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動物(どうぶつ)の行動(こうどう)

カエル先生生得的行動(せいとくてきこうどう)は経験(けいけん)なしで決(き)まった反応(はんのう)、学習(がくしゅう)による行動(こうどう)は経験(けいけん)で変(か)わる反応(はんのう)だよ。

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  1. 生(う)まれつき備(そな)わっている**生得的行動(せいとくてきこうどう)**には、刺激(しげき)に向(む)かう・離(はな)れる**走性(そうせい)**や、特定(とくてい)の**かぎ刺激(しげき)**に反応(はんのう)する行動(こうどう)がある。
  2. **フェロモン**による情報(じょうほう)伝達(でんたつ)や、ミツバチのダンスのように仲間(なかま)に情報(じょうほう)を伝(つた)える行動(こうどう)も生得的行動(せいとくてきこうどう)に含(ふく)まれる。
  3. 経験(けいけん)によって変化(へんか)する**学習(がくしゅう)による行動(こうどう)**には、**慣(な)れ**・**鋭敏化(えいびんか)**・**古典的条件(こてんてきじょうけん)づけ**・**刷込(すりこ)み**がある。

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生得的行動(せいとくてきこうどう)(走性(そうせい)・かぎ刺激(しげき)・フェロモン・ミツバチのダンス)

動物(どうぶつ)が生(う)まれつき備(そな)えている、経験(けいけん)に関係(かんけい)なく起(お)こる行動(こうどう)を生得的行動(せいとくてきこうどう)という。光(ひかり)や化学(かがく)物質(ぶっしつ)などの刺激(しげき)に対(たい)して、刺激(しげき)の方(ほう)へ向(む)かう、または刺激(しげき)から離(はな)れるように体(からだ)の向(む)きを変(か)えて移動(いどう)する行動(こうどう)を走性(そうせい)という。

対象(たいしょう)の特定(とくてい)の特徴(とくちょう)だけに反応(はんのう)が引(ひ)き起(お)こされることがある。このような反応(はんのう)を引(ひ)き起(お)こす特徴(とくちょう)をかぎ刺激(しげき)という。イトヨのおすは、形(かたち)が似(に)ていなくても腹部(ふくぶ)が赤(あか)いものに対(たい)して攻撃(こうげき)行動(こうどう)を示(しめ)す。

同種(どうしゅ)の個体間(こたいかん)で働(はたら)く化学(かがく)物質(ぶっしつ)をフェロモンという。また、ミツバチは、餌(えさ)を見(み)つけると特有(とくゆう)の動(うご)きで仲間(なかま)に餌(えさ)のある方向(ほうこう)やおおよその距離(きょり)を伝(つた)える。これをミツバチのダンスという。

かぎ刺激によるイトヨの攻撃行動Asatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

学習(がくしゅう)による行動(こうどう)(慣(な)れ・鋭敏化(えいびんか)・古典的条件(こてんてきじょうけん)づけ・刷込(すりこ)み)

経験(けいけん)によって行動(こうどう)が変化(へんか)することを学習(がくしゅう)という。アメフラシに弱(よわ)い刺激(しげき)を繰(く)り返(かえ)し与(あた)えると、刺激(しげき)に対(たい)する反応(はんのう)がしだいに弱(よわ)くなる。この現象(げんしょう)を慣(な)れという。

反対(はんたい)に、強(つよ)い刺激(しげき)を受(う)けたあとでは、別(べつ)の弱(よわ)い刺激(しげき)に対(たい)する反応(はんのう)がしばらく強(つよ)くなることがある。この現象(げんしょう)を鋭敏化(えいびんか)という。

本来(ほんらい)無関係(むかんけい)だった刺激(しげき)を、意味(いみ)のある刺激(しげき)と組(く)み合(あ)わせて経験(けいけん)させることで、その刺激(しげき)だけでも反応(はんのう)が起(お)こるようになることを古典的条件(こてんてきじょうけん)づけという。また、カモやガンのひなが生後(せいご)の限(かぎ)られた時期(じき)に見(み)た対象(たいしょう)を親(おや)として覚(おぼ)える現象(げんしょう)を刷込(すりこ)みという。

慣れと鋭敏化による反応の変化Asatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

神経系(しんけいけい)の情報(じょうほう)の流(なが)れと行動(こうどう)の関係(かんけい)

走性(そうせい)やかぎ刺激(しげき)への反応(はんのう)は、感覚器官(かんかくきかん)(新しいタブで開きます)が受(う)け取(と)った刺激(しげき)が神経系(しんけいけい)を通(とお)って伝(つた)わり、決(き)まった経路(けいろ)で運動(うんどう)器官(きかん)に伝(つた)わることで引(ひ)き起(お)こされる。

慣(な)れや鋭敏化(えいびんか)では、感覚(かんかく)ニューロンと運動(うんどう)ニューロンの間(あいだ)のシナプス(新しいタブで開きます)での伝達(でんたつ)の強(つよ)さが変化(へんか)しており、シナプスの可塑性(かそせい)が学習(がくしゅう)による行動(こうどう)の変化(へんか)の仕組(しく)みになっている。

このように、生得的行動(せいとくてきこうどう)も学習(がくしゅう)による行動(こうどう)も、感覚器官(かんかくきかん)からの情報(じょうほう)が神経系(しんけいけい)を通(とお)って運動(うんどう)器官(きかん)に伝(つた)わる仕組(しく)みの上(うえ)で成(な)り立(た)っている。

確認問題

問題 1 / 4走性(そうせい)として正(ただ)しい説明(せつめい)はどれか。

確認問題(解答用紙)

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https://manazoo.com/science/innate-and-learned-animal-behavior/?from=print#quiz

  1. 走性(そうせい)として正(ただ)しい説明(せつめい)はどれか。

    • ◯ 刺激(しげき)に向(む)かう、または刺激(しげき)から離(はな)れるように移動(いどう)する生得的行動(せいとくてきこうどう)
    • ◯ 学習(がくしゅう)によって初(はじ)めて獲得(かくとく)される反応(はんのう)
    • ◯ 経験(けいけん)によって獲得(かくとく)される移動(いどう)行動(こうどう)
    • ◯ フェロモンだけに反応(はんのう)して起(お)こる行動(こうどう)

    正解:刺激に向かう、または刺激から離れるように移動する生得的行動
    走性(そうせい)は、光(ひかり)や化学(かがく)物質(ぶっしつ)などの刺激(しげき)に対(たい)して、刺激(しげき)の方(ほう)へ向(む)かう、または刺激(しげき)から離(はな)れるように体(からだ)の向(む)きを変(か)えて移動(いどう)する生得的行動(せいとくてきこうどう)である。

  2. イトヨのおすが、形(かたち)が似(に)ていなくても腹部(ふくぶ)が赤(あか)いものに攻撃(こうげき)行動(こうどう)を示(しめ)すのはなぜか。

    • ◯ 学習(がくしゅう)によって赤(あか)い色(いろ)を覚(おぼ)えたため
    • ◯ 赤(あか)い色(いろ)がかぎ刺激(しげき)として攻撃(こうげき)行動(こうどう)を引(ひ)き起(お)こすため
    • ◯ 形(かたち)が似(に)ていることがかぎ刺激(しげき)になっているため
    • ◯ フェロモンを感(かん)じ取(と)って攻撃(こうげき)しているため

    正解:赤い色がかぎ刺激として攻撃行動を引き起こすため
    特定(とくてい)の特徴(とくちょう)(かぎ刺激(しげき))だけで反応(はんのう)が引(ひ)き起(お)こされるため、イトヨのおすは赤(あか)い色(いろ)という特徴(とくちょう)に対(たい)して攻撃(こうげき)行動(こうどう)を示(しめ)す。

  3. アメフラシに弱(よわ)い刺激(しげき)を繰(く)り返(かえ)し与(あた)えると反応(はんのう)がしだいに弱(よわ)くなる現象(げんしょう)を何(なん)というか。

    • ◯ 古典的条件(こてんてきじょうけん)づけ
    • ◯ 鋭敏化(えいびんか)
    • ◯ 刷込(すりこ)み
    • ◯ 慣(な)れ

    正解:慣れ
    弱(よわ)い刺激(しげき)を繰(く)り返(かえ)すと反応(はんのう)がしだいに弱(よわ)くなる現象(げんしょう)を慣(な)れという。

  4. カモやガンのひなが、生後(せいご)の限(かぎ)られた時期(じき)に見(み)た対象(たいしょう)を親(おや)として覚(おぼ)える現象(げんしょう)を何(なん)というか。

    • ◯ 古典的条件(こてんてきじょうけん)づけ
    • ◯ 鋭敏化(えいびんか)
    • ◯ 慣(な)れ
    • ◯ 刷込(すりこ)み

    正解:刷込み
    生後(せいご)の限(かぎ)られた時期(じき)に見(み)た対象(たいしょう)を親(おや)として覚(おぼ)える現象(げんしょう)を刷込(すりこ)みという。

単元のポイント

  • 走性(そうせい)とかぎ刺激(しげき) 刺激(しげき)の方向(ほうこう)へ向(む)かう・離(はな)れる走性(そうせい)と、特定(とくてい)の特徴(とくちょう)だけに反応(はんのう)を引(ひ)き起(お)こすかぎ刺激(しげき)
  • フェロモンとミツバチのダンス 同種(どうしゅ)の個体間(こたいかん)で働(はたら)く化学(かがく)物質(ぶっしつ)(フェロモン)や、仲間(なかま)に餌(えさ)の方向(ほうこう)を伝(つた)えるミツバチのダンス
  • 慣(な)れと鋭敏化(えいびんか) 繰(く)り返(かえ)す刺激(しげき)への反応(はんのう)が弱(よわ)まる慣(な)れと、強(つよ)い刺激(しげき)の後(のち)に反応(はんのう)が強(つよ)まる鋭敏化(えいびんか)
  • 古典的条件(こてんてきじょうけん)づけと刷込(すりこ)み 無関係(むかんけい)な刺激(しげき)と結(むす)びつけて反応(はんのう)するようになる古典的条件(こてんてきじょうけん)づけと、生後(せいご)の限(かぎ)られた時期(じき)に対象(たいしょう)を覚(おぼ)える刷込(すりこ)み

出典・クレジット

  • 単元の構成:文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)」(新しいタブで開きます)(政府標準利用規約 2.0)
  • 学習指導要領の該当箇所:高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 理科編 理数編 生物 (4)生物の環境応答 ア(ア)動物の反応・(イ)植物の環境応答(新しいタブで開きます)(解説p.140〜143。(4)生物の環境応答は(ア)動物の反応(㋐刺激の受容と反応:眼などの受容器、ニューロンの興奮とその伝導・伝達、効果器としての筋肉の収縮を明記。本単元では受容器としての眼を1ページ、ニューロンでの興奮の伝導を1ページ、シナプスでの伝達を1ページ、筋肉の収縮のしくみを1ページに分けて扱う。㋑動物の行動:生得的行動と学習による行動に触れることを明記。本単元では1ページで扱う)、(イ)植物の環境応答(㋐植物の環境応答:被子植物の配偶子形成と重複受精、器官の分化、植物ホルモンの働き、光受容体の働きを明記。本単元では被子植物の生殖と発生を1ページ、植物ホルモンと光受容体による光周性を1ページに分けて扱う)で、7ページの構成はこの項目分けに対応する。刺激と反応の基本的な仕組み(感覚器官・中枢神経・反射・筋肉の基本的な働き)や自律神経系・内分泌系による調節は、中学理科「刺激と反応」(stimulus-and-response)や高校「生物基礎」の「神経系による情報の伝達」(nervous-system-information-transfer)・「自律神経系の働き」(autonomic-nervous-system-function)・「内分泌系とホルモン」(endocrine-system-and-hormones)で既に扱っているため、本単元では静止電位・活動電位・跳躍伝導・シナプスの伝達機構・筋収縮の分子機構・動物の行動の分類・被子植物の重複受精・植物ホルモンと光周性など、生物基礎より1段深い仕組みに絞って扱う。花のつくり(flower-structure)とも重複させず、被子植物の生殖と発生では配偶子形成・重複受精・胚発生・ABCモデルに絞った。)
  • 事実データ:Wikidata の項目 Q7155(新しいタブで開きます)(CC0)
  • 文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 理科編 理数編」p.140〜143(新しいタブで開きます)
  • 本文:Manazoo 編集部
  • 図(イトヨのおすが形に関係なく腹部が赤い模型に対して攻撃行動を示すかぎ刺激の仕組みを示した図):Asatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図) / 出典(新しいタブで開きます)
  • 図(弱い刺激を繰り返すと反応が弱まる慣れと、強い刺激の後に反応が強まる鋭敏化の反応の大きさの変化を比べた図):Asatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図) / 出典(新しいタブで開きます)
  • 最終確認日:

単元の並びは学習指導要領に沿って作り、年号や人物などの事実は公開データと照らし合わせています。誤りに気づいたら意見箱からお知らせください。確かめて直します。テストや受験の前には、教科書や先生の説明もあわせて確認してください。

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単元のポイント
  • 走性(そうせい)とかぎ刺激(しげき) 刺激(しげき)の方向(ほうこう)へ向(む)かう・離(はな)れる走性(そうせい)と、特定(とくてい)の特徴(とくちょう)だけに反応(はんのう)を引(ひ)き起(お)こすかぎ刺激(しげき)
  • フェロモンとミツバチのダンス 同種(どうしゅ)の個体間(こたいかん)で働(はたら)く化学(かがく)物質(ぶっしつ)(フェロモン)や、仲間(なかま)に餌(えさ)の方向(ほうこう)を伝(つた)えるミツバチのダンス
  • 慣(な)れと鋭敏化(えいびんか) 繰(く)り返(かえ)す刺激(しげき)への反応(はんのう)が弱(よわ)まる慣(な)れと、強(つよ)い刺激(しげき)の後(のち)に反応(はんのう)が強(つよ)まる鋭敏化(えいびんか)
  • 古典的条件(こてんてきじょうけん)づけと刷込(すりこ)み 無関係(むかんけい)な刺激(しげき)と結(むす)びつけて反応(はんのう)するようになる古典的条件(こてんてきじょうけん)づけと、生後(せいご)の限(かぎ)られた時期(じき)に対象(たいしょう)を覚(おぼ)える刷込(すりこ)み