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混合気体(こんごうきたい)と分圧(ぶんあつ)の法則(ほうそく)

カメレオン先生分圧(ぶんあつ)は「その気体(きたい)だけで同(おな)じ容器(ようき)を占(し)めたと考(かんが)えたときの圧力(あつりょく)」。モル分(ぶん)率(りつ)をかければ全圧(ぜんあつ)から取(と)り出(だ)せるよ。

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  1. 混合(こんごう)気体(きたい)の全圧(ぜんあつ)は、各(かく)成分(せいぶん)気体(きたい)の分圧(ぶんあつ)(それぞれが単独(たんどく)で同(おな)じ体積(たいせき)を占(し)めたときの圧力(あつりょく))の合計(ごうけい)に等(ひと)しい。
  2. ある成分(せいぶん)の分圧(ぶんあつ)は、全圧(ぜんあつ)にその成分(せいぶん)のモル分(ぶん)率(りつ)(物質(ぶっしつ)量(りょう)の比(ひ))をかけて求(もと)められる。
  3. 水上置換(すいじょうちかん)で集(あつ)めた気体(きたい)には水蒸気(すいじょうき)が混(ま)ざるため、全圧(ぜんあつ)からその温度(おんど)の飽和(ほうわ)水(すい)蒸気圧(じょうきあつ)(新しいタブで開きます)を引(ひ)いて集(あつ)めたい気体(きたい)の分圧(ぶんあつ)を求(もと)める。

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詳しく

分圧(ぶんあつ)の法則(ほうそく)とモル分(ぶん)率(りつ)

2種類(しゅるい)以上(いじょう)の気体(きたい)を同(おな)じ容器(ようき)に入(い)れた混合(こんごう)気体(きたい)を考(かんが)える。このとき、各(かく)成分(せいぶん)の気体(きたい)が単独(たんどく)でその容器(ようき)いっぱいに同(おな)じ温度(おんど)で入(はい)っていたとしたときの圧力(あつりょく)を、その気体(きたい)の分圧(ぶんあつ)という。混合(こんごう)気体(きたい)全体(ぜんたい)の圧力(あつりょく)(全圧(ぜんあつ))は、各(かく)成分(せいぶん)の分圧(ぶんあつ)の合計(ごうけい)に等(ひと)しい。これを分圧(ぶんあつ)の法則(ほうそく)(ドルトンの法則(ほうそく))という。

各(かく)成分(せいぶん)の分圧(ぶんあつ)は、全圧(ぜんあつ)にその成分(せいぶん)のモル分(ぶん)率(りつ)(混合(こんごう)気体(きたい)全体(ぜんたい)の物質(ぶっしつ)量(りょう)に対(たい)する、その成分(せいぶん)の物質(ぶっしつ)量(りょう)の比(ひ))をかけることで求(もと)められる。たとえば窒素(ちっそ)0.30molと酸素(さんそ)0.10molの混合(こんごう)気体(きたい)で全圧(ぜんあつ)が2.0×10⁵Paなら、酸素(さんそ)のモル分(ぶん)率(りつ)は0.100.30+0.10=0.25\dfrac{0.10}{0.30+0.10}=0.25なので、酸素(さんそ)の分圧(ぶんあつ)は2.0×105×0.25=5.0×1042.0\times10^5\times0.25=5.0\times10^4Paになる。

各(かく)成分(せいぶん)の気体(きたい)はそれぞれ単独(たんどく)で状態方程式(じょうたいほうていしき)(新しいタブで開きます)piV=niRTp_iV=n_iRTに従(したが)うので、全部(ぜんぶ)を足(た)すと(p1+p2+⋯ )V=(n1+n2+⋯ )RT(p_1+p_2+\cdots)V=(n_1+n_2+\cdots)RTとなり、全圧(ぜんあつ)は全物質(ぜんぶっしつ)量(りょう)をそのまま使(つか)った状態方程式(じょうたいほうていしき)で求(もと)められる。

全圧は各成分の分圧の合計(分圧の法則)Asatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

例(れい):水上置換(すいじょうちかん)で集(あつ)めた気体(きたい)の分圧(ぶんあつ)

気体(きたい)を発生(はっせい)させて集(あつ)めるとき、水(みず)の中(なか)を通(とお)して集気(しゅうき)びんに導(みちび)く水上置換(すいじょうちかん)がよく使(つか)われる。この方法(ほうほう)では、発生(はっせい)させた気体(きたい)に加(くわ)えて、その温度(おんど)での水(みず)の飽和(ほうわ)水蒸気圧(すいじょうきあつ)に相当(そうとう)する水蒸気(すいじょうき)も必(かなら)ず混(ま)ざってしまう。

例題(れいだい):27℃・大気圧(たいきあつ)(新しいタブで開きます)1.0×10⁵Paのもとで水上置換(すいじょうちかん)により気体(きたい)を集(あつ)めたところ、集気(しゅうき)びん内(うち)の全圧(ぜんあつ)は大気圧(たいきあつ)と等(ひと)しい1.0×10⁵Paになった。27℃での水(みず)の飽和(ほうわ)蒸気圧(じょうきあつ)を3.6×10³Paとすると、集(あつ)めた気体(きたい)(水蒸気(すいじょうき)を除(のぞ)いた分(ぶん))の分圧(ぶんあつ)は何(なん)Paか。

分圧(ぶんあつ)の法則(ほうそく)より、全圧(ぜんあつ)=集(あつ)めた気体(きたい)の分圧(ぶんあつ)+水蒸気(すいじょうき)の分圧(ぶんあつ)なので、集(あつ)めた気体(きたい)の分圧(ぶんあつ)=1.0×105−3.6×103=1.0\times10^5-3.6\times10^3=9.6×10⁴Paになる。水上置換(すいじょうちかん)で物質(ぶっしつ)量(りょう)を求(もと)めるときは、このように水蒸気(すいじょうき)の分(ぶん)だけ差(さ)し引(ひ)く補正(ほせい)が必要(ひつよう)になる。

水上置換では全圧から水蒸気の分圧を引くAsatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

なぜ水蒸気(すいじょうき)が増(ふ)えすぎないのか

水上置換(すいじょうちかん)で気体(きたい)を集(あつ)め続(つづ)けると、集気(しゅうき)びん内(うち)の水蒸気(すいじょうき)の分圧(ぶんあつ)もしだいに増(ふ)えていく。しかし、前(まえ)のページで見(み)たように、水蒸気(すいじょうき)の分圧(ぶんあつ)はその温度(おんど)での飽和(ほうわ)蒸気圧(じょうきあつ)を超(こ)えることができない。

水蒸気(すいじょうき)の分圧(ぶんあつ)が飽和(ほうわ)蒸気圧(じょうきあつ)に達(たっ)すると、それ以上(いじょう)の水蒸気(すいじょうき)は気体(きたい)として増(ふ)えずに凝縮(ぎょうしゅく)して水(みず)に戻(もど)る。つまり、水上置換(すいじょうちかん)で集(あつ)めている気体(きたい)の体積(たいせき)が増(ふ)えても、混(ま)ざり込(こ)む水蒸気(すいじょうき)の分圧(ぶんあつ)は温度(おんど)が変(か)わらない限(かぎ)り一定(いってい)の上限(じょうげん)で止(と)まり続(つづ)けるのだ。

この上限(じょうげん)があるおかげで、水蒸気(すいじょうき)の分(ぶん)だけ差(さ)し引(ひ)けば、同(おな)じ温度(おんど)ならいつも同(おな)じ補正値(ほせいち)で目的(もくてき)の気体(きたい)の分圧(ぶんあつ)を求(もと)められる。もし飽和(ほうわ)蒸気圧(じょうきあつ)に上限(じょうげん)がなければ、集(あつ)めるたびに水蒸気(すいじょうき)の割合(わりあい)が変(か)わってしまい、補正(ほせい)そのものができなくなる。

確認問題

問題 1 / 4容器(ようき)に窒素(ちっそ)0.30mol、酸素(さんそ)0.15mol、アルゴン0.05molを入(い)れ、全圧(ぜんあつ)を4.0×10⁵Paにした。酸素(さんそ)の分圧(ぶんあつ)は何(なん)Paか。

確認問題(解答用紙)

この問題を端末で解くための QR コード

スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。

https://manazoo.com/science/mixed-gases-and-partial-pressure/?from=print#quiz

  1. 容器(ようき)に窒素(ちっそ)0.30mol、酸素(さんそ)0.15mol、アルゴン0.05molを入(い)れ、全圧(ぜんあつ)を4.0×10⁵Paにした。酸素(さんそ)の分圧(ぶんあつ)は何(なん)Paか。

    答え:____________

    正解:1.2×10⁵
    酸素(さんそ)のモル分(ぶん)率(りつ)は0.15/(0.30+0.15+0.05)=0.30。分圧(ぶんあつ)=全圧(ぜんあつ)×モル分(ぶん)率(りつ)=4.0×10⁵×0.30=1.2×10⁵Pa。

  2. 混合(こんごう)気体(きたい)における、ある成分(せいぶん)気体(きたい)のモル分(ぶん)率(りつ)の求(もと)め方(かた)として正(ただ)しいものはどれか。

    • ◯ その成分(せいぶん)気体(きたい)の質量(しつりょう)を、混合(こんごう)気体(きたい)全体(ぜんたい)の質量(しつりょう)で割(わ)る
    • ◯ その成分(せいぶん)気体(きたい)の物質(ぶっしつ)量(りょう)を、混合(こんごう)気体(きたい)全体(ぜんたい)の物質(ぶっしつ)量(りょう)で割(わ)る
    • ◯ その成分(せいぶん)気体(きたい)の分子(ぶんし)量(りょう)を、他(た)の成分(せいぶん)の分子(ぶんし)量(りょう)で割(わ)る
    • ◯ その成分(せいぶん)気体(きたい)の体積(たいせき)を、容器(ようき)全体(ぜんたい)の体積(たいせき)で割(わ)る必要(ひつよう)はなく、圧力(あつりょく)だけで決(き)まる

    正解:その成分気体の物質量を、混合気体全体の物質量で割る
    モル分(ぶん)率(りつ)は、混合(こんごう)気体(きたい)全体(ぜんたい)の物質(ぶっしつ)量(りょう)に対(たい)する、その成分(せいぶん)の物質(ぶっしつ)量(りょう)の比(ひ)である。質量(しつりょう)や分子(ぶんし)量(りょう)(新しいタブで開きます)の比(ひ)ではない。

  3. 17℃・大気圧(たいきあつ)1.0×10⁵Paのもとで水上置換(すいじょうちかん)により気体(きたい)を集(あつ)めたところ、集気(しゅうき)びん内(うち)の全圧(ぜんあつ)は大気圧(たいきあつ)と等(ひと)しい1.0×10⁵Paになった。17℃での水(みず)の飽和(ほうわ)蒸気圧(じょうきあつ)を2.0×10³Paとすると、集(あつ)めた気体(きたい)(水蒸気(すいじょうき)を除(のぞ)く)の分圧(ぶんあつ)は何(なん)Paか。

    答え:____________

    正解:9.8×10⁴
    全圧(ぜんあつ)=集(あつ)めた気体(きたい)の分圧(ぶんあつ)+水蒸気(すいじょうき)の分圧(ぶんあつ)なので、集(あつ)めた気体(きたい)の分圧(ぶんあつ)=1.0×10⁵−2.0×10³=9.8×10⁴Pa(全圧(ぜんあつ)と同(おな)じ有効数字(ゆうこうすうじ)(新しいタブで開きます)2桁(けた)で示(しめ)す)。

  4. 水上置換(すいじょうちかん)で気体(きたい)を集(あつ)め続(つづ)け、集気(しゅうき)びん内(うち)の圧力(あつりょく)を上(あ)げていくと、ある圧力(あつりょく)を超(こ)えたあとは気体(きたい)がそれ以上(いじょう)増(ふ)えず、液体(えきたい)の水(みず)だけが増(ふ)えていくようになった。この現象(げんしょう)が起(お)こる理由(りゆう)として正(ただ)しいものはどれか。

    • ◯ 集気(しゅうき)びんの中(なか)の温度(おんど)が自然(しぜん)に下(さ)がっていくから
    • ◯ 気体(きたい)の分圧(ぶんあつ)の法則(ほうそく)が高(たか)い圧力(あつりょく)では成(な)り立(た)たなくなるから
    • ◯ 集(あつ)めている気体(きたい)の分子(ぶんし)量(りょう)が大(おお)きくなりすぎたから
    • ◯ 水蒸気(すいじょうき)の分圧(ぶんあつ)がその温度(おんど)での飽和(ほうわ)蒸気圧(じょうきあつ)に達(たっ)し、それ以上(いじょう)の水蒸気(すいじょうき)は凝縮(ぎょうしゅく)して水(みず)になるから

    正解:水蒸気の分圧がその温度での飽和蒸気圧に達し、それ以上の水蒸気は凝縮して水になるから
    水蒸気(すいじょうき)の分圧(ぶんあつ)は、その温度(おんど)での飽和(ほうわ)蒸気圧(じょうきあつ)(新しいタブで開きます)を超(こ)えることができない。達(たっ)した後(あと)はそれ以上(いじょう)の水蒸気(すいじょうき)が凝縮(ぎょうしゅく)して水(みず)に戻(もど)るため、全圧(ぜんあつ)が上(あ)がっても水蒸気(すいじょうき)の分圧(ぶんあつ)は一定(いってい)のまま、増(ふ)えた圧力分(あつりょくぶん)は液体(えきたい)の水(みず)に変(か)わる。

単元のポイント

  • 分圧(ぶんあつ)の法則(ほうそく) 混合(こんごう)気体(きたい)の全圧(ぜんあつ)は、各(かく)成分(せいぶん)気体(きたい)の分圧(ぶんあつ)の合計(ごうけい)に等(ひと)しい(ドルトンの法則(ほうそく))
  • モル分(ぶん)率(りつ) 混合(こんごう)気体(きたい)全体(ぜんたい)の物質(ぶっしつ)量(りょう)に対(たい)する、ある成分(せいぶん)の物質(ぶっしつ)量(りょう)の比(ひ)。分圧(ぶんあつ)=全圧(ぜんあつ)×モル分(ぶん)率(りつ)
  • 水上置換(すいじょうちかん)の補正(ほせい) 集(あつ)めた気体(きたい)の全圧(ぜんあつ)から、その温度(おんど)での水(みず)の飽和(ほうわ)水蒸気圧(すいじょうきあつ)を引(ひ)くと、目的(もくてき)の気体(きたい)だけの分圧(ぶんあつ)が求(もと)まる
  • 飽和蒸気圧(ほうわじょうきあつ)を超(こ)えた場合(ばあい) 水蒸気(すいじょうき)の分圧(ぶんあつ)が飽和(ほうわ)蒸気圧(じょうきあつ)に達(たっ)すると、それ以上(いじょう)は水蒸気(すいじょうき)が凝縮(ぎょうしゅく)して水(みず)になり、気体(きたい)として増(ふ)えなくなる
問題を解く
単元のポイント
  • 分圧(ぶんあつ)の法則(ほうそく) 混合(こんごう)気体(きたい)の全圧(ぜんあつ)は、各(かく)成分(せいぶん)気体(きたい)の分圧(ぶんあつ)の合計(ごうけい)に等(ひと)しい(ドルトンの法則(ほうそく))
  • モル分(ぶん)率(りつ) 混合(こんごう)気体(きたい)全体(ぜんたい)の物質(ぶっしつ)量(りょう)に対(たい)する、ある成分(せいぶん)の物質(ぶっしつ)量(りょう)の比(ひ)。分圧(ぶんあつ)=全圧(ぜんあつ)×モル分(ぶん)率(りつ)
  • 水上置換(すいじょうちかん)の補正(ほせい) 集(あつ)めた気体(きたい)の全圧(ぜんあつ)から、その温度(おんど)での水(みず)の飽和(ほうわ)水蒸気圧(すいじょうきあつ)を引(ひ)くと、目的(もくてき)の気体(きたい)だけの分圧(ぶんあつ)が求(もと)まる
  • 飽和蒸気圧(ほうわじょうきあつ)を超(こ)えた場合(ばあい) 水蒸気(すいじょうき)の分圧(ぶんあつ)が飽和(ほうわ)蒸気圧(じょうきあつ)に達(たっ)すると、それ以上(いじょう)は水蒸気(すいじょうき)が凝縮(ぎょうしゅく)して水(みず)になり、気体(きたい)として増(ふ)えなくなる