漸化式
ゾウ先生漸化式が出てきたら、まず最初の3〜4項を書き出して、どんな数列か眺めてみよう。
30秒でつかむ
- 前の項から次の項を決める規則を表した式を漸化式という。初項と漸化式で、数列の項がすべて決まる。
- aₙ₊₁=paₙ+q(p≠1)は、α=pα+qを満たすαでaₙ₊₁−α=p(aₙ−α)と変形し、等比数列(新しいタブで開きます)に直す。
- ハノイの塔の最少の手数はaₙ₊₁=2aₙ+1、複利の残高はbₙ₊₁=1.01bₙのように漸化式で表せる。
詳しく
公式
数列の前の項から次の項を決める規則を表した式を、漸化式という。a₁=3、aₙ₊₁=aₙ+4なら、3, 7, 11, …と項が順に決まる。
漸化式aₙ₊₁=aₙ+dは公差(新しいタブで開きます)dの等差数列を表す。aₙ₊₁=raₙは、公比rの等比数列を表す漸化式だ。
aₙ₊₁=paₙ+q(p≠1)の形では、α=pα+qを満たすαを求める。この式を特性方程式という。
そのαを使うと、漸化式はと変形できる。{aₙ−α}が公比pの等比数列になるので、一般項が求まる。
例題
例題:a₁=1、aₙ₊₁=2aₙ+1で決まる数列の一般項を求めよ。
α=2α+1を解くと、α=−1だ。漸化式はaₙ₊₁+1=2(aₙ+1)と変形できる。
{aₙ+1}は初項a₁+1=2、公比2の等比数列なので、aₙ+1=2·2ⁿ⁻¹=2ⁿだ。よって一般項はと求まる。
はじめの項を書き出すと1, 3, 7, 15, …となり、どれも2ⁿ−1の値と一致する。
なぜそうなるか
漸化式は、身の回りの「1回ごとの変化」をそのまま式にしたものだ。ハノイの塔で、n枚の円盤を移す最少の手数をaₙとしよう。
n+1枚を移すには、上のn枚をよけるのにaₙ回、いちばん下の1枚に1回、n枚を戻すのにaₙ回動かす。だから、漸化式はaₙ₊₁=2aₙ+1だ。
a₁=1なので、これは例題と同じ漸化式で、一般項は2ⁿ−1になる。円盤が10枚なら、最少で2¹⁰−1=1023回の手数がかかる。
複利の預金も同じように表してみよう。年利1%なら翌年の残高は前の年の1.01倍なので、bₙ₊₁=1.01bₙという等比数列の漸化式になる。
確認問題
確認問題(解答用紙)
スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。
https://manazoo.com/math/recurrence-relations/?from=print#quiz
a₁=2、aₙ₊₁=3aₙ−1で決まる数列の第4項を求めよ。
答え:____________
正解:41
順に計算すると、a₂=3×2−1=5、a₃=3×5−1=14、a₄=3×14−1=41。a₁=1、aₙ₊₁=2aₙ+1で決まる数列の第10項を求めよ。
答え:____________
正解:1023
例題より一般項はaₙ=2ⁿ−1。n=10を入れると2¹⁰−1=1024−1=1023。漸化式aₙ₊₁=3aₙ−4をaₙ₊₁−α=3(aₙ−α)と変形するとき、αの値を求めよ。
答え:____________
正解:2
特性方程式α=3α−4を解くと、2α=4よりα=2。aₙ₊₁−2=3(aₙ−2)と変形できる。漸化式aₙ₊₁=aₙ+5で表される数列はどれか。
- ◯ 公比5の等比数列
- ◯ 公差5の等差数列
- ◯ すべての項が5の数列
- ◯ 階差数列が等比数列になる数列
正解:公差5の等差数列
前の項に毎回5を足すので、となり合う項の差が5で一定の等差数列(新しいタブで開きます)。公比5の等比数列(新しいタブで開きます)はaₙ₊₁=5aₙで表す。
単元のポイント
- 漸化式 前の項から次の項を決める規則を表した式
- 特性方程式 α=pα+q。aₙ₊₁=paₙ+qを変形する鍵
- aₙ₊₁−α=p(aₙ−α) {aₙ−α}が公比pの等比数列になる