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国際連盟(こくさいれんめい)

1920〜1946年・スイス(ジュネーヴ)

フクロウ先生国際連盟(こくさいれんめい)は、戦争(せんそう)を「みんなで防(ふせ)ぐ」という新(あたら)しい考(かんが)えを形(かたち)にした組織(そしき)だった。なぜ侵略(しんりゃく)を止(と)められなかったのかを、加盟(かめい)した国(くに)の顔(かお)ぶれから考(かんが)えてみよう。

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  1. 第一次世界大戦(だいいちじせかいたいせん)(新しいタブで開きます)の大(おお)きな被害(ひがい)を受(う)け、アメリカ大統領(だいとうりょう)ウィルソン(新しいタブで開きます)は十(じゅう)四(よん)か条(じょう)の中(なか)で、国際(こくさい)的(てき)な平和(へいわ)の組織(そしき)づくりを訴(うった)えた。
  2. 規約(きやく)はヴェルサイユ条約(じょうやく)(新しいタブで開きます)の最初(さいしょ)の部分(ぶぶん)に置(お)かれ、1920年(ねん)1月(がつ)に国際連盟(こくさいれんめい)が発足(ほっそく)した。本部(ほんぶ)はジュネーヴで、日本(にっぽん)は常任理事国(じょうにんりじこく)の一(ひと)つとなる。
  3. アメリカは加(くわ)わらず、1930年代(ねんだい)には日本(にっぽん)・ドイツ・イタリアが脱退(だったい)した。侵略(しんりゃく)を止(と)められないまま力(ちから)を失(うしな)い、1946年(ねん)に解散(かいさん)した。
いつ
1920〜1946年(ねん)(発足(ほっそく)は1920年(ねん)1月(がつ)10日(とおか))
どこ
本部(ほんぶ)はスイスのジュネーヴ
誰
原(げん)加盟国(かめいこく)は42か国(こく)(イギリス・フランス・イタリア・日本(にっぽん)が常任理事国(じょうにんりじこく))
何
国(くに)どうしの争(あらそ)いを話(はな)し合(あ)いで解決(かいけつ)し、平和(へいわ)を守(まも)るための国際組織(こくさいそしき)

詳しく

背景(はいけい)

第一次世界大戦(だいいちじせかいたいせん)は、それまでにない大(おお)きな被害(ひがい)をもたらした。そのため、戦争(せんそう)を防(ふせ)ぐための新(あたら)しい国際組織(こくさいそしき)が必要(ひつよう)だという声(こえ)が、ヨーロッパでもアメリカでも高(たか)まる。平和(へいわ)を守(まも)る国際組織(こくさいそしき)という考(かんが)えは昔(むかし)からあったが、実際(じっさい)につくられたことはなかった。十(じゅう)四(よん)か条(じょう)は、1918年(ねん)1月(がつ)にアメリカ大統領(だいとうりょう)ウィルソンが発表(はっぴょう)した、戦後(せんご)の平和(へいわ)の原則(げんそく)である。その最後(さいご)の項目(こうもく)でウィルソンは、大国(たいこく)も小国(しょうこく)もたがいに独立(どくりつ)と領土(りょうど)を守(まも)り合(あ)う、国々(くにぐに)の連合(れんごう)をつくるよう訴(うった)えた。

流(なが)れ

1919年(ねん)のパリ講和(こうわ)会議(かいぎ)で、ウィルソンは国際連盟(こくさいれんめい)の規約(きやく)を、ヴェルサイユ条約(じょうやく)の最初(さいしょ)の部分(ぶぶん)に入(い)れさせた。規約(きやく)とは、連盟(れんめい)の目的(もくてき)やしくみを定(さだ)めた決(き)まりである。規約(きやく)では、加盟国(かめいこく)がたがいの独立(どくりつ)と領土(りょうど)を守(まも)り合(あ)い、争(あらそ)いは裁判(さいばん)や話(はな)し合(あ)いで解決(かいけつ)すると定(さだ)めた。決(き)まりを破(やぶ)って戦争(せんそう)を始(はじ)めた国(くに)には、加盟国(かめいこく)が協力(きょうりょく)して経済制裁(けいざいせいさい)を加(くわ)える。経済制裁(けいざいせいさい)とは、貿易(ぼうえき)を止(と)めるなど経済(けいざい)の手段(しゅだん)で、相手(あいて)の国(くに)に打撃(だげき)を与(あた)えることである。このように、多(おお)くの国(くに)が協力(きょうりょく)してたがいの安全(あんぜん)を守(まも)る考(かんが)えを集団安全保障(しゅうだんあんぜんほしょう)という。

1920年(ねん)1月(がつ)10日(とおか)、ヴェルサイユ条約(じょうやく)が効力(こうりょく)を持(も)つのと同時(どうじ)に、国際連盟(こくさいれんめい)が発足(ほっそく)した。本部(ほんぶ)はスイスのジュネーヴに置(お)かれ、最初(さいしょ)からの加盟国(かめいこく)とされる原(げん)加盟国(かめいこく)は42か国(こく)である。すべての加盟国(かめいこく)が1票(ぴょう)ずつ持(も)つ総会(そうかい)と、大国(たいこく)が中心(ちゅうしん)の理事(りじ)会(かい)が、おもな機関(きかん)となった。理事(りじ)会(かい)でいつも議席(ぎせき)を持(も)つ常任理事国(じょうにんりじこく)には、イギリス・フランス・イタリア・日本(にっぽん)がなった。総会(そうかい)も理事(りじ)会(かい)も、すべての国(くに)が賛成(さんせい)しないと決(き)められない全会一致(ぜんかいいっち)を原則(げんそく)とした。

1921年の国際連盟の加盟国(緑に塗った国)。斜線は加盟国が治める土地、点の模様は連盟から統治をまかされた地域で、色のない国は加盟していない(ファンク・アンド・ワグナルズ社の地図)『Countries in the League of Nations, 1921』 ファンク・アンド・ワグナルズ社(Funk & Wagnalls Company)/パブリックドメイン

結果(けっか)

しかし、呼(よ)びかけたアメリカは、議会(ぎかい)の上院(じょういん)の反対(はんたい)で加(くわ)わらなかった。革命後(かくめいご)のロシアも除(のぞ)かれ、その後(ご)に成立(せいりつ)した社会(しゃかい)主義(しゅぎ)の国(くに)ソ連(れん)の加盟(かめい)は1934年(ねん)である。1926年(ねん)にはドイツも加(くわ)わる。だが1933年(ねん)に、日本(にっぽん)とドイツが連盟(れんめい)を脱退(だったい)する。1935年(ねん)のイタリアのエチオピア侵略(しんりゃく)への経済制裁(けいざいせいさい)も、不十分(ふじゅうぶん)に終(お)わった。1937年(ねん)にはイタリアも脱退(だったい)し、連盟(れんめい)が争(あらそ)いを止(と)められないことがはっきりした。第(だい)二次(にじ)世界(せかい)大戦(たいせん)が始(はじ)まると、連盟(れんめい)は平和(へいわ)を守(まも)る力(ちから)をほとんど失(うしな)う。1946年(ねん)4月(がつ)、新(あたら)しくできた国際連合(こくさいれんごう)に役目(やくめ)をゆずって解散(かいさん)した。

1926年9月、ジュネーヴで開かれた、ドイツが国際連盟に加わったときの総会。演壇でドイツの外務大臣シュトレーゼマンが演説している(ドイツ連邦公文書館所蔵)『Bundesarchiv Bild 102-03141, Genf, Beitritt in den Völkerbund』 作者不明(ドイツ連邦公文書館 Bild 102-03141)/CC BY-SA 3.0 DE

主な出来事

  1. ウィルソンが十(じゅう)四(よん)か条(じょう)で国際組織(こくさいそしき)づくりを訴(うった)える
  2. 連盟(れんめい)の規約(きやく)を最初(さいしょ)の部分(ぶぶん)に置(お)いたヴェルサイユ条約(じょうやく)が調印(ちょういん)される
  3. 国際連盟(こくさいれんめい)が発足(ほっそく)する
  4. アメリカの上院(じょういん)がヴェルサイユ条約(じょうやく)を認(みと)めず、アメリカは加盟(かめい)しない
  5. ドイツが加盟(かめい)し、常任理事国(じょうにんりじこく)となる
  6. 日本(にっぽん)とドイツが脱退(だったい)する
  7. ソ連(れん)が加盟(かめい)する
  8. イタリアのエチオピア侵略(しんりゃく)に経済制裁(けいざいせいさい)を加(くわ)えるが、徹底(てってい)されない
  9. イタリアが脱退(だったい)する
  10. フィンランドを攻(せ)めたソ連(れん)を除名(じょめい)する
  11. 新(あたら)しくできた国際連合(こくさいれんごう)に役目(やくめ)をゆずり、解散(かいさん)する

確認問題

問題 1 / 4国際連盟(こくさいれんめい)の本部(ほんぶ)が置(お)かれた都市(とし)はどこか。

確認問題(解答用紙)

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  1. 国際連盟(こくさいれんめい)の本部(ほんぶ)が置(お)かれた都市(とし)はどこか。

    • ◯ パリ
    • ◯ ニューヨーク
    • ◯ ロンドン
    • ◯ ジュネーヴ

    正解:ジュネーヴ
    1920年(ねん)1月(がつ)に発足(ほっそく)した国際連盟(こくさいれんめい)は、本部(ほんぶ)をスイスのジュネーヴに置(お)いた。

  2. 国際連盟(こくさいれんめい)が発足(ほっそく)したとき、常任理事国(じょうにんりじこく)となった国(くに)はどれか。

    • ◯ ソ連(れん)
    • ◯ アメリカ
    • ◯ 日本(にっぽん)
    • ◯ ドイツ

    正解:日本
    発足(ほっそく)したときの常任理事国(じょうにんりじこく)は、イギリス・フランス・イタリア・日本(にっぽん)だった。アメリカは加(くわ)わらず、ドイツとソ連(れん)はあとから加盟(かめい)した。

  3. 国際連盟(こくさいれんめい)の規約(きやく)で、決(き)まりを破(やぶ)って戦争(せんそう)を始(はじ)めた国(くに)に、加盟国(かめいこく)が協力(きょうりょく)して行(おこな)うとしたものは何(なに)か。

    • ◯ 全会一致(ぜんかいいっち)
    • ◯ 民族自決(みんぞくじけつ)
    • ◯ 経済制裁(けいざいせいさい)
    • ◯ 賠償(ばいしょう)

    正解:経済制裁
    規約(きやく)は、決(き)まりを破(やぶ)って戦争(せんそう)を始(はじ)めた国(くに)に、加盟国(かめいこく)が協力(きょうりょく)して経済制裁(けいざいせいさい)を加(くわ)えると定(さだ)めた。貿易(ぼうえき)を止(と)めるなど、経済(けいざい)の手段(しゅだん)で相手(あいて)の国(くに)に打撃(だげき)を与(あた)えるものである。

  4. 国際連盟(こくさいれんめい)の力(ちから)が弱(よわ)かった理由(りゆう)として、正(ただ)しいものはどれか。

    • ◯ 本部(ほんぶ)がアメリカに置(お)かれたから
    • ◯ アメリカが加(くわ)わらなかったから
    • ◯ 決(き)め方(かた)が多数決(たすうけつ)だったから
    • ◯ 理事(りじ)会(かい)が置(お)かれなかったから

    正解:アメリカが加わらなかったから
    つくるよう呼(よ)びかけたアメリカは議会(ぎかい)の上院(じょういん)の反対(はんたい)で加(くわ)わらず、1922年(ねん)に成立(せいりつ)したソ連(れん)の加盟(かめい)も1934年(ねん)までなかった。1930年代(ねんだい)には日本(にっぽん)・ドイツ・イタリアが脱退(だったい)し、連盟(れんめい)に争(あらそ)いを止(と)める力(ちから)が足(た)りないことがはっきりした。

単元のポイント

  • 十(じゅう)四(よん)か条(じょう) 1918年(ねん)1月(がつ)にアメリカ大統領(だいとうりょう)ウィルソンが示(しめ)した、戦後(せんご)の平和(へいわ)の原則(げんそく)。最後(さいご)の項目(こうもく)で、国々(くにぐに)の連合(れんごう)をつくるよう訴(うった)えた
  • 国際連盟規約(こくさいれんめいきやく) 国際連盟(こくさいれんめい)の目的(もくてき)やしくみを定(さだ)めた決(き)まり。戦争(せんそう)を終(お)わらせるために結(むす)んだヴェルサイユ条約(じょうやく)などの、最初(さいしょ)の部分(ぶぶん)に置(お)かれた
  • 集団安全保障(しゅうだんあんぜんほしょう) 1つの国(くに)の軍備(ぐんび)や軍事(ぐんじ)同盟(どうめい)にたよらず、多(おお)くの国(くに)が協力(きょうりょく)してたがいの安全(あんぜん)を守(まも)るという考(かんが)え
  • 経済制裁(けいざいせいさい) 貿易(ぼうえき)を止(と)めるなど、経済(けいざい)の手段(しゅだん)を使(つか)って相手(あいて)の国(くに)に打撃(だげき)を与(あた)えること
  • 常任理事国(じょうにんりじこく) 連盟(れんめい)の大事(だいじ)な問題(もんだい)を話(はな)し合(あ)う理事(りじ)会(かい)で、いつも席(せき)を持(も)つ国(くに)。発足(ほっそく)のときはイギリス・フランス・イタリア・日本(にっぽん)だった
  • 全会一致(ぜんかいいっち) 会議(かいぎ)に加(くわ)わったすべての国(くに)の賛成(さんせい)で決(き)める方式(ほうしき)。連盟(れんめい)では、総会(そうかい)や理事(りじ)会(かい)で物事(ものごと)を決(き)めるときの原則(げんそく)とされた
  • 国際連合(こくさいれんごう) 第(だい)二次(にじ)世界(せかい)大戦(たいせん)のあとにつくられた国際組織(こくさいそしき)。国際連盟(こくさいれんめい)の役目(やくめ)を引(ひ)きついだ
問題を解く
単元のポイント
  • 十(じゅう)四(よん)か条(じょう) 1918年(ねん)1月(がつ)にアメリカ大統領(だいとうりょう)ウィルソンが示(しめ)した、戦後(せんご)の平和(へいわ)の原則(げんそく)。最後(さいご)の項目(こうもく)で、国々(くにぐに)の連合(れんごう)をつくるよう訴(うった)えた
  • 国際連盟規約(こくさいれんめいきやく) 国際連盟(こくさいれんめい)の目的(もくてき)やしくみを定(さだ)めた決(き)まり。戦争(せんそう)を終(お)わらせるために結(むす)んだヴェルサイユ条約(じょうやく)などの、最初(さいしょ)の部分(ぶぶん)に置(お)かれた
  • 集団安全保障(しゅうだんあんぜんほしょう) 1つの国(くに)の軍備(ぐんび)や軍事(ぐんじ)同盟(どうめい)にたよらず、多(おお)くの国(くに)が協力(きょうりょく)してたがいの安全(あんぜん)を守(まも)るという考(かんが)え
  • 経済制裁(けいざいせいさい) 貿易(ぼうえき)を止(と)めるなど、経済(けいざい)の手段(しゅだん)を使(つか)って相手(あいて)の国(くに)に打撃(だげき)を与(あた)えること
  • 常任理事国(じょうにんりじこく) 連盟(れんめい)の大事(だいじ)な問題(もんだい)を話(はな)し合(あ)う理事(りじ)会(かい)で、いつも席(せき)を持(も)つ国(くに)。発足(ほっそく)のときはイギリス・フランス・イタリア・日本(にっぽん)だった
  • 全会一致(ぜんかいいっち) 会議(かいぎ)に加(くわ)わったすべての国(くに)の賛成(さんせい)で決(き)める方式(ほうしき)。連盟(れんめい)では、総会(そうかい)や理事(りじ)会(かい)で物事(ものごと)を決(き)めるときの原則(げんそく)とされた
  • 国際連合(こくさいれんごう) 第(だい)二次(にじ)世界(せかい)大戦(たいせん)のあとにつくられた国際組織(こくさいそしき)。国際連盟(こくさいれんめい)の役目(やくめ)を引(ひ)きついだ