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形成体(けいせいたい)と誘導(ゆうどう)・形態形成(けいたいけいせい)

カエル先生形成体(けいせいたい)が周(まわ)りに働(はたら)きかけるのが誘導(ゆうどう)。移植(いしょく)実験(じっけん)で原口背唇部(げんこうはいしんぶ)が特別(とくべつ)だとわかったんだ。

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  1. 周(まわ)りの細胞(さいぼう)に働(はたら)きかけて分化(ぶんか)の方向(ほうこう)を決(き)める過程(かてい)を**誘導(ゆうどう)**といい、誘導(ゆうどう)する側(がわ)の組織(そしき)を**形成体(けいせいたい)**という。
  2. カエルの**シュペーマンの移植(いしょく)実験(じっけん)**で、**原口背唇部(げんこうはいしんぶ)**を別(べつ)の胚(はい)に移植(いしょく)すると移植(いしょく)先(さき)にも神経(しんけい)管(かん)などが作(つく)られ、原口背唇部(げんこうはいしんぶ)が形成体(けいせいたい)として働(はたら)くことがわかった。
  3. ショウジョウバエでは**母性(ぼせい)効果(こうか)遺伝子(いでんし)(新しいタブで開きます)**(**ビコイド**など)が体(からだ)の前後(ぜんご)軸(じく)を決(き)め、**ホメオティック遺伝子(いでんし)**(**Hox遺伝子(いでんし)**)が体(からだ)の各部(かくぶ)の構造(こうぞう)を決(き)める。

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詳しく

誘導(ゆうどう)と形成体(けいせいたい)、シュペーマンの移植(いしょく)実験(じっけん)

発生(はっせい)(新しいタブで開きます)が進(すす)む過程(かてい)で、ある組織(そしき)が隣接(りんせつ)する細胞(さいぼう)に働(はたら)きかけ、分化(ぶんか)する方向(ほうこう)を決(き)めることを誘導(ゆうどう)という。誘導(ゆうどう)を行(おこな)う組織(そしき)を形成体(けいせいたい)という。

この仕組(しく)みは、シュペーマンによるイモリの胚(はい)を使(つか)った移植(いしょく)実験(じっけん)で明(あき)らかになった。初期(しょき)の原腸胚(げんちょうはい)(新しいタブで開きます)の原口背唇部(げんこうはいしんぶ)を切(き)り取(と)り、別(べつ)の胚(はい)の、本来(ほんらい)なら神経(しんけい)管(かん)を作(つく)らない場所(ばしょ)に移植(いしょく)すると、移植(いしょく)先(さき)にも神経(しんけい)管(かん)や体節(たいせつ)などの構造(こうぞう)が作(つく)られた。

もとの胚(はい)にも移植(いしょく)先(さき)にも神経(しんけい)管(かん)ができたことから、原口背唇部(げんこうはいしんぶ)は周囲(しゅうい)の外胚葉(がいはいよう)に神経(しんけい)管(かん)への分化(ぶんか)を促(うなが)す形成体(けいせいたい)として働(はたら)くことがわかった。

シュペーマンの移植実験と原口背唇部の誘導Asatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

中胚葉(ちゅうはいよう)誘導(ゆうどう)と細胞(さいぼう)分化(ぶんか)

原口背唇部(げんこうはいしんぶ)が誘導(ゆうどう)の働(はたら)きを持(も)つより前(まえ)の段階(だんかい)では、胞胚(ほうはい)の内胚葉(ないはいよう)になる予定(よてい)の部分(ぶぶん)が、隣接(りんせつ)する外胚葉(がいはいよう)になる予定(よてい)の部分(ぶぶん)に働(はたら)きかけ、中胚葉(ちゅうはいよう)を作(つく)らせる誘導(ゆうどう)が起(お)こっている。これを中胚葉(ちゅうはいよう)誘導(ゆうどう)という。

このように、胚(はい)の中(なか)では「ある組織(そしき)が誘導(ゆうどう)して次(つぎ)の組織(そしき)の性質(せいしつ)を決(き)め、その組織(そしき)がさらに別(べつ)の組織(そしき)を誘導(ゆうどう)する」という連鎖(れんさ)(新しいタブで開きます)が繰(く)り返(かえ)され、少(すこ)しずつ複雑(ふくざつ)なからだの構造(こうぞう)が作(つく)られていく。

こうした誘導(ゆうどう)の繰(く)り返(かえ)しによって、同(おな)じ受精卵(じゅせいらん)から出発(しゅっぱつ)した細胞(さいぼう)が、場所(ばしょ)ごとに違(ちが)う遺伝子(いでんし)を発現(はつげん)させて異(こと)なる細胞(さいぼう)へと細胞(さいぼう)分化(ぶんか)していく。

母性(ぼせい)効果(こうか)遺伝子(いでんし)とホメオティック遺伝子(いでんし)(ショウジョウバエ)

ショウジョウバエでは、母親(ははおや)の卵(たまご)の中(なか)にあらかじめ蓄(たくわ)えられた母性(ぼせい)効果(こうか)遺伝子(いでんし)の産物(さんぶつ)が、胚(はい)の体(からだ)の前後(ぜんご)軸(じく)を決(き)める。代表(だいひょう)的(てき)な母性(ぼせい)効果(こうか)遺伝子(いでんし)の1つがビコイドで、その産物(さんぶつ)(mRNA(新しいタブで開きます)やタンパク質(しつ))は卵(たまご)の前方(ぜんぽう)に多(おお)く分布(ぶんぷ)し、前後(ぜんご)に濃度(のうど)(新しいタブで開きます)勾配(こうばい)ができることで前後(ぜんご)の位置(いち)情報(じょうほう)を与(あた)える。

母性(ぼせい)効果(こうか)遺伝子(いでんし)の情報(じょうほう)を受(う)けて働(はたら)く分節(ぶんせつ)遺伝子(いでんし)は、体(からだ)を頭部(とうぶ)・胸部(きょうぶ)・腹部(ふくぶ)などの体節(たいせつ)に分(わ)ける。さらに、それぞれの体節(たいせつ)がどの器官(きかん)になるかを決(き)めるのがホメオティック遺伝子(いでんし)(Hox遺伝子(いでんし))だ。

ホメオティック遺伝子(いでんし)が変異(へんい)すると、ある体節(たいせつ)につくはずの器官(きかん)が別(べつ)の器官(きかん)に置(お)き換(か)わることがある。たとえば、本来(ほんらい)は触角(しょっかく)ができる体節(たいせつ)に脚(あし)ができる変異(へんい)が知(し)られている。ショウジョウバエでもヒトなどの動物(どうぶつ)でも、Hox遺伝子(いでんし)は体(からだ)の前後(ぜんご)軸(じく)に沿(そ)った構造(こうぞう)の決定(けってい)に関(かか)わる共通(きょうつう)の仕組(しく)みだ。

母性効果遺伝子とホメオティック遺伝子Asatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

確認問題

問題 1 / 4周(まわ)りの細胞(さいぼう)に働(はたら)きかけて分化(ぶんか)の方向(ほうこう)を決(き)める働(はたら)きを行(おこな)う組織(そしき)を何(なん)というか。

確認問題(解答用紙)

この問題を端末で解くための QR コード

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https://manazoo.com/science/organizer-induction-and-morphogenesis/?from=print#quiz

  1. 周(まわ)りの細胞(さいぼう)に働(はたら)きかけて分化(ぶんか)の方向(ほうこう)を決(き)める働(はたら)きを行(おこな)う組織(そしき)を何(なん)というか。

    • ◯ ベクター
    • ◯ 母性(ぼせい)効果(こうか)遺伝子(いでんし)
    • ◯ ホメオティック遺伝子(いでんし)
    • ◯ 形成体(けいせいたい)

    正解:形成体
    周(まわ)りの細胞(さいぼう)の分化(ぶんか)の方向(ほうこう)を決(き)める働(はたら)きかけを誘導(ゆうどう)といい、それを行(おこな)う組織(そしき)を形成体(けいせいたい)という。

  2. シュペーマンが原口背唇部(げんこうはいしんぶ)を別(べつ)の胚(はい)に移植(いしょく)する実験(じっけん)で確(たし)かめたことは何(なに)か。

    • ◯ 胞胚(ほうはい)には誘導(ゆうどう)が起(お)こらないこと
    • ◯ 原口背唇部(げんこうはいしんぶ)がなくても神経(しんけい)管(かん)ができること
    • ◯ 原口背唇部(げんこうはいしんぶ)が形成体(けいせいたい)として神経(しんけい)管(かん)を誘導(ゆうどう)すること
    • ◯ 移植(いしょく)した部分(ぶぶん)だけが分化(ぶんか)しないこと

    正解:原口背唇部が形成体として神経管を誘導すること
    原口背唇部(げんこうはいしんぶ)を別(べつ)の胚(はい)の、本来(ほんらい)神経(しんけい)管(かん)を作(つく)らない場所(ばしょ)に移植(いしょく)すると、移植(いしょく)先(さき)にも神経(しんけい)管(かん)などが作(つく)られ、原口背唇部(げんこうはいしんぶ)が形成体(けいせいたい)として働(はたら)くことがわかった。

  3. 中胚葉(ちゅうはいよう)誘導(ゆうどう)が起(お)こる段階(だんかい)と、誘導(ゆうどう)する側(がわ)・される側(がわ)の組合(くみあわ)せはどれか。

    • ◯ 外胚葉(がいはいよう)になる予定(よてい)の部分(ぶぶん)が内胚葉(ないはいよう)になる予定(よてい)の部分(ぶぶん)に働(はたら)きかける
    • ◯ 内胚葉(ないはいよう)になる予定(よてい)の部分(ぶぶん)が外胚葉(がいはいよう)になる予定(よてい)の部分(ぶぶん)に働(はたら)きかける
    • ◯ 原口背唇部(げんこうはいしんぶ)が中胚葉(ちゅうはいよう)をすべて作(つく)る
    • ◯ 中胚葉(ちゅうはいよう)が内胚葉(ないはいよう)と外胚葉(がいはいよう)を誘導(ゆうどう)する

    正解:内胚葉になる予定の部分が外胚葉になる予定の部分に働きかける
    原口背唇部(げんこうはいしんぶ)が形成体(けいせいたい)として働(はたら)くより前(まえ)の段階(だんかい)で、胞胚(ほうはい)(新しいタブで開きます)の内胚葉(ないはいよう)になる予定(よてい)の部分(ぶぶん)が、隣接(りんせつ)する外胚葉(がいはいよう)になる予定(よてい)の部分(ぶぶん)に働(はたら)きかけ、中胚葉(ちゅうはいよう)を作(つく)らせる誘導(ゆうどう)が起(お)こる。

  4. ショウジョウバエで、体(からだ)の前後(ぜんご)軸(じく)を決(き)める母性(ぼせい)効果(こうか)遺伝子(いでんし)と、各(かく)体節(たいせつ)の器官(きかん)を決(き)める遺伝子(いでんし)の組合(くみあわ)せはどれか。

    • ◯ ビコイドが前後(ぜんご)軸(じく)、ホメオティック遺伝子(いでんし)が各部(かくぶ)の構造(こうぞう)を決(き)める
    • ◯ ビコイドだけで前後(ぜんご)軸(じく)と各部(かくぶ)の構造(こうぞう)の両方(りょうほう)を決(き)める
    • ◯ ホメオティック遺伝子(いでんし)が前後(ぜんご)軸(じく)、ビコイドが各部(かくぶ)の構造(こうぞう)を決(き)める
    • ◯ どちらも分節(ぶんせつ)遺伝子(いでんし)の一種(いっしゅ)で役割(やくわり)の違(ちが)いはない

    正解:ビコイドが前後軸、ホメオティック遺伝子が各部の構造を決める
    母性(ぼせい)効果(こうか)遺伝子(いでんし)(新しいタブで開きます)(ビコイドなど)が体(からだ)の前後(ぜんご)軸(じく)を決(き)め、ホメオティック遺伝子(いでんし)(Hox遺伝子(いでんし))が各(かく)体節(たいせつ)につく器官(きかん)を決(き)める。

単元のポイント

  • 誘導(ゆうどう)と形成体(けいせいたい) 周(まわ)りの細胞(さいぼう)の分化(ぶんか)の方向(ほうこう)を決(き)める働(はたら)きかけ(誘導(ゆうどう))と、それを行(おこな)う組織(そしき)(形成体(けいせいたい))
  • シュペーマンの移植(いしょく)実験(じっけん)と原口背唇部(げんこうはいしんぶ) 原口背唇部(げんこうはいしんぶ)を別(べつ)の胚(はい)に移植(いしょく)すると、移植(いしょく)先(さき)にも神経(しんけい)管(かん)などが誘導(ゆうどう)されてできた実験(じっけん)
  • 中胚葉(ちゅうはいよう)誘導(ゆうどう) 胞胚(ほうはい)の内胚葉(ないはいよう)になる部分(ぶぶん)が、隣接(りんせつ)する部分(ぶぶん)に働(はたら)きかけて中胚葉(ちゅうはいよう)を誘導(ゆうどう)すること
  • 母性(ぼせい)効果(こうか)遺伝子(いでんし)とホメオティック遺伝子(いでんし) 体(からだ)の前後(ぜんご)軸(じく)を決(き)める母性(ぼせい)効果(こうか)遺伝子(いでんし)(ビコイドなど)と、各部(かくぶ)の構造(こうぞう)を決(き)めるホメオティック遺伝子(いでんし)(Hox遺伝子(いでんし))

出典・クレジット

単元の並びは学習指導要領に沿って作り、年号や人物などの事実は公開データと照らし合わせています。誤りに気づいたら意見箱からお知らせください。確かめて直します。テストや受験の前には、教科書や先生の説明もあわせて確認してください。

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  • 誘導(ゆうどう)と形成体(けいせいたい) 周(まわ)りの細胞(さいぼう)の分化(ぶんか)の方向(ほうこう)を決(き)める働(はたら)きかけ(誘導(ゆうどう))と、それを行(おこな)う組織(そしき)(形成体(けいせいたい))
  • シュペーマンの移植(いしょく)実験(じっけん)と原口背唇部(げんこうはいしんぶ) 原口背唇部(げんこうはいしんぶ)を別(べつ)の胚(はい)に移植(いしょく)すると、移植(いしょく)先(さき)にも神経(しんけい)管(かん)などが誘導(ゆうどう)されてできた実験(じっけん)
  • 中胚葉(ちゅうはいよう)誘導(ゆうどう) 胞胚(ほうはい)の内胚葉(ないはいよう)になる部分(ぶぶん)が、隣接(りんせつ)する部分(ぶぶん)に働(はたら)きかけて中胚葉(ちゅうはいよう)を誘導(ゆうどう)すること
  • 母性(ぼせい)効果(こうか)遺伝子(いでんし)とホメオティック遺伝子(いでんし) 体(からだ)の前後(ぜんご)軸(じく)を決(き)める母性(ぼせい)効果(こうか)遺伝子(いでんし)(ビコイドなど)と、各部(かくぶ)の構造(こうぞう)を決(き)めるホメオティック遺伝子(いでんし)(Hox遺伝子(いでんし))