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筋肉(きんにく)の収縮(しゅうしゅく)のしくみ

カエル先生フィラメント自体(じたい)の長(なが)さは変(か)わらない。サルコメアが縮(ちぢ)むから筋肉(きんにく)が縮(ちぢ)むんだよ。

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  1. **骨格筋(こっかくきん)**は**筋繊維(きんせんい)**が集(あつ)まってできており、筋繊維(きんせんい)の中(なか)には**筋原繊維(きんげんせんい)**が規則(きそく)的(てき)に並(なら)ぶ。
  2. 筋原繊維(きんげんせんい)の繰(く)り返(かえ)し単位(たんい)である**サルコメア**の中(なか)で、**アクチンフィラメント**の間(あいだ)に**ミオシンフィラメント**が滑(すべ)り込(こ)んで収縮(しゅうしゅく)する(**滑(すべ)り説(せつ)**)。
  3. 興奮(こうふん)が伝(つた)わると**Ca²⁺**が放出(ほうしゅつ)されて**トロポニン**に結合(けつごう)し、ATP(新しいタブで開きます)を使(つか)ってフィラメントが滑(すべ)り込(こ)む。

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詳しく

骨格筋(こっかくきん)の構造(こうぞう)とサルコメア

骨格筋(こっかくきん)は、多数(たすう)の筋繊維(きんせんい)という細長(ほそなが)い細胞(さいぼう)が集(あつ)まってできている。1本(ぽん)の筋繊維(きんせんい)の中(なか)には、さらに細(ほそ)い筋原繊維(きんげんせんい)が束(たば)になって規則(きそく)的(てき)に並(なら)んでいる。

筋原繊維(きんげんせんい)には、太(ふと)いミオシンフィラメントと細(ほそ)いアクチンフィラメントが、互(たが)い違(ちが)いに重(かさ)なって並(なら)んでいる。

この2種類(しゅるい)のフィラメントが規則(きそく)的(てき)に重(かさ)なる繰(く)り返(かえ)しの1単位(たんい)をサルコメアという。サルコメアの両端(りょうたん)はZ膜(まく)という仕切(しき)りで区切(くぎ)られている。

滑(すべ)り説(せつ)とCa²⁺・トロポニンの働(はたら)き

筋肉(きんにく)が収縮(しゅうしゅく)するとき、アクチンフィラメントとミオシンフィラメントそれぞれの長(なが)さは変(か)わらない。ミオシンフィラメントがアクチンフィラメントの間(あいだ)に滑(すべ)り込(こ)んでサルコメアそのものが短(みじか)くなることで、筋肉(きんにく)全体(ぜんたい)が収縮(しゅうしゅく)する。この考(かんが)え方(かた)を滑(すべ)り説(せつ)という。

収縮(しゅうしゅく)の引(ひ)き金(がね)になるのはCa²⁺だ。興奮(こうふん)が伝(つた)わると、筋繊維内(きんせんいない)の筋小胞体(きんしょうほうたい)からCa²⁺が放出(ほうしゅつ)される。

放出(ほうしゅつ)されたCa²⁺はアクチンフィラメント上(じょう)のトロポニンに結合(けつごう)する。これによってミオシンがアクチンに結合(けつごう)できるようになり、フィラメントの滑(すべ)り込(こ)みが始(はじ)まる。

サルコメアの滑り説による収縮Asatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

刺激(しげき)から収縮(しゅうしゅく)までの流(なが)れとATPの役割(やくわり)

運動(うんどう)神経(しんけい)の末端(まったん)と筋繊維(きんせんい)が接(せっ)する部分(ぶぶん)を神経筋接合部(しんけいきんせつごうぶ)という。運動(うんどう)神経(しんけい)の興奮(こうふん)がここに達(たっ)すると神経伝達物質(しんけいでんたつぶっしつ)(新しいタブで開きます)が放出(ほうしゅつ)され、筋繊維(きんせんい)に興奮(こうふん)が伝(つた)わる。

筋繊維(きんせんい)の興奮(こうふん)は筋小胞体(きんしょうほうたい)からのCa²⁺の放出(ほうしゅつ)につながり、トロポニンへの結合(けつごう)を経(へ)てミオシンとアクチンの結合(けつごう)が始(はじ)まる。

ミオシンがアクチンの上(うえ)を滑(すべ)って動(うご)くときや、ミオシンがアクチンから外(はず)れて次(つぎ)の結合(けつごう)に備(そな)えるときには、いずれもATPの分解(ぶんかい)で得(え)られるエネルギーが使(つか)われる。ATPが無(な)ければ筋肉(きんにく)は収縮(しゅうしゅく)を続(つづ)けられない。

刺激から筋収縮までの流れAsatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

確認問題

問題 1 / 4骨格筋(こっかくきん)の構造(こうぞう)を大(おお)きい単位(たんい)から並(なら)べたとき、正(ただ)しい順序(じゅんじょ)はどれか。

確認問題(解答用紙)

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https://manazoo.com/science/skeletal-muscle-contraction-mechanism/?from=print#quiz

  1. 骨格筋(こっかくきん)の構造(こうぞう)を大(おお)きい単位(たんい)から並(なら)べたとき、正(ただ)しい順序(じゅんじょ)はどれか。

    • ◯ 骨格筋(こっかくきん)→筋繊維(きんせんい)→筋原繊維(きんげんせんい)
    • ◯ 骨格筋(こっかくきん)→筋原繊維(きんげんせんい)→筋繊維(きんせんい)
    • ◯ 筋原繊維(きんげんせんい)→骨格筋(こっかくきん)→筋繊維(きんせんい)
    • ◯ 筋繊維(きんせんい)→骨格筋(こっかくきん)→筋原繊維(きんげんせんい)

    正解:骨格筋→筋繊維→筋原繊維
    骨格筋(こっかくきん)は筋繊維(きんせんい)が集(あつ)まってできており、筋繊維(きんせんい)の中(なか)に筋原繊維(きんげんせんい)が規則(きそく)的(てき)に並(なら)ぶ。

  2. 滑(すべ)り説(せつ)によると、筋肉(きんにく)が収縮(しゅうしゅく)するときフィラメントはどうなるか。

    • ◯ 両方(りょうほう)のフィラメントの長(なが)さがともに長(なが)くなる
    • ◯ フィラメント自体(じたい)の長(なが)さは変(か)わらず、サルコメアが短(みじか)くなる
    • ◯ アクチンフィラメントの長(なが)さが短(みじか)くなる
    • ◯ ミオシンフィラメントの長(なが)さが短(みじか)くなる

    正解:フィラメント自体の長さは変わらず、サルコメアが短くなる
    アクチンフィラメントとミオシンフィラメント自体(じたい)の長(なが)さは変(か)わらず、フィラメントが滑(すべ)り込(こ)んでサルコメアが短(みじか)くなる。

  3. 筋小胞体(きんしょうほうたい)から放出(ほうしゅつ)されたCa²⁺は何(なに)に結合(けつごう)して収縮(しゅうしゅく)を引(ひ)き起(お)こすか。

    • ◯ ミオシンフィラメント
    • ◯ 神経伝達物質(しんけいでんたつぶっしつ)
    • ◯ トロポニン
    • ◯ ATP

    正解:トロポニン
    放出(ほうしゅつ)されたCa²⁺はアクチンフィラメント上(じょう)のトロポニンに結合(けつごう)し、ミオシンがアクチンに結合(けつごう)できるようになる。

  4. 筋肉(きんにく)の収縮(しゅうしゅく)でATPが使(つか)われるのはどのようなときか。

    • ◯ ミオシンがアクチンの上(うえ)を動(うご)くときや次(つぎ)の結合(けつごう)に備(そな)えて外(はず)れるとき
    • ◯ 神経伝達物質(しんけいでんたつぶっしつ)が合成(ごうせい)されるときだけ
    • ◯ 筋肉(きんにく)が完全(かんぜん)に弛緩(しかん)しているときだけ
    • ◯ Ca²⁺が筋小胞体(きんしょうほうたい)に取(と)り込(こ)まれる前(まえ)だけ

    正解:ミオシンがアクチンの上を動くときや次の結合に備えて外れるとき
    ミオシンがアクチンの上(うえ)を滑(すべ)って動(うご)くときや、アクチンから外(はず)れて次(つぎ)の結合(けつごう)に備(そな)えるときに、ATP(新しいタブで開きます)の分解(ぶんかい)で得(え)られるエネルギーが使(つか)われる。

単元のポイント

  • 骨格筋(こっかくきん)・筋繊維(きんせんい)・筋原繊維(きんげんせんい) 骨格筋(こっかくきん)をつくる筋繊維(きんせんい)と、筋繊維(きんせんい)の中(なか)に規則(きそく)的(てき)に並(なら)ぶ筋原繊維(きんげんせんい)
  • サルコメアとフィラメント 筋原繊維(きんげんせんい)の繰(く)り返(かえ)し単位(たんい)(サルコメア)の中(なか)にあるアクチンフィラメントとミオシンフィラメント
  • 滑(すべ)り説(せつ) フィラメント自体(じたい)の長(なが)さは変(か)わらず、ミオシンフィラメントがアクチンフィラメントの間(あいだ)に滑(すべ)り込(こ)んでサルコメアが短(みじか)くなる仕組(しく)み
  • Ca²⁺・トロポニンとATP 筋小胞体(きんしょうほうたい)から放出(ほうしゅつ)されるCa²⁺がトロポニンに結合(けつごう)することで、ATPを使(つか)った収縮(しゅうしゅく)が始(はじ)まる仕組(しく)み

出典・クレジット

  • 単元の構成:文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)」(新しいタブで開きます)(政府標準利用規約 2.0)
  • 学習指導要領の該当箇所:高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 理科編 理数編 生物 (4)生物の環境応答 ア(ア)動物の反応・(イ)植物の環境応答(新しいタブで開きます)(解説p.140〜143。(4)生物の環境応答は(ア)動物の反応(㋐刺激の受容と反応:眼などの受容器、ニューロンの興奮とその伝導・伝達、効果器としての筋肉の収縮を明記。本単元では受容器としての眼を1ページ、ニューロンでの興奮の伝導を1ページ、シナプスでの伝達を1ページ、筋肉の収縮のしくみを1ページに分けて扱う。㋑動物の行動:生得的行動と学習による行動に触れることを明記。本単元では1ページで扱う)、(イ)植物の環境応答(㋐植物の環境応答:被子植物の配偶子形成と重複受精、器官の分化、植物ホルモンの働き、光受容体の働きを明記。本単元では被子植物の生殖と発生を1ページ、植物ホルモンと光受容体による光周性を1ページに分けて扱う)で、7ページの構成はこの項目分けに対応する。刺激と反応の基本的な仕組み(感覚器官・中枢神経・反射・筋肉の基本的な働き)や自律神経系・内分泌系による調節は、中学理科「刺激と反応」(stimulus-and-response)や高校「生物基礎」の「神経系による情報の伝達」(nervous-system-information-transfer)・「自律神経系の働き」(autonomic-nervous-system-function)・「内分泌系とホルモン」(endocrine-system-and-hormones)で既に扱っているため、本単元では静止電位・活動電位・跳躍伝導・シナプスの伝達機構・筋収縮の分子機構・動物の行動の分類・被子植物の重複受精・植物ホルモンと光周性など、生物基礎より1段深い仕組みに絞って扱う。花のつくり(flower-structure)とも重複させず、被子植物の生殖と発生では配偶子形成・重複受精・胚発生・ABCモデルに絞った。)
  • 事実データ:Wikidata の項目 Q5978028(新しいタブで開きます)(CC0)
  • 文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 理科編 理数編」p.140〜143(新しいタブで開きます)
  • 本文:Manazoo 編集部
  • 図(Z膜で区切られたサルコメアの中でアクチンフィラメントとミオシンフィラメントが滑り込み、収縮前後でその幅が短くなる様子を示した図):Asatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図) / 出典(新しいタブで開きます)
  • 図(神経筋接合部から筋小胞体のCa²⁺放出を経てトロポニンに結合し収縮が始まるまでの流れを示した図):Asatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図) / 出典(新しいタブで開きます)
  • 最終確認日:

単元の並びは学習指導要領に沿って作り、年号や人物などの事実は公開データと照らし合わせています。誤りに気づいたら意見箱からお知らせください。確かめて直します。テストや受験の前には、教科書や先生の説明もあわせて確認してください。

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単元のポイント
  • 骨格筋(こっかくきん)・筋繊維(きんせんい)・筋原繊維(きんげんせんい) 骨格筋(こっかくきん)をつくる筋繊維(きんせんい)と、筋繊維(きんせんい)の中(なか)に規則(きそく)的(てき)に並(なら)ぶ筋原繊維(きんげんせんい)
  • サルコメアとフィラメント 筋原繊維(きんげんせんい)の繰(く)り返(かえ)し単位(たんい)(サルコメア)の中(なか)にあるアクチンフィラメントとミオシンフィラメント
  • 滑(すべ)り説(せつ) フィラメント自体(じたい)の長(なが)さは変(か)わらず、ミオシンフィラメントがアクチンフィラメントの間(あいだ)に滑(すべ)り込(こ)んでサルコメアが短(みじか)くなる仕組(しく)み
  • Ca²⁺・トロポニンとATP 筋小胞体(きんしょうほうたい)から放出(ほうしゅつ)されるCa²⁺がトロポニンに結合(けつごう)することで、ATPを使(つか)った収縮(しゅうしゅく)が始(はじ)まる仕組(しく)み