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気体(きたい)の溶解度(ようかいど)とヘンリーの法則(ほうそく)

カメレオン先生気体(きたい)がどれだけ溶(と)けるかは、圧力(あつりょく)に比例(ひれい)するだけ。倍(ばい)の圧力(あつりょく)なら倍(ばい)溶(と)ける、と覚(おぼ)えておけば計算(けいさん)できるよ。

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  1. 温度(おんど)が一定(いってい)のとき、一定(いってい)量(りょう)の溶媒(ようばい)に溶(と)ける気体(きたい)の物質(ぶっしつ)量(りょう)は、その気体(きたい)の圧力(あつりょく)に比例(ひれい)する(ヘンリーの法則(ほうそく))。
  2. 混合(こんごう)気体(きたい)では、各(かく)成分(せいぶん)の気体(きたい)は自分(じぶん)の分圧(ぶんあつ)(新しいタブで開きます)に比例(ひれい)した量(りょう)だけ溶(と)け、ほかの気体(きたい)の分圧(ぶんあつ)には影響(えいきょう)されない。
  3. 気体(きたい)の溶解度(ようかいど)は温度(おんど)が高(たか)いほど小(ちい)さくなる。これは液体(えきたい)から気体(きたい)に飛(と)び出(だ)す分子(ぶんし)(新しいタブで開きます)の熱運動(ねつうんどう)(新しいタブで開きます)が激(はげ)しくなるため。

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詳しく

圧力(あつりょく)に比例(ひれい)して溶(と)ける量(りょう)が決(き)まる

気体(きたい)は液体(えきたい)の中(なか)にも溶(と)け込(こ)む。炭酸(たんさん)飲料(いんりょう)の中(なか)の二酸化炭素(にさんかたんそ)(新しいタブで開きます)や、水中(すいちゅう)の生物(せいぶつ)が使(つか)う酸素(さんそ)は、気体(きたい)が水(みず)に溶(と)けたものである。気体(きたい)の溶解度(ようかいど)は、温度(おんど)が一定(いってい)であれば、その気体(きたい)の圧力(あつりょく)に比例(ひれい)する。これをヘンリーの法則(ほうそく)という。

ヘンリーの法則(ほうそく)は、溶(と)けている気体(きたい)の物質(ぶっしつ)量(りょう)〔mol〕でも、その気体(きたい)を同(おな)じ圧力(あつりょく)のもとで気体(きたい)として取(と)り出(だ)したときの体積(たいせき)〔L〕でも成(な)り立(た)つ。溶(と)けている物質(ぶっしつ)量(りょう)で考(かんが)えるときは、圧力(あつりょく)が2倍(ばい)になれば溶(と)ける物質(ぶっしつ)量(りょう)も2倍(ばい)になる、という比例(ひれい)関係(かんけい)だけで計算(けいさん)できる。

混合(こんごう)気体(きたい)が液体(えきたい)と接(せっ)しているときは、各(かく)成分(せいぶん)の気体(きたい)はそれぞれの分圧(ぶんあつ)に比例(ひれい)した量(りょう)だけ溶(と)ける。たとえば空気(くうき)が水(みず)に接(せっ)しているとき、水(みず)に溶(と)ける酸素(さんそ)の量(りょう)は酸素(さんそ)の分圧(ぶんあつ)だけで決(き)まり、窒素(ちっそ)の分圧(ぶんあつ)がどうであっても変(か)わらない。

ヘンリーの法則:圧力と溶解量は比例するAsatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

例(れい):圧力(あつりょく)を3倍(ばい)にしたときの溶解(ようかい)量(りょう)

ある温度(おんど)で、1.0×10⁵Paの窒素(ちっそ)は水(みず)1Lに7.0×10⁻⁴mol溶(と)けるとする。同(おな)じ温度(おんど)で、窒素(ちっそ)の圧力(あつりょく)を3.0×10⁵Paにして水(みず)1Lと接触(せっしょく)させると、溶(と)ける窒素(ちっそ)の物質(ぶっしつ)量(りょう)はヘンリーの法則(ほうそく)より圧力(あつりょく)に比例(ひれい)して増(ふ)える。

圧力(あつりょく)が3倍(ばい)になっているので、溶(と)ける物質(ぶっしつ)量(りょう)も3倍(ばい)になり、7.0×10−4×3=2.1×10−37.0\times10^{-4}\times3=2.1\times10^{-3}molとなる。圧力(あつりょく)と溶解(ようかい)する物質(ぶっしつ)量(りょう)は常(つね)に比例(ひれい)しているので、表(ひょう)や式(しき)を使(つか)わずに「何倍(なんばい)になったか」だけで答(こた)えが出(だ)せるのだ。

水(みず)の量(りょう)を2倍(ばい)の2Lにした場合(ばあい)は、同(おな)じ圧力(あつりょく)なら溶(と)ける物質(ぶっしつ)量(りょう)も2倍(ばい)になる。圧力(あつりょく)と水(みず)の量(りょう)のどちらを変(か)えたときも、もとの溶解度(ようかいど)に対(たい)する倍率(ばいりつ)をかけるだけで新(あたら)しい溶解(ようかい)量(りょう)が求(もと)まる。

なぜ圧力(あつりょく)が高(たか)いほど溶(と)けるのか

気体(きたい)の分子(ぶんし)は液体(えきたい)の表面(ひょうめん)に衝突(しょうとつ)して溶(と)け込(こ)み、溶(と)けた分子(ぶんし)は再(ふたた)び液体(えきたい)の外(そと)へ飛(と)び出(だ)していく。圧力(あつりょく)が高(たか)いほど、単位(たんい)時間(じかん)あたりに液(えき)面(めん)へ衝突(しょうとつ)する気体(きたい)分子(ぶんし)の数(かず)が増(ふ)えるため、溶(と)け込(こ)む分子(ぶんし)の数(かず)も増(ふ)える。

衝突(しょうとつ)の数(かず)が増(ふ)えて溶(と)ける分子(ぶんし)が増(ふ)えると、液体中(えきたいちゅう)の気体(きたい)分子(ぶんし)の濃度(のうど)も高(たか)くなり、外(そと)へ飛(と)び出(だ)す分子(ぶんし)の速(はや)さもそれにつれて大(おお)きくなる。やがて溶(と)け込(こ)む速(はや)さと飛(と)び出(だ)す速(はや)さが等(ひと)しくなった状態(じょうたい)が、その圧力(あつりょく)での溶解度(ようかいど)である。

アンモニアNH₃や塩化(えんか)水素(すいそ)HClのように水(みず)と反応(はんのう)したり電離(でんり)(新しいタブで開きます)したりする気体(きたい)は、水中(すいちゅう)で分子(ぶんし)のまま存在(そんざい)する量(りょう)だけがこの比例(ひれい)関係(かんけい)に従(したが)うため、溶(と)ける量(りょう)全体(ぜんたい)では圧力(あつりょく)に単純(たんじゅん)には比例(ひれい)しない。ヘンリーの法則(ほうそく)は、水(みず)と反応(はんのう)しない気体(きたい)(酸素(さんそ)・窒素(ちっそ)・二酸化炭素(にさんかたんそ)など)でよく成(な)り立(た)つ。

圧力が高いほど液面にぶつかる気体分子が増え、溶ける量も増えるAsatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

確認問題

問題 1 / 4ヘンリーの法則(ほうそく)を正(ただ)しく説明(せつめい)したものはどれか。

確認問題(解答用紙)

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https://manazoo.com/science/henry-law-and-gas-solubility/?from=print#quiz

  1. ヘンリーの法則(ほうそく)を正(ただ)しく説明(せつめい)したものはどれか。

    • ◯ 気体(きたい)の溶解度(ようかいど)は圧力(あつりょく)や温度(おんど)に関係(かんけい)なく一定(いってい)である
    • ◯ 温度(おんど)が一定(いってい)のとき、気体(きたい)の溶解度(ようかいど)は圧力(あつりょく)に反比例(はんぴれい)する
    • ◯ 温度(おんど)が一定(いってい)のとき、気体(きたい)の溶解度(ようかいど)はその気体(きたい)の圧力(あつりょく)に比例(ひれい)する
    • ◯ 圧力(あつりょく)が一定(いってい)のとき、気体(きたい)の溶解度(ようかいど)は温度(おんど)に比例(ひれい)して大(おお)きくなる

    正解:温度が一定のとき、気体の溶解度はその気体の圧力に比例する
    ヘンリーの法則(ほうそく)は、温度(おんど)が一定(いってい)のとき、一定(いってい)量(りょう)の溶媒(ようばい)に溶(と)ける気体(きたい)の物質(ぶっしつ)量(りょう)(または同(おな)じ圧力(あつりょく)での体積(たいせき))が、その気体(きたい)の圧力(あつりょく)に比例(ひれい)するという法則(ほうそく)である。

  2. ある温度(おんど)で、1.0×10⁵Paの酸素(さんそ)は水(みず)1Lに2.0×10⁻⁴mol溶(と)ける。同(おな)じ温度(おんど)で4.0×10⁵Paの酸素(さんそ)を水(みず)1Lと接触(せっしょく)させたとき、溶(と)ける酸素(さんそ)は何(なん)molか。〔mol〕の値(あたい)を小数(しょうすう)で答(こた)えよ(例(れい):0.0021)。

    答え:____________

    正解:0.0008
    ヘンリーの法則(ほうそく)より、溶(と)ける物質(ぶっしつ)量(りょう)は圧力(あつりょく)に比例(ひれい)する。圧力(あつりょく)が4倍(ばい)になっているので、溶(と)ける物質(ぶっしつ)量(りょう)も4倍(ばい)になり、2.0×10⁻⁴×4=8.0×10⁻⁴molとなる。

  3. 空気(くうき)(酸素(さんそ)と窒素(ちっそ)の混合(こんごう)気体(きたい))が水(みず)に接(せっ)しているとき、水(みず)に溶(と)ける酸素(さんそ)の量(りょう)を決(き)めるものはどれか。

    • ◯ 窒素(ちっそ)の分圧(ぶんあつ)だけで決(き)まる
    • ◯ 空気(くうき)全体(ぜんたい)の圧力(あつりょく)(酸素(さんそ)と窒素(ちっそ)の合計(ごうけい))で決(き)まる
    • ◯ 酸素(さんそ)の分圧(ぶんあつ)だけで決(き)まり、窒素(ちっそ)の分圧(ぶんあつ)には関係(かんけい)しない
    • ◯ 酸素(さんそ)と窒素(ちっそ)の分圧(ぶんあつ)の差(さ)で決(き)まる

    正解:酸素の分圧だけで決まり、窒素の分圧には関係しない
    混合(こんごう)気体(きたい)では、各(かく)成分(せいぶん)の気体(きたい)は自分(じぶん)の分圧(ぶんあつ)(新しいタブで開きます)に比例(ひれい)した量(りょう)だけ溶(と)け、ほかの気体(きたい)の分圧(ぶんあつ)には影響(えいきょう)されない。水(みず)に溶(と)ける酸素(さんそ)の量(りょう)は酸素(さんそ)の分圧(ぶんあつ)だけで決(き)まる。

  4. アンモニアNH₃の水(みず)への溶解(ようかい)にヘンリーの法則(ほうそく)がそのまま当(あ)てはまらない理由(りゆう)はどれか。

    • ◯ アンモニアは気体(きたい)ではないため
    • ◯ アンモニアは水(みず)よりも重(おも)いため
    • ◯ アンモニアには圧力(あつりょく)が関係(かんけい)しないため
    • ◯ アンモニアが水(みず)と反応(はんのう)し、分子(ぶんし)のままでいる量(りょう)だけが比例(ひれい)関係(かんけい)に従(したが)うため

    正解:アンモニアが水と反応し、分子のままでいる量だけが比例関係に従うため
    アンモニアは水(みず)と反応(はんのう)して一部(いちぶ)が電離(でんり)(新しいタブで開きます)するため、水中(すいちゅう)で分子(ぶんし)(新しいタブで開きます)のまま存在(そんざい)する量(りょう)だけがヘンリーの法則(ほうそく)の比例(ひれい)関係(かんけい)に従(したが)い、溶(と)ける量(りょう)全体(ぜんたい)では圧力(あつりょく)に単純(たんじゅん)には比例(ひれい)しない。

単元のポイント

  • ヘンリーの法則(ほうそく) 温度(おんど)が一定(いってい)のとき、気体(きたい)の溶解度(ようかいど)(物質(ぶっしつ)量(りょう))はその気体(きたい)の圧力(あつりょく)に比例(ひれい)するという法則(ほうそく)
  • 分圧(ぶんあつ)と溶解度(ようかいど) 混合(こんごう)気体(きたい)では、ある成分(せいぶん)の溶(と)ける量(りょう)はその成分(せいぶん)の分圧(ぶんあつ)だけで決(き)まり、他(た)の気体(きたい)の分圧(ぶんあつ)には関係(かんけい)しない
  • 溶解度(ようかいど)と温度(おんど)の関係(かんけい) 気体(きたい)の溶解度(ようかいど)は温度(おんど)が高(たか)いほど小(ちい)さくなる(液体(えきたい)の溶解度(ようかいど)とは逆(ぎゃく)の傾向(けいこう))
  • 反応(はんのう)する気体(きたい)は当(あ)てはまらない アンモニアや塩化(えんか)水素(すいそ)のように水(みず)と反応(はんのう)・電離(でんり)する気体(きたい)には、ヘンリーの法則(ほうそく)はそのまま当(あ)てはまらない
問題を解く
単元のポイント
  • ヘンリーの法則(ほうそく) 温度(おんど)が一定(いってい)のとき、気体(きたい)の溶解度(ようかいど)(物質(ぶっしつ)量(りょう))はその気体(きたい)の圧力(あつりょく)に比例(ひれい)するという法則(ほうそく)
  • 分圧(ぶんあつ)と溶解度(ようかいど) 混合(こんごう)気体(きたい)では、ある成分(せいぶん)の溶(と)ける量(りょう)はその成分(せいぶん)の分圧(ぶんあつ)だけで決(き)まり、他(た)の気体(きたい)の分圧(ぶんあつ)には関係(かんけい)しない
  • 溶解度(ようかいど)と温度(おんど)の関係(かんけい) 気体(きたい)の溶解度(ようかいど)は温度(おんど)が高(たか)いほど小(ちい)さくなる(液体(えきたい)の溶解度(ようかいど)とは逆(ぎゃく)の傾向(けいこう))
  • 反応(はんのう)する気体(きたい)は当(あ)てはまらない アンモニアや塩化(えんか)水素(すいそ)のように水(みず)と反応(はんのう)・電離(でんり)する気体(きたい)には、ヘンリーの法則(ほうそく)はそのまま当(あ)てはまらない