
動物の配偶子形成と受精・卵割
カエル先生卵割は分裂しても大きくならない。桑実胚→胞胚→原腸胚の順番を図で覚えよう。
30秒でつかむ
- 動物の精子と卵は、それぞれ**精子形成**・**卵形成**という**配偶子形成**の過程でつくられる。
- 精子と卵の核が合体する**受精**のあと、受精卵(新しいタブで開きます)は細胞が大きくならないまま分裂する**卵割**を繰り返す。
- 卵割が進むと**桑実胚**・**胞胚**になり、細胞の移動(原腸陥入)で**原腸胚**となって外胚葉・中胚葉・内胚葉の**三胚葉**ができる。
詳しく
精子形成・卵形成と受精
動物の精子と卵は、減数分裂を経て配偶子形成によってつくられる。精子がつくられる過程を精子形成、卵がつくられる過程を卵形成といい、どちらも染色体(新しいタブで開きます)数は体細胞の半分だ。
卵形成では、1個の一次卵母細胞から減数分裂を経て、卵黄などの栄養を多く受け取った1個の卵と、小さな極体が複数できる。精子形成では、1個の一次精母細胞から同じ大きさの精子が4個できる。
精子と卵が合体し、それぞれの核(染色体)が1つの核にまとまることを受精という。受精によって、受精卵は体細胞と同じ数の染色体を持つことになる。
卵割と桑実胚・胞胚
受精卵が分裂を始めると、分裂と分裂のあいだに細胞が大きくなる時間がほとんどないまま次々に分裂が進む。このような分裂を卵割といい、ふつうの体細胞分裂と違って、分裂のたびに1個あたりの細胞は小さくなっていく。
卵割によってできる細胞を割球という。卵割が進むと、割球が桑の実のように密に集まった桑実胚になり、さらに分裂が進むと、内部に空所(卵割腔)を持つ胞胚になる。
胞胚の表面は1層の細胞でできているが、この時点ではまだ、将来どの組織になるかが明確に分かれていない状態だ。
原腸胚と三胚葉の形成
胞胚の一部の細胞が内部へ陥入し、新しい空所(原腸)ができる過程を原腸陥入といい、これを経た胚を原腸胚という。原腸陥入によって、細胞の層が外側・内側に分かれ始める。
原腸胚の時期に、からだを作る細胞の層は外胚葉・中胚葉・内胚葉の3つに分かれる。これを三胚葉といい、それぞれ将来、表皮や神経(外胚葉)、骨格や筋肉(中胚葉)、消化管の内側(内胚葉)など異なる組織・器官のもとになる。
卵割から原腸胚までの一連の過程を通じて、1個の受精卵という単一の細胞から、やがて複数の組織・器官に分かれるからだの土台が形づくられていく。
確認問題
確認問題(解答用紙)
スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。
https://manazoo.com/science/gametogenesis-fertilization-and-cleavage/?from=print#quiz
1個の一次精母細胞からできる精子の数と、1個の一次卵母細胞からできる卵の数の組合せで正しいものはどれか。
- ◯ 精子2個、卵2個
- ◯ 精子1個、卵4個
- ◯ 精子4個、卵4個
- ◯ 精子4個、卵1個
正解:精子4個、卵1個
精子形成では1個の一次精母細胞(新しいタブで開きます)から同じ大きさの精子が4個できる。卵形成では1個の一次卵母細胞から栄養を多く受け取った卵が1個と、小さな極体が複数できる。受精とはどのような過程か。
- ◯ 胞胚が原腸胚になること
- ◯ 割球が大きくなること
- ◯ 卵が分裂して精子になること
- ◯ 精子と卵が合体し核が1つにまとまること
正解:精子と卵が合体し核が1つにまとまること
受精は、精子と卵が合体し、それぞれの核(染色体)が1つの核にまとまることをいう。卵割が、ふつうの体細胞分裂と大きく異なる点は何か。
- ◯ 細胞の数が減っていく
- ◯ 分裂のたびに細胞が大きくならず小さくなっていく
- ◯ 分裂のたびに細胞がどんどん大きくなる
- ◯ 染色体数が半分になる
正解:分裂のたびに細胞が大きくならず小さくなっていく
卵割では分裂のたびに細胞が大きくなる時間がほとんどなく、分裂のたびに1個あたりの細胞(割球)は小さくなっていく。原腸胚の時期に分かれる3つの細胞の層(三胚葉)はどれか。
- ◯ 外胚葉・中胚葉・内胚葉
- ◯ 外胚葉・中胚葉・卵黄膜
- ◯ 桑実胚・胞胚・原腸胚
- ◯ 表皮・筋肉・神経管
正解:外胚葉・中胚葉・内胚葉
原腸胚の時期に、からだを作る細胞の層は外胚葉・中胚葉・内胚葉の3つ(三胚葉)に分かれる。
単元のポイント
- 配偶子形成 減数分裂を経て精子や卵(配偶子)がつくられる過程。精子形成と卵形成がある
- 受精 精子と卵が合体し、それぞれの核(染色体)が1つにまとまること
- 卵割 受精卵が、細胞が大きくならないまま分裂を繰り返すこと。できる細胞を割球という
- 桑実胚・胞胚・原腸胚と三胚葉 卵割で桑実胚・胞胚になり、原腸陥入を経て原腸胚となり外胚葉・中胚葉・内胚葉の三胚葉ができる