二項定理
ゾウ先生nが大きくても、ₙCᵣを使えば好きな項の係数だけを1項ずつ書き出さずに求められるよ。
30秒でつかむ
- (a+b)ⁿを展開した一般項はₙCᵣaⁿ⁻ʳbʳの形になる。これをまとめたものが二項定理。
- (a+b)²・(a+b)³の係数を並べるとパスカルの三角形になり、各数は真上の2数の和。
- ₙCᵣは、n個のものからr個を選ぶ選び方の数を表す。
詳しく
公式
(a+b)²=a²+2ab+b²、(a+b)³=a³+3a²b+3ab²+b³の係数を振り返ると、1・2・1や1・3・3・1という決まった並びだ。
この並びを三角形に並べたものがパスカルの三角形で、各数は真上の2つの数の和になっている。4行目の1・3・3・1は、(a+b)³の係数と一致する。
一般に、(a+b)ⁿを展開した式の各項の係数は、組合せ(新しいタブで開きます)の考え方で求められる。という二項定理が成り立つ。ₙCᵣは、n個からr個を選ぶ選び方の数のことだ。
例題
例題:(x+2)⁵の展開式で、x³の項の係数を求めよ。
一般項は。x³の項は5−r=3よりr=2のときなので、を計算する。
、なので、係数は。x³の項は40x³になる。
なぜそうなるか
二項定理の係数がₙCᵣになる理由を、(a+b)³で確かめよう。(a+b)³は(a+b)(a+b)(a+b)の3つのかっこから、aかbをそれぞれ1つずつ選んで掛け合わせた項の集まりだ。
a²bの項は、3つのかっこのうちどれでbを選ぶかで決まる。3つから1つを選ぶ選び方は3通りなので、a²bの項は3個でき、係数は3になる。
同じように、aをn−r個・bをr個選ぶ組み合わせの数は、n個のかっこからbを選ぶr個を決める選び方なのでₙCᵣ。これが(a+b)ⁿの各項の係数になる理由だ。
たとえば4個から2個を選ぶ選び方は₄C₂=6通りで、これもₙCᵣの意味そのものだ。
確認問題
確認問題(解答用紙)
スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。
https://manazoo.com/math/binomial-theorem/?from=print#quiz
(a+b)⁴の展開式で、a²b²の項の係数を求めよ。
答え:____________
正解:6
a²b²の項はn=4、r=2の一般項₄C₂a²b²。₄C₂=(4×3)/(2×1)=6なので、係数は6。(x+1)⁶の展開式で、x⁴の項の係数を求めよ。
答え:____________
正解:15
一般項は₆Cᵣx⁶⁻ʳ1ʳ。x⁴の項は6−r=4よりr=2なので、係数は₆C₂=(6×5)/(2×1)=15。(a−b)⁵の展開式で、a³b²の項の係数はどれか。
- ◯ −10
- ◯ 20
- ◯ 10
- ◯ 5
正解:10
(a−b)⁵=(a+(−b))⁵と考えると、a³b²の項は₅C₂a³(−b)²=₅C₂a³b²。(−b)²はbの2乗なのでプラスになり、₅C₂=(5×4)/(2×1)=10。二項定理の係数に出てくるₙCᵣが表しているものはどれか。
- ◯ n個からr個を選ぶ選び方の数
- ◯ nをrで割った余り
- ◯ n個を一列に並べる並べ方の数
- ◯ n個のうちr個が同じものの個数
正解:n個からr個を選ぶ選び方の数
ₙCᵣは、n個のものの中からr個を選ぶ選び方の数を表す。並べ方の数(順列(新しいタブで開きます))や割り算の余りとは別のものなので、2つ目・3つ目は誤り。
単元のポイント
- 二項定理 (a+b)ⁿの展開を、ₙCᵣaⁿ⁻ʳbʳの和で表す公式
- 一般項 (a+b)ⁿの展開式の中の、r番目の項ₙCᵣaⁿ⁻ʳbʳ
- パスカルの三角形 二項定理の係数を並べた三角形。各数は真上の2数の和