
クーロンの法則と電気量の保存
カンガルー先生kは9.0×10⁹N・m²/C²で覚えておくと計算が速いよ。符号をそのままq₁q₂に入れると、力の向きまで一度に決まる。
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- 2つの点電荷(新しいタブで開きます)の間の力はF=kq₁q₂/r²(クーロンの法則)。同符号は退け合い、異符号は引き合う。
- 力の大きさは同じで向きは逆(作用(新しいタブで開きます)・反作用)。2つの電荷を結ぶ直線上にはたらく。
- 孤立した系の電気量の総和は増減しない(電気量の保存)。同じ大きさの導体球を接触させると2等分される。
詳しく
クーロンの法則と電気量の保存
電荷をもつ2つの点電荷、が距離だけ離れているとき、その間にはたらく力の大きさはで表される。これをクーロンの法則という。力は2つの電荷を結ぶ直線上にはたらき、同符号の電荷どうしは退け合い、異符号の電荷どうしは引き合う。真空中では比例定数はおよそ9.0×10⁹N・m²/C²で、クーロンの定数と呼ばれる。
クーロンの法則は、質量の間にはたらく万有引力(新しいタブで開きます)と同じ距離の2乗に反比例する形をしていて、距離が2倍になれば力は1/4に、3倍になれば1/9になる。一方で質量どうしは常に引き合うだけなのに対し、電荷には正と負の2種類があるため、符号の組み合わせで退け合う力にも引き合う力にもなる点が大きく違う。2つの力は作用・反作用の関係にあり、大きさは等しく向きは逆になる。
物体が帯びる電気の量を電気量(電荷)といい、単位はC(クーロン)。電気量は電気素量の整数倍になっている(物理基礎で学んだとおり)。摩擦で物体を帯電させても、電子が一方から他方へ移動するだけで電気量が新しく生まれるわけではなく、こすり合わせた2つの物体の電気量の和は帯電の前後で変わらない。これを電気量の保存という。
電気量の保存は、2つの導体球を接触させる場面でも使える。接触すると自由電子が移動して2つの導体球の電気的な状態がそろうまで電気量が分配され、同じ大きさの球どうしなら接触前の電気量の合計をちょうど2等分した値になる。分離したあとも、2つの導体球が持つ電気量の合計は接触前と変わらない。
例題:クーロンの法則と電気量の保存
例題1:2.0×10⁻⁶Cと3.0×10⁻⁶Cの点電荷が0.30m離れているとき、はたらく力の大きさは、0.6N。同符号なので退け合う向き。
例題2:8.0μCに帯電した導体球と、-2.0μCに帯電した同じ大きさの導体球を接触させたあと離した。接触後は電気量の合計8.0+(-2.0)=6.0μCを2等分して、2つの球とも+3.0μCずつになる。符号の違う電気量どうしを足すときは、符号をそのままつけて計算する。
例題2のように、負に帯電した球と接触させても、合計の電気量が正なら接触後は両方とも正に帯電する。接触のたびに電気量そのものが消えたり増えたりすることはなく、どちらの球も合計を分け合うだけだと考えると間違えにくい。
なぜ電気量は保存されるのか
物質はもともと、原子核の正の電気量と、まわりを回る電子の負の電気量がちょうどつり合っていて、全体では電気的に中性だ。摩擦で帯電するときに起きているのは、一方の物質の表面から電子が離れて他方の物質へ移るという移動であり、電子という粒そのものが新しく作られたり消えたりするわけではない。
そのため、こすり合わせた2つの物体を1つの系として見れば、電子を受け取った側が負に、失った側が正に帯電しても、2つの電気量を合計した値は摩擦の前後で変わらない。これが電気量の保存という法則の正体で、電子という粒の数が保存されることの裏返しだと言ってもよい。
導体球を接触させたときに電気量がちょうど半分ずつに分かれるのも、同じ理由による。同じ大きさで同じ材質の球なら、自由電子が移動できる余地が両方とも等しいので、接触した瞬間から電気的な状態がそろうまで自由電子が行き来し、最終的に電気量を均等に分け合う形で落ち着く。
確認問題
確認問題(解答用紙)
スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。
https://manazoo.com/science/coulombs-law-and-conservation-of-charge/?from=print#quiz
5.0×10⁻⁶Cと2.0×10⁻⁶Cの点電荷が0.50m離れているとき、はたらく力の大きさは何Nか。kを9.0×10⁹N・m²/C²とする。
答え:____________
正解:0.36
F=kq₁q₂/r²=9.0×10⁹×5.0×10⁻⁶×2.0×10⁻⁶÷0.50²=0.36N。4.0×10⁻⁶Cと6.0×10⁻⁶Cの点電荷が0.20m離れているとき、はたらく力の大きさは何Nか。
答え:____________
正解:5.4
F=kq₁q₂/r²=9.0×10⁹×4.0×10⁻⁶×6.0×10⁻⁶÷0.20²=5.4N。2つの点電荷の距離を半分にすると、クーロンの法則による力の大きさは元の何倍になるか。
- ◯ 1/2倍
- ◯ 1/4倍
- ◯ 2倍
- ◯ 4倍
正解:4倍
F=kq₁q₂/r²はrの2乗に反比例するので、距離が1/2になると力は(1÷(1/2))²=4倍になる。6.0μCに帯電した導体球と、-4.0μCに帯電した同じ大きさの導体球を接触させて離した。それぞれの電気量は何μCになるか。
答え:____________
正解:1.0
電気量(新しいタブで開きます)の合計6.0+(-4.0)=2.0μCを2等分して、2つとも1.0μCになる。
単元のポイント
- クーロンの法則 F=k q₁q₂ / r²(2点を結ぶ直線上の力)
- k(クーロンの定数) 真空中でおよそ9.0×10⁹N・m²/C²
- 電気量の保存 孤立した系で電気量の総和は変わらない