源・固定抵抗から決まる負荷線を同じグラフに描き、その交点が実際の動作点になる。
単元のポイント
- 非直線抵抗 電流を流すと温度が変わり、抵抗の値も変わるため、V-Iグラフが直線にならない素子(電球のフィラメントなど)
- 負荷線 電源の起電力と回路の固定抵抗から決まる、V=E−IRの直線
- 動作点 素子の電流電圧特性のグラフと負荷線の交点。実際に流れる電流と素子にかかる電圧