仕事の公式と仕事率
カワウソ先生力の向きと動く向きがずれていたら、まず動く向きの成分(Fcosθ)を取り出そう。力と垂直に動けば仕事は0、逆向きに近ければ負の仕事になるよ。
30秒でつかむ
- 力の大きさF、動いた距離x、力の向きと動く向きのなす角θとすると、仕事(新しいタブで開きます)はW=Fxcosθで求められる。θ=0°(同じ向き)ならW=Fx。
- θが90°より大きいとcosθが負になるので、仕事Wも負になる。これを負の仕事という。運動を妨げる向きに働く力は、負の仕事をする。
- 一定の時間にする仕事の量を仕事率といい、P=W/t(Wは仕事、tは時間)で求める。単位はW(ワット)で、1秒間に1Jの仕事をするときの仕事率が1W。
詳しく
仕事の公式と仕事率
物体に大きさの力を加えて、力の向きと角をなす向きに距離だけ動かしたとき、力がする仕事はで求める。力の向きと動く向きが同じ()ならなのでだ。
力の向きと動く向きが垂直()のときはなので、仕事はになる。が90°より大きいとは負の値になるので、仕事も負になる。これを負の仕事という。
一定時間にする仕事の量を仕事率といい、(は仕事、はかかった時間)で求める。単位はW(ワット)で、1秒間に1Jの仕事をするときの仕事率が1W。
例題:角度をつけて引く仕事と仕事率
例題1:水平から60°の向きに10Nの力で物体を引き、水平方向に4.0m動かした。仕事は20J。
例題2:物体が運動方向に2.0m動く間、運動方向と逆向きに8.0Nの摩擦力(新しいタブで開きます)が働いた。なので。摩擦力がした仕事は−16J。
例題3:例題1の仕事を2.5秒で行ったとすると、仕事率は8.0W。
なぜcosθをかけるのか
力を、動く向きの成分と、それに垂直な成分に分解すると、仕事をするのは動く向きの成分だけである。垂直な成分は、動く向きには物体を動かしていないので、仕事をしない。
物体を持ったまま水平に運ぶとき、支える力(上向き)と動く向き(横向き)は垂直なので、となり、支える力は仕事をしない。重い荷物でも疲れるのは筋力を使うからで、物理の仕事としては0Jである。
仕事率は、同じ仕事でも短い時間でするほど大きい。同じ仕事をするなら、かかる時間が半分になれば仕事率は2倍になる。
確認問題
確認問題(解答用紙)
スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。
https://manazoo.com/science/work-formula-and-power/?from=print#quiz
水平から60°の向きに10Nの力で物体を引き、水平方向に4.0m動かした。この力がした仕事は何Jか。
答え:____________
正解:20
仕事(新しいタブで開きます)はW=Fxcosθ=10×4.0×cos60°=10×4.0×0.5=20J。物体が運動方向に2.0m動く間、運動方向と逆向きに8.0Nの摩擦力が働いた。摩擦力がした仕事は何Jか(符号も答えよ)。
答え:____________
正解:-16
θ=180°なのでcosθ=−1。W=8.0×2.0×(−1)=−16J。力の大きさが同じでも、力の向きと動く向きのなす角θが90°になると、仕事はどうなるか。
- ◯ 最大になる
- ◯ 負になる
- ◯ 0になる
- ◯ 力の大きさに等しくなる
正解:0になる
cos90°=0なので、W=Fxcos90°=0。力の向きと動く向きが垂直なら、仕事は0になる。20Jの仕事を2.5秒で行った。仕事率は何Wか。
答え:____________
正解:8
P=W/t=20÷2.5=8.0W。
単元のポイント
- 仕事の公式(一般形) W=Fxcosθ。θは力の向きと動く向きのなす角
- 仕事が0になる場合 力の向きと動く向きが垂直(θ=90°)のとき
- 負の仕事 θが90°より大きいとcosθ<0になり、仕事は負になる
- 仕事率(新しいタブで開きます) P=W/t。単位はW(ワット)=J/s