不等式の表す領域
ゾウ先生境界の直線や円をまず実線か点線かで描き分け、どちら側を塗るかを1つの点で確かめよう。
30秒でつかむ
- y>mx+nの表す領域は、直線y=mx+nの上側、y<mx+nは下側になる。
- 円の内部はその円の方程式(新しいタブで開きます)の左辺が半径の2乗より小さい側、外部は大きい側になる。
- 線形計画法では、いくつかの不等式が表す領域の中で、利益などの式が最大・最小になる点を探す。
詳しく
公式
数学Ⅰでは一次不等式(新しいタブで開きます)や二次不等式(新しいタブで開きます)の解を数直線上に表した。ここでは、x、yの不等式を満たす点の集まりを、座標平面上の領域として表す。
直線y=mx+nに対して、の表す領域は直線の上側、は下側になる。境界は、不等号に=を含むなら実線(含む)、含まないなら点線(含まない)で描く。
円(x−a)²+(y−b)²=r²に対して、の表す領域は円の内部、なら外部になる。
2つ以上の不等式が表す領域は、それぞれの領域が重なる部分(共通部分)になる。
例題
例題:y>2x−1、x²+y²≤16を同時に満たす領域を求めよ。
y>2x−1は直線y=2x−1の上側(境界は点線)、x²+y²≤16は原点中心・半径4の円の内部と境界(実線)。原点(0,0)は0>−1、0≤16をどちらも満たすので、原点を含む側が求める領域だ。
例題:製品A、Bを1個作るのに原料aが1kg・2kg、原料bが3kg・1kgいる。1日に使える原料は、aが200kg、bが400kgまで。1個あたりの利益はAが2000円、Bが1000円のとき、利益を最大にするには1日に何個ずつ作ればよいか。
Aをx個、Bをy個作るとすると、、、x≥0、y≥0。2つの境界線の交点(120,40)で利益P=2000x+1000yを調べると、になり、ほかの頂点より大きい。Aを120個、Bを40個作ればよい。
なぜそうなるか
なぜ最大値が領域の頂点で決まるかというと、利益の式P=2000x+1000yを変形したy=−2x+P/1000は、傾き−2の直線だからだ。Pを大きくするほどこの直線は右上に動くので、領域からはみ出す直前、頂点のどこかで最大のPが求まる。
不等号に=を含むかどうかで境界を含むかが決まるのも、数学Ⅰの一次不等式で等号の有無が解に含むかどうかを決めていたのと同じ考え方だ。
確認問題
確認問題(解答用紙)
スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。
https://manazoo.com/math/regions-represented-by-inequalities/?from=print#quiz
y<−x+5の表す領域はどれか。
- ◯ 直線y=−x+5の上側
- ◯ 円の内部
- ◯ 直線y=−x+5の下側
- ◯ 円の外部
正解:直線y=−x+5の下側
不等号が<(yが小さい側)なので、直線y=−x+5の下側の領域になる。(x−1)²+(y+2)²>9の表す領域はどれか。
- ◯ 中心(1, −2)、半径3の円の外部
- ◯ 中心(1, −2)、半径3の円の内部
- ◯ 中心(−1, 2)、半径9の円の外部
- ◯ 中心(1, −2)、半径9の円の外部
正解:中心(1, −2)、半径3の円の外部
右辺9は半径の2乗なので半径は3。不等号が>(左辺が大きい)なので、中心(1,−2)、半径3の円の外部になる。中心の符号を取り違えたものや、9をそのまま半径としたものは誤り。点(1,3)はy>2x−1、x²+y²≤16の表す領域に入るか。
- ◯ 入らない(y>2x−1を満たさない)
- ◯ 入る
- ◯ 入らない(円の外)
- ◯ 判断できない
正解:入る
2×1−1=1なので3>1は成り立つ。1²+3²=10≤16も成り立つので、2つの不等式をどちらも満たし領域に入る。製品A、Bの例で、頂点(0,100)での利益を求めよ。
答え:____________
正解:100000
P=2000x+1000yにx=0、y=100を代入すると、P=2000×0+1000×100=100000円。頂点(120,40)の280000円より小さい。
単元のポイント
- 直線でできる領域 y>mx+nは直線の上側、y<mx+nは下側
- 円でできる領域 内部は中心からの距離がr未満、外部はr超
- 線形計画法 いくつかの不等式が表す領域の中で利益などを最大にする点を探す方法